川口明百美のレビュー一覧
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アルゼンチンにおける過去の圧政、軍事独裁政権、あるいはファシズム時代の負の遺産の発掘と同じく先住民族に対する差別をテーマにしたミステリー。フィクションには違いないが、アルゼンチンの暗黒部分が圧倒的なスケールで押し寄せてくる。
次の殺人を防ぐための事実の調査が、結局次の殺人を生み出してしまうという負のスパイラルの連続。読んでいて気が重くなる一方だ。しかもその合間に触れられるアルゼンチンの酷い歴史とそれに紐づく警察や宗教界の対応。
しかし、それでも次々読み進めてしまうのは場面転換や、ジャナやルベンが遭遇する少しの光が前向きに展開していくからだろうか。 -
Posted by ブクログ
パリ司法警察署で厄介者ばかりを集めた特別捜査班が組織された。同僚を不幸にさせる疫病神、アル中、スピード狂、ハッカー、脚本家もどき、ギャンブル依存症等、警察官として不適格な集団を一纏めにして蓋をした。
その班長は、精神異常者を逮捕時に誤って射殺し6ヶ月の謹慎をくらったカペスタン警視正。
・厄介者達の掃き溜め特別捜査班
・オフィスも古ぼけたアパート
・扱うのは陳腐な未解決事件
ガラクタの警察官達とガラクタオフィスにガラクタな事件。の筈が、事件資料の中に2件だけ殺人事件が混ざって居りカペスタン率いるガラクタチームは手分けしてこの2つの事件を再捜査する。
今まで警察署で日陰の人生を送ってきた怠惰な警察官達が協力し合い犯人を追い詰めて行き2つの事件に関連性を発見した矢先に20年前のゲナン事件の未亡人が刺殺される。
・20年前の海難事故乗船の船員ゲナン殺害事件
・7年前の老女ソーゼル宅への押込み強盗事件
・現在、ゲナンの妻刺殺事件
偶然に探り当てた2件の殺人事件は関連性が有った事で恣意的に資料が選別された可能性から件の犯人は警察関係者かもと思いはじめる。
舞台はパリ。シテ島やノートルダム寺院、セーヌ川等の観光地の情景が思い浮かび、また街中のブラッスリーでカペスタン以下が散々に飲み食いする描写は仄暗いパリ下町のレストランやブラッスリーのしっとりとしたやさしい雰囲気が伝わってくる。
作中には過激な殺人描写やスリル溢れる追跡劇、拳銃の弾が飛び交う戦場さながらの激しさは全く無く、穏やかに進み出来損ないの警察官達が警察官らしい自分を取り戻して行く姿を微笑ましく見届ける。
本作はシリーズ化されており本国では3作目が出版されています。 -
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フランス版『特捜部Q』と言われると読まないわけにはいかない。フォローしているレビュアーさん方のレビューを読んでさらに気になった。
手にしてみると案外薄い。『特捜部Q』に比べれば三分の二程度か。だがメンバーは『特捜部Q』の倍以上いる。
組んだ相手が次々怪我したり死んだりする通称〈死神〉トレズ、ゲイであるゆえにはじかれたルブルトン、書いた作品がドラマ化されるほど有名作家でもあるが仲間たちを小説に書きすぎたロジエール、アルコール依存症のメルロにギャンブル依存症のエヴラール、タレコミ屋のオルシーニにスピード狂のレヴィッツ、ボクシングのやり過ぎで落ち着きを失ったダクス。
今作登場しただけでも八名だが、出勤してこない掃き溜め警察官たちを合わせると総勢四十名ほどもいるらしい。問題警察官がそんなに?大丈夫か、フランス警察。個性豊かなメンバーとは言え、今後も登場人物が増えていくのかと思うと覚えられるのか不安になる。
こんな特別捜査班を率いるのは武器を持たない犯人を射殺したことで六ヶ月の定職処分を受けたカペルスタン。
新しく発足した特別捜査班リーダーにカペルスタンを任命したのは元上司・ビュロンだが、彼の立ち位置がなかなか読めなくてモヤモヤする。カペルスタンの敵なのか味方なのか、彼女を上手く利用して何かをしようとしているのか、それとも彼女の居場所を作ってあげた心優しい元上司なのか。
お荷物でしかないが切るわけにもいかない掃き溜め警察官たちを閉じ込めるためだけにつくられたと思われた特別捜査班だが、与えられた二つの未解決事件を調べていくうちに別の目的が見えてくる。
ミステリーとしてはこれまた『特捜部Q』と似た構成で、時折挟まれる回想シーンが未解決事件とどう繋がるのか、誰と繋がるのかを中心に展開していく。
ただミステリー要素を追求するというよりは、このダメ烙印を押された警察官たちが様々な障害を乗り越えつつ真実に迫り、特別捜査班には許されない送検まで持っていくのかというところが焦点なのかなと思った。
何しろ特別捜査班には殺人事件の現場に入る資格もないし、当時の詳しい捜査資料も見せてもらえない。当時捜査した警察官に話を聞こうとしても相手にされない。捜査車両は窓も閉められないおんぼろ車、サイレンもない。まさにないない尽くしなのだ。
だがそこはさすがはみ出し者軍団、自由奔放さも半端ない。
職場として与えられた古いアパルトマンのフロアをどんどん改装し家具も持ち込み、無いものはあるもので代用し、清掃車を魔改造した特別車両で容疑者を追いかけ、各自得意分野や自前のネットワークを駆使して自分たちの環境を改善し捜査に取り組んでいく。
追い詰められた者ほど強いというが、はみ出し者軍団のチームプレーを楽しめる。ダメ烙印を押された者にも人より優れたところはあるし、そこを上手く引き出して補い合って助け合えれば良いチームになりそうだ。そこはカペルスタンのリーダーとしての腕の見せ所だろう。
フランスでは警察官の副業は許されているんだな、とかアメリカの警察物と同じく昼間から飲んだりパーティーしたりして良いんだ、とか色々発見する一方、事実婚が正式な婚姻と同じ権利を認められるほど自由恋愛の国というイメージのフランスで同性愛についてはいまだ狭量なのかという現実は興味深い。
すでに第二作も出ているようなので、この特別捜査班が更に活躍するのか、どんな方向性に進むのか、そのうちに読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ組織の奇人、変人、問題児ばかりを集めた体の良いお荷物置き場特別捜査班。
とある捜査の過程で容疑者を射殺したことを過度の防衛行為として扱われ処分されたエリート女性警察官カペスタンはこの組織の責任者を任されることに。
問題児達の過去を受け入れキラリと光る一芸をうまく利用しながら未解決事件の再調査に乗り出す。
フランス版特捜部Qと名打たれるようにあるあるの警察物の設定、展開のシリーズもの。
第1作目だけあって登場人物のキャラを説明するのに多くのページが割かれ土台づくりをしている印象。
おもしろくないわけではないが、特捜部Qにはアサドという強烈なキャラがいるのが特徴的だがこのシリーズでは何がリーダビリティを示していくのかが未知数だった。 -
購入済み
映像化を狙っているのかなー
海外ドラマのノベライズを読んでいる感がどうしても拭えない
これに音楽と映像を付けて出せばいい感じでしょ!どう?みたいな
ミステリーの批評サイトで高評価だったので読みました
この話が気に入った人には申し訳ないですが、正直ガッカリでした
捜査側のあれこれや、犯人側の事情を見せるのでも、もうちょっと何とかならないのかー…全然感情移入できないぞー…うまく言葉に出来ませんが、私は連続ドラマの一話目を見せられているようで、はっきり言って面白くなかったです
あと、私は犬好きですがここに出てくる犬は御免ですね、ちゃんと躾ましょうね