チャック・パラニュークのレビュー一覧

  • サバイバー〔新版〕

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    「ファイトクラブ」などの代表作の著者が書いたカルト宗教にまつわる小説。
    ファイトクラブでわかるようにその作風はタブー無しの胸糞悪くなるような内容を含むが、不思議と人を引き付ける。
    この本も同様。

    小説はハイジャック犯の独白から始まる。
    その犯人は自分たちで閉じたコミュニティを形成するカルト宗教で生まれ育ち、生き残った最後の一人だった。

    その宗教ではひたすらの労働のみが美徳とされ、性をふくむあらゆる欲望や快楽は忌み嫌うべきとされていた。
    そしてもう一つ、現世からの「脱出」が実行された場合、宗教に属する者はそれに続かなくてはならない。

    その脱出を実行せず、生き残った主人公は稀有な宗教的存在と

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    2022年08月20日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    読み終わったあとに壮大な気持ちになる。
    文明化された社会の中で消費するだけの生き方をしていないか、考えさせられる。

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    2022年03月31日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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     読みにくかったが、ためになった。あなたは、心の底からこの世界に満足できているのかと問いかける本。
     なんとなく生きるのはなんとも愚かな行為だと再認識させられた。
     チキンレースをしている場面は読んでる方まで恐ろしい気持ちになったが、追い詰められた時に本音が出てくるのは納得できた。
     生きる目的を失わないように、常に焦りを持ちながら毎日を過ごしたいと思った。

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    2022年03月19日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    ネタバレ

    チャック・パラニューク著『ファイト・クラブ』

     デヴィッド・フィンチャー監督の映画版が良すぎて原作小説は全くケアしていなかったのですが、これがどうも米国文学の「新しい古典」と評されているらしいことを聞き及び、ブレット・イーストン・エリス著『アメリカン・サイコ』と同じタイミングで購入しておりました。

     あららら・・・天才ですね、チャック・パラニューク。

     テーマやメッセージもさることながら、散文小説の枠を奥歯をペンチで掴んでグラグラさせるみたいに揺さぶってくるその破壊力たるや。訳者 池田真紀子氏の仕事が良いと思います。改行、句読点、カッコの使い方が本当に上手い。2つの人格のせめぎ合いを記号

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    2021年07月30日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    幻想的で現実的な物語だった。カルトな人気があるのも頷ける。 ただ生きていた主人公がタイラーという男と出会い、現実を変えていく。 ファイトクラブについて口にしてはならない。 合間に挟まれる条文や俳句は印象的。俳句は原文ではないだろうけども。 暴力というだけでなく規律を重んじ、クラブは加速していく。 タイラーに関しては察するものはあったけれど、ラストに至るまでの怒涛の過程は一気に読んでしまった。

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    2022年01月16日
  • チョーク!

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    セックスより気持ちいいことなんてこの世にあるかい?

    ダヴィンチの本紹介で見た上記の一文に惹かれて手にしてみた一冊。
    セックス中毒の主人公はカウンセリング集会に通ってる。
    カウンセリング集会には同じようなセックス中毒者が集まってるから
    当然、主人公はそこで不特定多数の女とやる。
    主人公の母親はあたまがいっちゃって精神病院。
    月に3000ドルの費用がかかるので
    主人公はレストランでわざと食事を喉に詰まらせては
    誰かに助けてもらい誕生日(嘘の日付)に小切手を受け取る。
    主人公の友達は自慰中毒だけど
    そこから復帰するために
    何かを積み重ねたいと願い
    毎日毎日、ひたすら石を集める。
    そんな病的な人々が

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    2009年10月04日
  • サバイバー〔新版〕

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    ネタバレ

    ハイジャックした飛行機が墜落するまでの間、カルト教団で生まれその後社会生活を送った自身の半生をブラックボックスに語る。P443から始まりP1で終わる。比較する世界がなければ疑問も生じず幸せに生きられるけれど現実にはあり得ない。世界を知ることは生死にも強く影響するのに価値観をゼロから構築し直すのも無理。経験を手放すことはできないと思うとちょっと怖い。でも赤裸々に語り切るということは癒しなのかもと思った。もし彼が生き残ったとして、その後の物語は面白そうじゃないところが面白いな。

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    2024年11月23日
  • インヴェンション・オブ・サウンド

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    ネタバレ

    加害者と被害者の語りが交互に書かれ、その上で過去や記憶(妄想)に飛びまくるのでなかなか面倒だった。 『ファイトクラブ』のフィンチャー繋がりで『ゲーム』のようなオチだが、それが陰謀論にもリンクしていて、あとは悪意とグロと冷淡で皮肉的な結末。疲れたわ。

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    2024年06月04日
  • インヴェンション・オブ・サウンド

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    「ファイトクラブ」で当てた人らしくて。(そもそも20年以上も前?)それはいいと思う。
    しかしその一匹のどじょうへのしがみつきが酷い。のか、「それでよし」と思ってそこから進歩進化しないのか、いかにも昔一発当てた人が20年経って書いてみてやりっぱなしで、誰も何も言えない言わないっていう本。まあ、映像的である。「映像的」というのは褒め言葉じゃないぞ。平面的と言えばいいのか?

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    2023年09月07日
  • インヴェンション・オブ・サウンド

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    チャック・パラニューク18年ぶりの邦訳は彼らしい怒りと狂気に満ちていました


    すごいです
    なにがすごいって私チャック・パラニューク初読ですからね
    初読で冒頭から「彼らしい」とか言っちゃってますからね
    さすが通

    そうね〜
    分かる、分かるんだけどね
    おそらくこの文体と余白が魅力なんだろうなって
    これはがっちりした固定ファンがつくだろうなと思うし
    読み取れなくはないんですよ
    私だってね
    通ですから

    ただやっぱりもう少し説明してくれないと読んでて疲れちゃいます
    脳の体力がある人向けの世界観だなぁって
    倍くらいのボリュームでやってくれた方が読みやすいだろうけど
    たぶんそれをやっちゃうとパラニューク

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    2023年05月12日
  • インヴェンション・オブ・サウンド

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    『ファイト・クラブ』の著者チャック・パラニュークの作品
    『ファイト・クラブ』映画で観たかな?観てないかな…?
    記憶がイマイチです…w


    本物としか聞こえないリアルな悲鳴を作る音響効果技師のミッツィ・アイヴズ
    行方不明になった娘を探す手がかりを求めてダークウェブをめぐり、児童ポルノへの憎悪をたぎらせているゲイツ・フォスター
    本作はこの二人の描写を交互に描いている
    私の語彙力では上手く伝えられないけれどスゴイ!

    もしかするとあなたが観た映画のあの悲鳴も…!?
    リアルに聞こえるのは…!?

    何だかチャック・パラニューク気になります
    ちょっと他も読んでみようかな

    ほん3さん、お勧めありがとうござ

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    2023年05月10日
  • インヴェンション・オブ・サウンド

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    すごく引き込まれて、ぐいぐい読めた。翻訳ものが苦手で、いつも読むのに手こずる私にしては驚くほどスムーズに。
    だけど、終始、何が書かれているのかよくわからない。比喩は比喩なのだとわかるし、話の流れもわかるけど、何を書きたいのかがわからない。小説だからいいんだけど、荒唐無稽な印象が拭えなくて、どうしても入り込めない。でもとても、映画に向いてそうなストーリーだなと思う。
    嫌いじゃないけど、むしろ好きかもしれないけど、なんだったんだこれ、って感じ。
    作者の狙いとしては、成功しているのかな。

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    2023年05月07日
  • サバイバー〔新版〕

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    すごく難解だけど果てしない狂気を感じることができる作品だった。
    やはり日本人にはキリスト教的価値観や1990年代後半のアメリカ社会がよくわからないので、読者側の知識もかなり求められるなと思った。

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    2022年05月23日
  • サバイバー〔新版〕

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    著者は、『ファイト・クラブ』で有名なチャック・パラニューク。『ファイト・クラブ』(1996年)の次(1999年)に発表された作品。長らく絶版となっていたが、『ファイト・クラブ』に続いてようやく新訳版が発売されたので、この機会に手に取ってみた。

    「ハイジャック犯の男が、墜落間近の機内でブラックボックスレコーダーに向けて語る、"社会"に翻弄され続けた半生。」

    カルト教団の一員として生を受けてから教団に貢ぐためだけに働き続け、教団の崩壊後はその生き残りとしてメディアの"商品"として持て囃される。自分の意思などなく、ただただ"社会"に流さ

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    2022年04月30日
  • サバイバー〔新版〕

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    ネタバレ

    世間への風刺や自分を縛り付けていたものからの解放みたいなものをテーマにした話なのかな。自分みたいに物語としてラストに爽快感を求める人には少し面白さを理解するのは難しいのかもしれない。でも冒頭に主人公が自分を「さまよえるオランダ人」に例えたのがすごく気になる。ファーティリティが主人公を愛してあげられたら何か変わったんだろうか。

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    2022年04月10日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    ファイトクラブと結婚は似ている
    久しぶりに読むの苦しくて、解説を途中で読んでしまった。そして解説で触れてるテーマと、それ以外の部分なのかなにかの隠喩なのかわからない部分なのか判断する読み方になってしまった。

    話は予想していた通りの話で、テーマは解説で理解していた…ページ数も少ないが
    長く感じた。
    この長編の元になった短編版の方が読んでみたい。

    解説を先に読んで後悔、読み終えたのにその説明以上のことを感じ取れてない気がしてる。

    ファイトクラブと結婚は似ている。

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    2022年03月20日
  • サバイバー〔新版〕

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    チャック・パラニューク『サバイバー』ハヤカワ文庫。

    新装版となり、復刊。443ページから始まった物語は読み進むとカウントダウンするかのようにページが減っていくという変わった構成の小説。結末は最初に解っており、結末に至る理由が少しずつ明らかにされるという趣向なのだが、凡人には理解し難い内容だった。

    主人公のテンダー・ブランソンはハイジャックした航空機にただ独り留まり、燃料が刻々と減り続ける中、ブラックボックスに自身の数奇な人生を語り始める。

    カルト教団で過ごし、外の世界で奉仕活動をする最中、とある間違い電話から日常生活に狂いが生じた主人公のテンダー・ブランソン数奇な人生。やがて、教団が集団

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    2022年01月25日
  • ファイト・クラブ〔新版〕

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    タイラーダーデンのカリスマ性凄まじい
    言葉のセンスもおしゃれでかっこいい
    でも、映画の方が分かりやすかったかも
    これは当時の若者が読んだら痺れるでしょう

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    2021年06月05日
  • チョーク!

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    チャック・パラニュークの著作はいつも、現実がまるで悪夢のようなグロテスクな形で表されている。いつだって僕も貴方もみんな狂ってるんだよ、という

    主人公はセックス中毒、カウンセリング通っているけど周りの誘惑に負けちゃうし、母はもう頭が狂ってるしで医療費もかかるし、どうしたら良いのかわからんし、そのうち主人公はある演技で金を稼ぐことを思い出して、、ということは本のカバーにも書かれてる。

    これを読む前に映画のファイトクラブを見たけど、これは時間の無駄なんだよ、こんなんで時間潰してどうするの?という、ポルノ見てどうするの?虚しくない?みたいな著者のメッセージが響く。そんな無駄な時間を過ごす私って、、

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    2019年03月01日
  • ララバイ

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    ファイトクラブの作者チャック・パラニュークの作品
    あのDEATHNOTEのように人を殺すことのできる歌を見つけてしまった主人公は歌を回収するため世界を駆け巡る。

    最後のほうはちょっとぶっ飛んだ感じがしたが、俺もそんな本を手にしたらどうしよう…

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    2009年10月04日