二宮清純のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
二宮清純氏のスポーツものノンフィクションは面白いですよね。松坂の課題など、今読むとちょっと古いのですが、それでも、「あ、そうだったのか」と思って面白いです。
一流の成績を残した人たち、名監督の言葉や記録。
無冠の、記憶に残る選手や一流選手を解析。
急成長したり復活したりした選手についての特集。
そういった没野球的な読み物だけじゃなしに、
野球を作っている構造の問題や暗部、独立リーグの可能性などについても
真正面から取り組んで書いてくれている。
2008年の本ですが、まだぎりぎり読める本だと思います。
野球を知らなきゃ面白くはないでしょうけど。
もうすこし具体的に書くと、楽天の野村監督(当時)のインタビューや、
戦後最強のバッターとも呼ばれる、コーチとしても手腕を発揮した
野球人・中西太さんのインタビュー、清原選手(当時)は名バッターなのか
どうかの分析、松坂についての東尾さんへのインタビューなどなどですね。
スポーツ好き、野球好きで、スポーツ紙をよくチェックするけど、
『Number』だとかの雑誌はあんまり読まないって人には、相当おもしろい
ものを読んだ気にさせられる本かもしれません。
こういう、興味はあるんだけど、なかなか自分で考えたり
取材したりできないことを代わりにやってくれているなぁ
なんて感じさせてくれる本は貴重ですよね。
というか、世の中そういう本だらけなんだろうけど、
この本は、何故かそう気付かせてくれるような本なんですよね。
それだけ自分にとって、絶妙な距離感と知識量のトピックが
野球なんだと思います。 -
Posted by ブクログ
プロ野球の超一流選手はどういう思考様式なのか?を野村監督、中西太、工藤、古田などとの対話の中から探る。
とくに興味深かったのは中西太のコーチ論。
中西のコーチ論の要諦(33)
チームで一番へたくそと仲良くする。へたくそが上達するとほかの選手が私の意見に耳を貸すようになる。
萎縮させたら一人の兵士を失う(中西の恩師の三原監督の言葉)
萎縮させる=プロにはいってきていきなりできないことをやらせること
理論はベテランならともかく若手はきいてもなかなか体で理解できない。(43)
ぼくの理論は実践論。
人をみて法をとけ。「こういう名選手はこういう練習をしていたよ」という具体的な方法を出してあげるほうが選手は取り組みやすい。これが中西実践論にもとづくコーチ学の要諦。
コーチがいくらいっても最後は本人の努力。王貞治の取り組んだ努力は神がかっていた