オノ・ナツメのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
オノナツメさんにはまらせてくれたシリーズ。
独特の世界で、なのに何度読んでも飽きさせない。
その世界観は美しいわけでも汚いわけでもなく、ただ存在するだけ。
最終巻は、特にその思いが強かったです。
この巻だけは、わたしは主人公が政と弥一だけではないと思う。
もちろん、他の五葉の仲間もある意味では主人公なのだけど、彼らではなく、八木さまがこの巻の裏主人公だと感じた。
八木さまの決意。
それなくしては、この巻を語ることはできない。
何人もの野次馬や役人の後ろからそっと弥一を見送る八木さまに、涙が出た。
ただただ、頭の下がる思いだ。
弥一を五葉に戻してくれて、ありがとう、と。 -
Posted by ブクログ
和田竜のカバー装丁で知ったオノ・ナツメの作品。
のぼうの城、文庫版の下巻、三成様とかもだけど
この人の絵、本当に雰囲気あって好きです。
お話自体も面白い、
江戸を舞台に、弁蔵と宗次のふたりが、二人は泥棒というか掏摸というか、いってみれば組を抜けた相棒で、でっかいこと、を成し遂げるために旅をする、、という話なのですが
あまり書くとネタバレになるので笑
二人の掛け合い、キャラと、絵の雰囲気がぴったりで、独特の世界に入り込みます。
抜け出したくなくなっちゃう。。
…どうでもいいが、小学館が出してるんだこれ笑
と思って和田竜のも見てみたら、小学館のだけだ装丁オノ・ナツメなの
と今更ながらに気がついた。 -
Posted by ブクログ
読んだあと
これほど放心し
心揺さぶられた作品は
久しくなかったように思います。
しかも読み終わった後すぐさま
また読みたくなる、
なんとも言えない
深い余韻と吸引力がハンパないし(汗)
どこか外国の作家が描いたような、
誰にも真似のできない
スタイリッシュで個性的な絵柄。
時間軸をずらし
緻密に作られたストーリー。
まるで映画を観ているかのような
お洒落で含蓄のある
セリフ。
ただ、説明的ではないし、
読む人それぞれの感性に委ねる部分が大きい漫画なので、
そこが評価の分かれ目かな。
ラストシーンから始まる構成で、
読者は初めに
結末を見せられるだけに、
なんともやりきれなく物悲しい気分を背負いながら
その先を読み進めることになります。
その複雑な生い立ちから
家族に愛されなかった主人公のイアンは、
幼少の頃に
生き別れになった姉を捜して放浪する。
その中で出会う
様々な人々との交流。
しかし運にもツキにも
とことん見放されていたイアンは、
思いとは裏腹に
不幸のスパイラルから
なかなか抜け出すことができない。
イアンが望んだものは、
身近な人から
愛して愛される関係性と、
家族や好きな人の
手のひらが傍にある
当たり前の生活。
ただそれだけなのに、
悪い偶然が次から次へと重なり
イアンがたどる悲劇的な人生と、
あまりにも理不尽な最期が
どうにもやりきれなくて
激しく胸を打ちます(≧∇≦)
そして物語はさかのぼり、
読者はイアンが信じて追いかけ続けていた『希望』が
何であったのを知ることになるのです。
悲劇的な結末で終わったイアンの人生だったけど、
それは果たして
本当に悲しい人生だったのかな?
当たり前のシンプルな幸せこそが
本当は最も
手にすることが難しい。
けれども
イアンが特別に不幸の星の下に生まれたわけではなく、
誰の人生も実は
not simpleであり、
不幸だと思う人生の中にも
気付かないところで
誰かの幸せが隠れている。
最後まで希望を持って
生き抜いたイアンは、
例え結末がどうであれ
それは悔いのない人生だったと
自分は思いたいです。
救いのないストーリーなのに
どこかあたたかな光を感じられるのも、
オノ・ナツメさんだからこその
得難い魅力だと思う。