【感想・ネタバレ】パリ警視庁迷宮捜査班のレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年04月16日

なぜか憎めいない、個性豊かな登場人物に、いつの間にか親近感を覚えて・・・
後半は、早く事件の真相を知りたいような、痛快なやりとりをずっと読み終わりたくないような、そういう気分になる作品でした。

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Posted by ブクログ 2019年10月12日

フランス版SROシリーズと言う感じのミステリー。パリの街中も堪能できるし軽いけど確かな読み応えを感じた。兎に角続編が待たれてやまない。

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Posted by ブクログ 2019年05月12日

 まさに手作りの警察チームがパリに誕生する。セーヌ川中州シテ島の司法警察局ではなく、古びたアパルトマンの最上階に。ヒロインは、発砲事件で進退を危ぶまれた挙句、半年間の停職処分と離婚の後、警察署の掃き溜めの任命されたリーダーのアンヌ・カペスタン。パリ警察の問題児ばかりをここに集めて世界から隠したい。そ...続きを読むれがパリ警察の狙い。カペスタンは明確にそう言われる。取り組むのは迷宮入り事件のみだ、とも。未解決事件の段ボール箱が積まれた古く黴臭い部屋。

 対象警官は40名だが、ほとんどの者は停職中だから、勝手に集まってくる人間だけで遊ぶなり働くなり、勝手にやってくれ、という指示である。事件の解決など、はなから期待されていない。余計なことはせず、そこに隠れていればよい。そんな感じである。

 フランス版<特捜部Q>シリーズとも言われているみたいだ。デンマーク・ミステリの代表格でもあるユッシ・エーズラ・オールスンの<特捜部Q>は、警察署の地下室で、やはり未解決事件のみの捜査を任され、どこからスカウトされてきたのかわからない謎の最小人数の部下とともに難事件に挑むカールの大格闘ミステリである。なるほど。確かに凶悪な犯罪に対し、コミカルでユーモラスで開き直ったリーダーの存在が、一見使い物にならぬような部下たちを纏めて、組織の鼻を明かしてみせるという構造は、類似するところがある。それに、何よりもいい構図ではないか。

 花の都パリ。心に傷を抱えた部下たちとともに、本署が解決できなかった事件に立ち向かう部署。そんな設定の本書は、フランス国内で大いに人気を博し、現在のこの続編も既に二作が上梓されているらしい。本書は作家ソフィー・エナフのデビュー第一作であり、本シリーズの第一作でもある。だからこそ、新部署立ち上げの破天荒な様子が、まず奇妙で愉快だ。次々に登場する怪しい捜査官たちとその奇行には圧倒されるけれど、古いアパルトマンがどんどん風変わりな改装を施され、備品が思い思いに持ち込まれ、それぞれがコミュニケーションを重ねてゆく毎に、疑似家族を形成してゆく。それに捜査も何故か進んでゆき、出来損ないたちの表情も明るさを増してゆく。うーん、やはり、手作り警察、いいぞ!

 さて段ボール箱の中の複数事件に、二人チームずつ当たって始まる捜査なのだが、実はここが凄い。入り組んだ、文字通り迷宮のような段ボール箱の事件が、実は本書の完成図を作る上で重要なファクターとなるのだ。事件は事件であって事件ではない。事件は、チームの存在や根幹に関わるものとなり、捜査は実はスケールの大きな風呂敷となって作品全体に広がってゆくのだ。あまりに核心に触れる部分なので、謎めいた表現になるが、要はミステリとしての根幹も素晴らしいのが本書なのである。

 1991年フロリダキーウエスト島でのどう関連するのかわからない人物の旅行中のエピソード、1993年の船員銃殺事件、2005年の老女絞殺事件、2012年現在のどう関連するするのかわからない人物の婚約のエピソード、2012年現在、迷宮捜査班チームの始動。さらにいくつものこまごまとした捜査模様。まるでバラバラの破片だ。

 しかし、それが見事に大団円に向けて、大きな一枚の画幅となってゆく。この仕掛け、凄い! コミカル・サスペンスとあるけれど、さほど軽くはないように感じる。むしろ、何らかの負の心を抱えた傷だらけの警察官たちが、互いに思い合える疑似家族の優しさの中で、徐々に再生を果たしてゆくヒューマン・ミステリとして捉えたい。傷を負った者たちが一丸となって事件を収束させる、言わば「やり切る」ことで癒されてゆく心と心の物語なのだ。とても良い読後感。人間中心のミステリって、やはりいい。ちなみに、登場人物表に犬が一匹紛れ込んでいるけど、この子も存在感があります(笑)。

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Posted by ブクログ 2019年12月19日

アンヌ・カぺスタンはパリ司法警察警視正。同期の中では一番の出世頭だったが、逮捕時に犯人を射殺したことが過剰防衛と見なされ、六カ月の停職処分を受けた。降格、左遷が妥当な線だが、警察局長のビュロンはカベスタンを新設された捜査班の班長にした。その班というのが、アル中やら賭博依存症、誰も組みたがらない不運を...続きを読むもたらす刑事、といった問題のある連中ばかり。放り出したいのはやまやまだがそうもいかないので、警察本部から隔離しておく、いわば不用品を放り込むための物置だ。

鼻つまみばかりを集めた集団が、それぞれの隠された能力を発揮し、周囲を驚かす大活躍をする。よくある設定だ。捜査権を持たない特捜班が扱うのは、警察内部に残されている未解決事件、というのもハリー・ボッシュや『特捜班Q』シリーズでおなじみのところ。オフィスはシテ島にある本部とは打って変わって、猥雑な街なか。ベル・エポックの残り香漂うイノサン通り三番地の建物の六階。寄せ集めの机や椅子と何本かの電話は用意されていた。

個性あふれるメンバーは、相棒が次々と事故にあったり変死を遂げたりするので「死神」とあだ名されるトレズ警部補。高身長の美男でゲイであることを隠さないルブルトン警視。刑事とミステリ作家・脚本家を兼ねる派手好きな女警部ロジエール。アル中だが警察内部に人脈を持つメルロ警部。警察内部の不正を暴きマスコミに流しているオルシーニ警部。賭博依存症のエヴラール警部補。サイバー犯罪に強いダクス警部補。スピード狂のレヴィッツ巡査部長。

カぺスタンの発砲事件を尋問したのがルブルトンだった。敬遠しあう二人はそれぞれ別の段ボール箱を漁って、二つの未解決殺人事件を見つけてくる。一つは七年前、一人暮らしの老女が室内で殺されていた事件。強盗の仕業と見られていたが、犯人が見つかっていない。もう一つが二十年前の船員殺し。錘をつけてセーヌ川に沈められていた。射殺だったがナイフで弾が抜きとられるというプロを思わせる手口。

誰も組みたがらないトレズとカぺスタンが組んで老女殺しの再捜査を始める。ただ一人の身内である老婆の弟はパリから遠いクルーズ県に住んでいるため、七年もたつのに家は事件当時のままに残されていた。少々都合のよすぎる設定ではある。鎧戸が閉まっているのに差し錠がかかっていなかったり、絞殺した老婆の身なりを整えてソファに座らせたり、犯人のしていることが妙にちぐはぐなことから二人は強盗事件ではないと考える。

ルブルトンとロジエールは殺された船員の妻から、被害者がかつての海難事故の生き残りであったことを聞く。アメリカのキー・ウェストで起きたその事故は船の設計に問題があったと被害者は考えており、事故の関係者を訪ねて回り嘆願書を作って設計者に訴訟を起こそうとしていた。妻はその設計者を疑っており、二人はその男ジャラトーに会いにレクサスを走らせる。

無関係と思われた二つの殺人事件につながりがあることを発見したことで再捜査は勢いづく。ところが、船員の妻が刺殺されてしまう。現場には以前にも殺された老婆を訪ねてきたことのある自転車に乗った青年が居合わせた。必死で追うカぺスタンがバスに轢かれそうになるところを助けたのは「死神」のはずのトレズだった。

ほとんど相手のことを知らない者同士が事件の捜査を通じて、気心を知りあってゆく。同僚に「疫病神」と呼ばれ、避けられ続け、人を寄せ付けないように見えたトレズは有能な刑事であるだけでなく家庭的でおしゃべり好きな男だった。融通の利かない法の番人であるルブルトンは、虫も殺せない平和主義者だった。優れた刑事でオリンピック銀メダルの腕を持つ射撃の名手カぺスタンは一度怒りを覚えると抑制が効かず、人を殺しそうになるという弱点を持っていた。皆が皆、完璧ではなく、どこか弱味を持っている。その事実が本部から追いやられた者の吹き溜まりである「物置」を居心地のいいものに変えていく。ここでなら誰もが息がつけるのだ。

ミステリとしての完成度はさほど高くはない。事件の真相について、そのあらましを知る者がいて、全てはその掌の上で踊らされていたということが分かると、さしもの特捜班も観音様の掌の上を飛び回り、いきがっていた孫悟空のように見えてくる。ただ、読後感は悪くない。殺人犯にも人の心が備わっているし、メンバー同士の会話はユーモアが溢れている。フランスの話らしく、美味しそうな料理や酒が次々と出てくるのも英国物と違って楽しい。

陰惨な殺害方法やサイコパスの猟奇的な犯罪がもてはやされるようなところがないでもないのがミステリの世界だ。そんな中にあって、互いを尊重し合いながら、弱点を補いあって協同して仕事をする、はみ出し者ばかりの特捜班というのが、人の温みがあって心地よい。こういう警察小説もあっていい。すでに続編が刊行されているというから、シリーズ化されるのだろう。次は誰に焦点があてられるのか愉しみなことだ。

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Posted by ブクログ 2019年08月04日

パリ警視庁の厄介者たちで新たに結成された未解決事件捜査班。大酒飲み、ギャンブル好き、売れっ子小説家(兼警部)などくせの強いメンバーたちは、二十年前と八年前に起きた二つの未解決殺人事件の捜査を始めるが…
捜査班のメンバーがみんなすごくキャラが立っているのが楽しい。特に組んだ相手が次々と不幸な目にあう通...続きを読む称「死神」が捜査班に入って変わってゆく様子がよかった。
それにしても職場でパスタをゆでて食べたりとか、捜査中でも美味しいもの食べたりしっかり休憩をとるところがフランスなのかなと羨ましい。
「特捜部Q」よりライトな感じだが、こちらの方が好み。
ぜひ続編も訳してもらいたい。

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Posted by ブクログ 2019年07月04日

未解決事件を再捜査するお話はどこの国のでも面白い。
窓際部署に追いやられた警察官たちだけど
決して無能ではなかった(一部除外) そしてキャラが濃い(笑)
次第にチームとしてまとまっていく様子は読んでいて楽しかった!

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Posted by ブクログ 2019年10月28日

厄介者扱いされたメンバーでつくられた特別班が未解決事件を追う話。

メンバーがちょっと多い上にフランス名なので覚えられないかなと思ったけどキャラひとりひとりにしっかりした個性があるので大丈夫だった。
キャラと読みやすさやテンポの点では良かったけど、謎の部分は大した驚きもなく案外すんなりと犯人が捕まっ...続きを読むた感はあった。
終わり方は爽やかな感じで良かった。

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Posted by ブクログ 2019年08月21日

キャラクターは抜群でワタシのお気に入りはもちろんエヴァ・ロジエール。ロジエールが警部で売れっ子小説家なのをもう少しいかして欲しい。あと、パリのことが分からないので地図つけて欲しい。ちょっとあざとい登場人物紹介に☆は3。でも一気読みするくらいにはポップで面白かった!

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購入済み

nao 2019年09月27日

映像化を狙っているのかなー
海外ドラマのノベライズを読んでいる感がどうしても拭えない
これに音楽と映像を付けて出せばいい感じでしょ!どう?みたいな
ミステリーの批評サイトで高評価だったので読みました
この話が気に入った人には申し訳ないですが、正直ガッカリでした
捜査側のあれこれや、犯人側の...続きを読む事情を見せるのでも、もうちょっと何とかならないのかー…全然感情移入できないぞー…うまく言葉に出来ませんが、私は連続ドラマの一話目を見せられているようで、はっきり言って面白くなかったです
あと、私は犬好きですがここに出てくる犬は御免ですね、ちゃんと躾ましょうね

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