チャック・パラニュークのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
映画「ファイトクラブ」が大好きで、原作も気になったので読んでみました。結論からいうと、人生のバイブルになるかもしれない1冊です。というと大げさに聞こえるかもしれませんが、これは小説という形を取った一種の思想書だと思います。我々の人生はどこにあるのか?何のために生きるのか?そういった誰もが一度は抱くであろう人生の問いに、暴力的かつ生々しく迫ったのがファイトクラブだと思います。漫然と生きている、人生に意味を見出せていない、生を実感できていない、自分の人生じゃない気がする、少しでもそう感じるならこの本はきっと心に響くでしょう。他人から人生を主導権を取り返し、自分の人生を歩み出しましょう。人生の主人公
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Posted by ブクログ
ネタバレ私は野生を忘れた草食動物です。現代人に野生を取り戻させる圧巻の文学。
「私はジョーの前立腺です」から始まる、私は〇〇です、が好きだ。この構文、ファイト・クラブ構文と言っても良いのではないだろうか。(元ネタは雑誌みたいだけど)
ファイト・クラブの創設者、タイラーは「僕」のもう一つの人格だった、というところに何故気がつかなかったのだろうと思うほど、比喩やシーン転換が巧みだった。
そして、殴り合い、全身に怪我をしながらでないと到達できない境地。私たちはフィクションを通して、とても自分では体験できないあらゆる体験ができるのだが、この「ファイト・クラブ」の描写は、騒乱プロジェクトや、タイラーのキスな -
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ネタバレこれはすごい。
一世を風靡した”ファイト・クラブ”。
当時映画は観た記憶はある。
とんでもなくかっこいいブラッド・ピット、激しい暴力性のイメージが強烈なまでの印象を残している。
が、それ以外の物語の部分となるとほぼ忘却の彼方。
原作を本で読んだこともなかったし、チャック・パラニュークの名すら意識したこともなかった。
最近、『ファイト・クラブ』の作者が長い空白の時を経て新作を出したと聞き、この機会に読んでみるかと手に取った一冊。
まず、度肝を抜かれるのがその文体。
最初は何を言っているのかほぼ頭に入ってこない。
何やら精神に異常をきたしているのか、薬でトリップしてしまっているかのような支離滅裂 -
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Posted by ブクログ
ネタバレあ〜とか、う〜とか、思わず唸ってしまうほどの、陰鬱な描写や展開があり、精神的負荷がかかりすぎて、読み終わるのに時間がかかった。
その癖に、最後に謎の爽快感がある。
最悪なのに、最高。そんな変な小説。大好きです。
文は短く、テンポが良くて読みやすい。声に出して読みたい日本語。
フォスターとミッツィの運命が、段々と引き寄せられ、遂に交差する感じがたまらなかった。
途中で挟まる、謎の雑誌の内容に気づいた時や、見覚えのある描写が出てきた時、先の展開が予測された時、前のページに何度も戻り、確かめた。
待てよ、ロートンって…嘘だろ、そういうこと?
ん?真珠のネックレス…うわー。
え?シェローってもし -
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この本。最初から最後まで面白かったかと言えば、そうではなくて、どちらかといえば、後半から急速に面白くなってきたという具合でした。
そのため、おそらく読む人を選ぶ作品であるだろうし、駄作と見られても仕方がない表現も一部あり、それらのデメリットを乗り越えた名作、という表現がこの作品について書ける、ネタバレなしの書評かな、と思います。
実はこの作品、出会ったきっかけはMr.Childrenの『ファイトクラブ』という曲から始まり、実際にその映画があったことから映画を見て、原作を読んだ、という経緯を踏んでいます。
大まかなあらすじと結末は、映画で既に知っているので、だからこそ、改めて読み切ること -
Posted by ブクログ
私の人生はどこに向かっても、この本はバイブルとしたい。
ファイトクラブの映画のレビューで「かっけえ、これは男の映画だ」というレビューが割と多く、とても残念に思っていた。映像にするとタイラーが格好良すぎて、過激なシーンの本質がお洒落さに変わってしまうんだなあと、メッセージ性があるストーリーなだけに、残念に感じていた。でもそれは監督であるデヴィット・フィンチャーの力量が、あまりにも凄まじいが故の事象だとも思う。
小説だとカルピスの原液くらい濃く、何を言いたいかが切実に鋭利に伝わってきて良い。
原作者のチャック・パラニュークが何を思って書いたのか、詩的な文や直接的な皮肉が混じった言葉で、独特の -
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えっっっも!
とにかくその一言に尽きる。あまりに繊細な文体、エモーショナルな展開、新奇性のある言葉選びに驚いた。カルト的人気があるというのは知っていたけどこれは納得。
一見視点があちこちに映っているような主人公の言葉選びは、でも読み進めていくうちに主人公のキャラクターに没入させられる。
繰り返す退屈な昼間と刺激的な夜。でもやがて昼間は夜に引き摺られるように不穏さを増して加速していく。夜の加速はそれ以上で、物語後半でも加速は止まるどころか増していき、ラストはそのまま窓の外に勢いよく飛び出していくような疾走感が残る。
ラストの数行に選ばれた言葉のエモさ。
繰り返される「ファイトクラブ規則第一条」の -
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Posted by ブクログ
「自分が愛する人と、その人が愛する人は、決して、決して一致しない」
『ファイト・クラブ』以前に書かれたチャック・パラニュークの処女作。事故で顔を失った元カバーガールの「わたし」は、美しきドラァグクイーン・ブランディに新たな人生を与えられる。性的倒錯者の男性セスを加えた三人は、富裕層の屋敷から盗んだ薬物を売りさばきながら旅を続けるが……
本作は物語のラストシーン、燃え盛るウェストヒルズの大豪邸から幕を開ける。物語は現在の「わたし」が死の淵にいるブランディに対して過去の出来事を回想する形で語られるが、その時系列は錯綜しており直線的でない。作中で「ファッション雑誌のカオス」に例えられるハイパーリン -
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