建石修志のレビュー一覧

  • ユルン・サーガ4 風、草原をはしる

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     草原の民ユルンの年代記5巻の内第4巻。
     20年以上間を開けての再読。
     ユルンサーガ全体の印象については「月の巫女」に書いてます。


     大きく時代を飛ぶユルン・サーガの、「月の巫女」から「太陽の牙」へ繋がる物語。
     ここにも、夢を取り替える話や穢れの王の話、それからとてもたくさんの印象的なシーンがちりばめられています。
     一つ一つが深い物語を秘めている出来事。これは全編を通じて言えることなのですが、本当に贅沢な物語だと思いました。

     二羽の幼い鷹がどのように育つのか。ひょっとしたらそれも語られていない物語なのかも知れません。

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    2025年06月02日
  • ユルン・サーガ3 遠い水の伝説

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     草原の民ユルンの年代記5巻の内第3巻。20年以上間を開けての再読。
     ユルンサーガ全体の印象については「月の巫女」に書いてます。


     シリーズどの巻もそれだけで完結した物語なのですが、この巻についてはぜひ、先に「火の王誕生」を読んでいただきたい。

     冒頭で大きな陰謀があり、最後にそのケリが付けられます。
     前に通読したのは20年以上前で、実はユルンサーガ五巻の中で一番印象の薄かった巻なのですが、不覚にもラストは危うく泣きそうになりました。
     なぜこれの「印象が薄く」なっていたのか。年と共に物語に対する感度が変わったのかもしれません。

     最終的に全七部を目指した作品の第六部に当たるとのこ

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    2025年06月02日
  • ユルン・サーガ2 火の王誕生

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     草原の民ユルンの年代記5巻の内第2巻。20年以上間を開けての再読。
     ユルンサーガ全体の印象については「月の巫女」に書いてます。


     前代の、ドルーグン王とその息子の話が歪んで伝説となっている。それを通奏低音のようにして、物語が進む。
     他の王の名も出てくるが、まっすぐに伝わってはいないと言うことが、前作(とか後半の巻とか)を読んだ読者には伝わる。
     読んでいなくても、謎めいた伝説は伝説として受け止めればよいと思うという点は、5巻全てに共通してます。

     シリーズ5巻の中で唯一と言っていいくらい、悪意とか闇とかいうものを背負わないように見える主人公やそれに次ぐ二人が、実はとても悲しい運命を

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    2025年06月02日
  • ユルン・サーガ1 太陽の牙

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     草原の民ユルンの年代記5巻の内第1巻。
     20年以上間を開けての再読。
     ユルンサーガ全体の印象については「月の巫女」に書いてます。

     
     荒々しい戦闘からのスタートが、この本だけでなくシリーズ全体の今後を暗示しているようです。
    人を殺すと狼になるというデイーイン族の描かれ方が、哀れだけれど魅力的。
     出てくる少年少女が一人として素直じゃないというか、重いものを抱えてます。
     
     後書きに「ローレンツの『攻撃』にめぐりあわなかったら私はこの物語を書かなかったろう」とあり、これは見逃すわけに行かないと、『攻撃』も読みました。
     浜たかや氏のデビュー作であり、この作品でいくつかの児童文学賞を獲

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    2025年06月02日
  • 新装版 幸福の王子

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    (小6男子)久しぶりに絵本も読んでみようと思い、父におすすめを聞いたところ「幸福の王子」を渡してくれたのがきっかけです。人の役に立ったり、心優しく受け止めたりするとその代わりに何かを失ってしまいます。しかし、その良い行いは誰かが見てくれており、いずれ尊い存在にもなれるということをこの絵本は教えてくれました。周りのために一生懸命尽くしている人におすすめです。なぜなら、今は良いことをしていたことを周りの人に気づかれていなくても、誰か一人でも見ているはずだから、後から気づかれるようになり、尊い存在になれるからです。

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    2025年02月06日
  • ユルン・サーガ4 風、草原をはしる

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    小さな頃読んだので、登場人物たちの恋愛の機微は理解できてなかったと思う。
    今から読み直してみたい。
    ユルンサーガは5巻すべて読み直したい…

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    2016年09月29日
  • ユルン・サーガ1 太陽の牙

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    ユルン・サーガと称される、同じ世界の歴史を描いたシリーズの一巻目。大陸内部がこのファンタジー世界の舞台で、読んでいく内に、日本にはない乾いた風と砂嵐に体が包まれる錯覚を覚えます。西洋ファンタジーのような華麗なファンタジックさ、おしゃれなまでの不思議空間はありませんが、代わりに、無骨で重厚で生々しいまでの世界に触れることが出来ます。時代を行き来しながらシリーズは『火の王誕生』『遠い水の伝説』『風、草原をはしる』『月の巫女』と続きます。とにかく私は、『遠い水の伝説』で号泣しました。

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    2009年10月04日
  • 新装版 幸福の王子

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    幸福とは何かを伝える本。
    物語形式になっており、とても読みやすい。
    聖人の話のみたいで宗教色が感じられるけど、その境地に立てたらとても幸せなんだろうと思えた。
    幸福を考えたい人にオススメです。

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    2020年11月22日
  • 新装版 幸福の王子

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    幸福になるための材料が生まれつきある程度揃っている者もいれば、そうでない者もいる。
    そうでない者には必要最低限の生活ができるように周りが助力せねばならない。
    同情や綺麗事を浴びせるだけでなく、自己犠牲をしてまで積極的に改善しようとする王子には感服した。
    王子とツバメの最期は悲しかったが、どこか温かい気持ちにもなった。
    役目を果たした王子。
    そんな彼に出会えたツバメ。
    自己犠牲に身を捧げた彼らはお互いの存在によって報われたのかもしれない。

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    2024年04月22日
  • ユルン・サーガ1 太陽の牙

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    人を殺すと狼になる一族や、草原世界で大国を築き上げる一族とか、それに阿る被支配層とか、設定は分厚くて面白いのに、ちょっと文章がへたっぴかも。登場人物の情緒が突飛に感じられるシーンがちょいちょいあって、思うように読み進められなかった。

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    2022年02月25日