玉田誠のレビュー一覧

  • 虚擬街頭漂流記

    Posted by ブクログ

    第1回島田荘司小説賞受賞の台湾ミステリ。仮想空間での殺人というSF的設定に隠された端正な仕掛けに大満足。さらにその仕掛けが小説全体の主題と密接に結びついているのも素晴らしい。すごいぞ台湾ミステリ!!。

    0
    2010年08月03日
  • 炒飯狙撃手 弐 第3の銃弾

    Posted by ブクログ

    シリーズ2作目。総統選立候補者がスナイパーに襲撃され容疑者にされる小艾と元刑事の呉が前作同様犯人を追うことに。銃の説明より料理の説明が少なかったかな(それはそうなんだけど)。ちょっと人物説明が重複しすぎたかな?次作に続くのねぇ。

    0
    2025年09月19日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    タイトルから食欲をそそられ、読み終える頃には台湾・イタリアグルメを堪能している、とっつきやすいスリラー。
    主人公は炒飯屋を営むスナイパーの小艾。日々中華鍋を振って腕力を鍛えている。雪の降る銃撃シーンは美しくて、いつか映像化してほしい。
    そして、彼を追うのが、定年間近の刑事・老伍。ダメ親父ぶりが良い。上司とのリモート捜査会議も面白い。
    黒幕の推理劇も読み応え抜群で、続編がフランスで先行発売されたのも頷ける。
    今年台湾で発売予定の続編の邦訳を待ちたい。

    0
    2025年07月16日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    華文ハードボイルド。
    イタリアの炒飯専門店のスナイパーと台湾での不審死を捜査する老刑事。2つの話が交互に展開されていくのだけど、まぁまぁ苦戦しながらも2人が同じ関係へと終盤へ。混乱しながら読みすすめるなかに炒飯を作るシーンで頭を冷やす。面白かった。

    0
    2025年07月08日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    中華(台湾)ミステリーは初。名前がなかなか覚えられず(同じ人物なのに呼ばれ方が違ったり、名前の前後に愛称?敬称的なものがついたり)ちょっと読みづらいところはあったけど、キャラクター、ストーリーとも、とても良かった。
    続編、続けて読むか悩むところ。

    0
    2025年06月20日
  • 虚擬街頭漂流記

    Posted by ブクログ

    久しぶりの華文ミステリー!

    ヴァーチャル世界を上手く扱った作品で、後半に行くほど面白くなった。

    仕掛けもありきたりだが上手く読後感に惹かれた。

    華文ミステリーにハマりそう!?

    0
    2025年06月08日
  • 炒飯狙撃手 弐 第3の銃弾

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2025年の15冊目は、張國立の「炒飯狙撃手 弐
    第3の銃弾」です。チャーハンスナイパーPart2です。2004年に実際に起きた陳水扁台湾総統狙撃事件が下敷きになっています。不可解とされている事件の作者なりの真相解明をお得意のスナイパーアクションを盛り込み、エンターテインメント性の強い作品に仕上げています。作品中に登場する料理を想像するのも楽しい、いかにも台湾らしいです。登場人物とその会話も良いです。蚤頭と老伍の会話は、一癖二癖も有り最高です。
    主人公の小艾が日本に飛び、佐々木と組んで高野山での追っ手のスナイパーとの対決は、今作でのハイライトだと思います。傭兵時代のアフガニスタン山中での回想を

    0
    2025年04月14日
  • 炒飯狙撃手 弐 第3の銃弾

    Posted by ブクログ

    総統選の投票7日前、台北市で演説中の現総統が狙撃された。直ちに捜査を開始した警察は、近くのホテルの一室からライフルの薬莢2つを発見する。だがそれは、一命を取り留めた総統から見つかった弾とは合致しないものだった。その頃、熱炒店に身を潜める狙撃手小艾は、元刑事老伍に呼び出されて現場付近にいた。嵌められたと気づき、消えたライフルの弾の行方を追ううち、政界の闇が浮かび――。

    軽快なタッチだが、展開は実にスリリング。美味しそうな料理描写は健在。
    誤植が数箇所。再版時はぜひ修正を。

    0
    2025年04月08日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    台湾出身の策略ミステリー。
    炒飯と狙撃手という異質な組み合わせで
    意表を突かれますが
    骨太のハードボイルドミステリーに仕上がっています!

    2人の主人公
    狙撃手側の話と引退間際の刑事との対比で進むストーリーに惹き込まれ。だんだん明かされていく過去の話。そしてある黒幕に辿りついたクライマックス。面白かったです!

    ただ一つ難問というか
    やはり翻訳ものは名前が複雑で覚えづらかったです。そこはまだまだ沢山本を読んで修行していくしかないですね笑

    0
    2025年03月30日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    華文が初めてなわけですが(三体は読んだとカウントしません笑)…。やっぱりちょっと文体に違和感はあって、ん??ってなることは多かったかな、と。
    ただ、お話としては面白かった!そろそろ続編が出るらしいので、楽しみ!

    0
    2025年03月20日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    ヒデミス2024年にノミネートされていたので気になって購入。

    登場人物の名前が読み進めても中々頭に入って来ずページ戻りを繰り返しながら読んでいたのでかなり時間かかった、三体は割とすんなり覚えられたんだけどな...

    そこまで大きなどんでん返しみたいな展開はなかったが、炒飯をはじめとした食欲をそそる食事シーンや登場人物の会話、物語の終わり方が非常に印象に残ったので満足。

    0
    2025年03月12日
  • 網内人

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    果たさなかった復讐の果て、死んだ妹の「本当の姿」に出会う姉の物語。ギリシャ神話の復讐神ネメシスの名を冠する、復讐代行ハッカー「アニエ」が、とにかくかっこよかった。

    現代の香港、広州から香港への移民三世にあたる「アイ」は、相次いで父と母を失い、妹の「シウマン」と二人、公営住宅で暮らしていた。しかし、妹のシウマンは、地下鉄での痴漢被害がきっかけとなったネット掲示板への書き込みにより、自殺してしまう。妹を死に追いやったネット虐めの犯人を見つけ出すため、「アイ」は、裏稼業の探偵ハッカー「アニエ」に、犯人の捜索を依頼する。

    いわゆる義賊モノで、「アニエ」が、その犯罪を暴き、復讐という私刑の形で罰を与

    0
    2024年09月24日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    イタリアに住む台湾人のスナイパーは、ローマでの暗殺を命じられるが、狙撃した後に命を狙われる。台湾では軍人が死ぬ事件2件発生。この二つの事件が重なると。

    事件の謎解きそのものはめちゃくちゃ面白いというほどでもないのだけど、ディテールはめちゃくちゃ面白い。スナイパーの機材とかヨーロッパの移動とか台湾の行政とか。原題はTHE SNIPERで炒飯は関係ない。スナイパーが炒飯作りが上手ではあるけれど、本筋とは関係ないのに、手にとってしまうタイトル。付け方が巧い。

    0
    2024年07月19日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    高野さんが面白いとつぶやいていて、タイトルにも惹かれて。
    ストーリーにのめり込むほどではなかったけど、ずんずん読み進む。
    続編が最後に匂わされていて、楽しみだ。

    0
    2024年07月15日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    辺境作家 高野秀行氏がX(旧Twitter)で「面白い」と仰っていた。
    随分前からこれが選書基準になっていて、そこから読んだ本はほぼ外れがない。近頃小説離れが酷かったが、彼の言葉を信じてページを開くや、薬が効いていくように時間を忘れた。本書の肝となる銃器や軍事関連の用語に蹴躓くことはあれど、それ以上に続きが気になり歩を進めていたのだ。

    とはいえ帯に書いてある「謀略スリラー」(しかもメイドイン台湾!)なるジャンルとは、あまり面識がない。面白かったけど、内実は筋書きを追うのに必死で、もう一度確かめたい箇所が幾つもあった。

    謀略もスリラーも、様々な事件や思惑が絡まり合って複雑怪奇に仕上がっていた

    0
    2024年07月03日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    書店でタイトルに魅かれて購入。炒飯の名手であり、且つ、スナイパー/スパイという設定が面白そう(楽しそう)と思い手に取ったのですが、本格的な謀略・スパイ小説でした。イタリア、台湾、ハンガリー、チェコ...台湾と場面も移り、狙撃シーンは臨場感あり。過去に秘密を持つスナイパーと定年目前の老刑事が次第にストーリーが進むにつれて近づいていく。ラストは炒飯の継承とスパイ小説としての余韻を残す名シーンです。

    0
    2024年06月15日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    小島秀夫さんが面白いとXで呟いていたので気になっていたところ、この本の話を後輩にしたら私より先に購入し貸してくれました。



    前・中盤はあまり盛り上がらなかったが後半100ページ辺りからの盛り上がりに夢中になりました。

    ミステリーの核心に向かうクライマックスは、本の中に引き摺り込まれるほどでした。後日章もほんわかした余韻が良かったです。

    0
    2024年06月18日
  • 君のために鐘は鳴る

    Posted by ブクログ

     島田荘司先生の「21世紀の『十角館の殺人』」という帯に興味が湧いて読んでみた。デジタル・デトックスのために集められた人々が訪れた島で連続殺人事件が起こるクローズドサークルものかつ密室がメインの本格ミステリーだった。近未来という設定を利用した密室トリックや登場人物のミッシングリンクが魅力的で面白かったが思っていたよりもSFの要素が強く「ポスト『十角館の殺人』というよりはポスト『すべてがFになる』というべき作品かなぁ。」という感想も浮かんだ。また、最後にどんでん返しがあるのも良かった。

    0
    2024年05月19日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

    始めはのめり込めなかった。が、中盤から俄然面白く展開する。少し調子良い場面も多々あるが最後まで読んでよかった。

    0
    2024年05月13日
  • 炒飯狙撃手

    Posted by ブクログ

     イタリアで中華飯店を営む男は、指令を受ければ狙撃の名手。

     潜伏工作員として台湾政府要人を狙撃した後から、わが身をも狙われる展開だ。台湾国内で発生した殺人事件も関連し、イタリア、台湾と舞台は目まぐるしく入れ替わる。章立ては地名の連記で、混乱してしまう。

     定年退職を1週間後に控えた台湾警察の刑事が解決に向けて精力的に動く。台湾国軍の諜報部門と警察庁の思惑の衝突も見られ、ノンストップで展開する。

     狙撃の描写が詳細で、マニア心を満足させる内容だ。台湾の政治体制に詳しいわけではないが、細部のリアリティが全体像を際立たせ、理解を助けている。

    0
    2024年05月12日