淡路帆希のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ1年くらい前に読んで、今日また読んだのですが、2回とも泣かされました笑笑
ラッカウスとシースティが塔から逃げた時、どこかでは逃げることなど出来ないと分かっていながら、シースティが街に出た時の髪の長さを気にしたり、靴の心配をしたりする所で、本当に悲しい運命だと思いました。
ラッカウスが、声にならない声で、
シースティ。ひとつだけ、せめてひとつだけ、約束を守ろう。これからはずっと一緒だ。一緒に夢を見ていよう。世界が終わる、その時まで
と言うシーンでは涙腺崩壊でした。
今も、2人が眠り続けるなら、あの時逃げることが出来たら、どっちが幸せだろうと、考えました。 -
Posted by ブクログ
個人的には蔓紋がとてもきれいだと思った。
ダークファンタジーのようだった。
どうやっても救いのない物語なのに2人が幸せになることを願ってしまった。
自分たちの信仰している、当たり前だと思っているものが実は偽りのものだったなんて信じられない。
最大幸福の最小犠牲だとは分かっていても、あの掟はさすがにひどいと思う。
ラッカウスとシースティが一緒に幸せになれる未来があったらよかったのに。
クスターとイーファがその後、どの様な人生を送るのかが気になる。
ボカロ曲で言うのならsasakure.UKさんの「idと人類模型」のようだし、他のラノベなら古橋秀之さんの「冬の巨人」のようだと思う。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ淡路帆希さんの本は初めて読みましたが、これはとても作者さんらしい本なんだろうなあと思いました。
というのも、この物語は、言い方は悪いかもしれませんが、ファンタジー小説を書くものなら誰でも一度は思いつくような、ありふれているといってもいい物語だとも思うからです。
でも、そんな物語を、ここまで美しく、切なく、そうしてあたたかく描いているのは、作者である淡路さんが、自分らしさを出して描いた物語だからだと思います。
「星の災禍」という天災を生き延びた青年ラッカウス。
彼はやがて神官となり、上位の神官しか入ってはいけない森に禁忌を犯して入り込み、そこで一人の少女と出会う。少女をシースティと名づけ、親 -
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Posted by ブクログ
とても綺麗な完結巻だった。
1巻~3巻までずっと、アマポーラたちが苦しんでばかりだったため、「こんなに苦しみ続けないといけないのなら、1巻のままで終わった方がよかったのではないか」と思ってしまうほど、苦しくて切ない展開ばかりだった。
だがこの3巻で、悪魔をはじめ、彼女らを脅かす数々の問題を見事に解決していったため、最後の章を読む頃には「ああ、これで安心して家族3人で幸せになれるな」と納得できた。
願わくば、ラシェルをはじめ他のサブキャラたちも今後すこやかに暮らしていけますように。
すべてのキャラクターへ幸せを願わずにはいられない、そんなお話だった。