村井浩紀のレビュー一覧

  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(下)

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    特に第9章、第13章が最高に面白かった。
    ハンズオン支援を一切やらなくなり、あくまで創業者のために投資を行うスタイルがピーター・ティールのファウンダーズ・ファンド。

    資本構成の見直しから経営の執行・監督まで幅広く関与し、創業者ではなく会社のためのバリューアップとは全く真逆にスタイルが2000年代に出てきた後、

    少しだけアンドリーセン・ホロウィッツにより揺り戻しが起こり、会社のためのバリューアップに力点が置かれるようになった。

    よく「VCはバリューアップできるものなんて何もない」という人もいるが、そういう人はまずこの本を読むべき。歴代の著名VCがいかにしてスタートアップを助けてきたがわかる

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    2025年10月11日
  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(上)

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    ソフトバンクの孫社長も登場する。1950年代以降のベンチャーキャピタルビジネスにおける重要案件が記載されている。
    ソフトバンクがビジョンファンドでやっていた投資方法(巨額の資金を投資対象先企業に一気に入れる。断ったら別の会社にこの金を入れるといって脅し、無理やり受け取ってもらう。特にバリューアップをするわけではない)はすでに2000年代頃からやっていたのだと知り驚いた。

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    2025年05月11日
  • 戦場としての世界 自由世界を守るための闘い

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    ネタバレ

    トランプ時代に国家安全保障問題担当大統領補佐官を務めていた著者が、長年の軍人としての経験と合わせて、国際紛争に関する広い知見を提供しているのが本書だ。

    日本語版では600ページを超える大著でとにかくその要領に圧倒されてしまうが、内容は世界中の紛争を網羅的に捉えており、アメリカの高官はこれだけの情報を処理しているのかと呆然としてしまう(それでも中南米やアフリカは含まれていないのだ)。

    ロシアによるウクライナ侵攻の後で本書を読むと、おそらくアメリカは比較的早い段階からロシアの動きを察知していたのではないかと思わされる。日本人の自分には想像もつかない世界だが、彼のような安全保障の専門家かつ最前線

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    2022年06月29日
  • ボルカー回顧録 健全な金融、良き政府を求めて

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    ボルカー議長の回顧録。ウォールストリートではなく 行政官の出身だったということ ホロコースト関連のスイス銀行界との調整関わるなど知らなかった側面も。もちろん金融政策の部分も分厚い。良書

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    2021年08月13日
  • ボルカー回顧録 健全な金融、良き政府を求めて

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    ポール・A・ボルカーの人生の回顧録。

    ウォーレン・バフェットが今年の「株主への手紙」で薦めていた本である。

    尊敬されるべき高潔な公僕であり、米国だけでなく世界の健全な金融の発展に尽力した人物である。
    「健全な通貨」「健全な金融」「良き政府」この3つを追い求めろ、とのあとがきがある。

    ストーリー立っていて面白く、公職ではあるが給与の話もかなり出ており面白い。
    また、レーガン大統領から利上げしないように介入されたという逸話も披露していた。常に理想を追い求めながらも、現実と折り合いを付けようとハードワークした稀有な存在であったことがうかがえる。

    後世、ドット・フランク法で自己勘定での運用を制

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    2020年08月24日
  • 勝負師 孫正義の冒険(下)

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    フィナンシャルタイムズ元編集長による孫正義録の下巻。
    上巻にも増して孫正義氏の破天荒ぶりが本当の冒険小説のよう。特に外国人幹部たちの挙動は事実とは思えないほどの強欲さがありNetflix化待ったなしの内容。
    日本人が著した本だとどうしても孫正義氏を成功した聖人扱いする部分があるので(本人インタビューが主なので仕方ないのだろうけど)、忖度なしの報道資料から構成された傲慢で成金の側面を持った孫正義像は新鮮である。
    一方、事実ベースを重ねていった結果、物事の主語や因果関係に混乱が生じる場面が多々ある。意図的なのかもしれないが。
    億万長者から一転リーマンショックで負債を抱え、スプリント、後継者問題、ソ

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    2025年12月01日
  • 勝負師 孫正義の冒険(上)

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    FTの元編集長が日本やアメリカ、韓国とは異なる第3者的な視点から日本の財界(エスタブリッシュメント)のアウトサイダーと見られてきた孫正義の生い立ちから前編ではアリババの大株主になるまでを時系列的に描く。
    ドットコムバブルの破綻やヤフーBBを筆頭としてブロードバンド革命から来るECやインターネットの浸透を見通す先見性が如何に養われてきたかアメリカ留学時代からの投資哲学、投資歴の蓄積が客観的に記述され興味深く読める。
    SBI北尾氏との離別やリップルウッド、ヤフーとの駆け引き等飽きることなく読み進める。

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    2025年11月12日
  • 勝負師 孫正義の冒険(上)

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    フィナンシャルタイムズの元編集長による孫正義録。"The Gambling Man"というタイトルが言い得て妙。国内の孫正義伝と異なり、公開情報を基にした忖度なしの物語が面白い。常々語られる孫氏の武勇伝の光の部分に対して、影の「きな臭さ」にもしっかり触れられており面白い。
    本書の登場人物はみな大物もしくは今や大物となった人物で、早くから孫氏がグローバルに人脈を構築してきたことがよくわかる。そうした人々に対して30代の孫氏が臆することなく大ぼらを語って交渉する姿は字面を通して迫力を感じる。インタビューに応じている人たちは億単位で損害を被った人や結果利用された人が多くいるが、{

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    2025年10月22日
  • 中国の大戦略 覇権奪取へのロング・ゲーム

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    450ページ以上の大著!電車で読むには分厚い、重い。
    しかも内容が細かい。
    ということで飛ばし読み。

    かろうじて理解したのは、、、
    中国は再び地球の覇権を持つことを常に意識してきた、
    それが鄧小平時代の、
    1989年の天安門事件、1991年の冷戦終了、続くアメリカのイラク戦争、
    これにより、アメリカは中国をつぶそうとしているし、その力がある!
    と認識、戦略を改めた、ということ。

    そして経済成長を重ね、確実に世界経済に占めるシェアを高め、世界への影響力を高め、
    ある面ではアメリカを超えている現実がある。
    ここにきて失速、いつ経済が崩壊するか、という懸念はあるものの、
    経済大国になったことは間

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    2025年01月31日
  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(下)

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    シリコンバレーのローカルビジネス(しかし、波及効果はグローバルに)だったVCが東海岸やロシア系ヘッジファンド系を巻き込み、ファイスブックを始め若き起業家の隆起を招き、中国の別の生態系を生み出し、巨大な潮流を生み出した。結果、ウィーワークやウーバーの暴走を生み、今やAIとシリコンを武器とした国家間競争につながる。VCに対しては未だに賛否両論はあれど終章にあるような善の効果が圧倒的に高いと個人的には考える。例えばモデルナはフラッグシップ・パイオニアリング社が資金提供しなければ存在していなかった可能性が高く、COVID-19の終息は更に長引いた可能性が高い。高速に猛省と猛進を繰り返しながらVCの役割

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    2024年02月26日
  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(上)

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    ベンチャーキャピタル興隆期。アーサー・ロック氏から始まりフェアチャイルド・セミコンダクター社から「8人の反逆者」を救出した「解放の資本」としての役割。そして「The Power Law(べき乗)」の本領が発揮されると巻き起こった「資本への反乱」。いまやシリコンバレーひいてはグローバル・スタートアップ業界におけるVCの役割は疑いようもないが、そこに至るまでの変遷が非常に興味深い。VCのネットワーキング力と、それに「NO」を突きつける超グロースの若手起業家たち。行きつ戻りつ螺旋でゆっくりと業界は力を増して拡大していく。孫正義氏が非常識で型破りながら無視し難い要注意人物として登場するのは同じ日本人と

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    2024年02月26日
  • The Power Law(ザ・パワー・ロー) ベンチャーキャピタルが変える世界(上)

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    この本はベンチャーキャピタルの重要性を再考させるものである。
    テクノロジー企業におけるお金(リスクマネー)の重要性。
    それと同じくらい大事なのは人脈。
    この二つの合わさった所に企業は集まる

    私も含め皆が起業家に焦点を当てがちだが、資金の出し手はもっと評価されていいのではないか。
    彼らは評価を求めていないと思うが。(競争の激化を恐れて)

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    2024年02月11日
  • グリーンスパン 何でも知っている男

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    グリーンスパンほど、評価が180度変わったFRB議長はいないのではないか。今ではグリーンスパンは間違っていたという評価が定着しているけど、当時の人たちは何故グリーンスパンに「騙された」のか。答えは出なかったが、彼が高い知性を持っていたことはよく分かった。金融政策とは関係ないが、彼が、アイン・ランドと深い繋がりがあったのが一番印象的だった。

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    2020年06月27日
  • 勝負師 孫正義の冒険(下)

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    AGIの礎石になりたいか

    超ポジティブ思考で楽観的な人物
    クレイジーさがないと変革できないのでしょう

    一言で言えば
    型破り派です

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    2025年12月08日
  • 勝負師 孫正義の冒険(上)

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    結局何してるかよく分からないソフトバンクのことをよく分からないまま伝えられた印象。Wikipediaくらいの立ち位置。

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    2025年11月01日
  • 中国の大戦略 覇権奪取へのロング・ゲーム

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    Chinaはやばい。
    考えてることがやばい。やってることがやばい。
    将来がやばい。

    そのヤバさは色んなところで語られている通りだが、この本は論文というか、色んな情報源を丹念に、分厚く、分厚く、分析している。
    ので。
    相当細かいことに興味があるのでなければ、かなりしんどい。

    読みにくいわけではないが、とにかく、読んでも読んでも終わらないので。

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    2024年07月29日