宇山卓栄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
高校時代、「得意」だと誤認していた世界史・・単に暗鬼が得意だったからと改めて認識し、その時代の教科書のお粗末さに笑えた。
時が名晴れ過ぎての今、40歳代以上の方が持つ知識と現在の世界史抗議にかなり異なりが出来ていることに気付けた。
視野狭窄、偏愛・偏狭、国粋主義、感情論・・などなど日頃陥ってはいけない事態に安易になってしまう事への啓蒙たる一冊。
20世紀、戦争の世紀・・で21世紀はその後に高まった民族主義による交戦地区が深刻化している・・グローバリズムとともに。
こういった一冊を読んでいると国営放送の味のない「金をかけた取材とドラマ、ドキュメンタリーのむなしい中身」が改めてバカらしさが増 -
Posted by ブクログ
社会が混乱する度に民族主義が持ち出され、ナショナリズムが高揚するが、現在のほとんどの民族は混血である事が歴史からわかる。国民国家的な意識は現在においても当然存在しているが、そのような意識が今後における国家間対立や戦争の引き金になるのではないかと感じた。
グローバル化と資本主義の台頭によって、貧富の差による社会の分断は進み、敗者の怒りは「移民」や「外国人」に向かう可能性がある。
今までほとんど単一民族で構成されてきた日本においても、相対的貧困が増加している現代社会において、グローバル化の波は他人事ではない。
民族の視点で歴史を読み解く事で、今日の世界が抱える負の側面について考える一助になる -
Posted by ブクログ
高校2年生の時に世界史を学んだことは覚えていますが、理系だった私は内職をしていて別の科目の勉強をしていました。それでも耳には授業の内容が聞こえていて、日本以外の場所での出来事に興味を覚えていたのも事実です。
しかし40年以上前に学んだ世界史では政治や戦争・事件がメインであり経済に関する視点は少なかった様に思います。今回出会った本は、そのような私の興味を満たしてくれる素晴らしい本でした。多くの出来事が複雑に絡んでいるように思えた世界史も経済の切り口で見てみると面白いことがわかりました。
以下は気になったポイントです。
・歴史はカエサルやナポレオンら偉人によって動くのではなく、名もなき人々の -
Posted by ブクログ
トルコ人をモンゴロイドとするかコーカソイドとするか定まっていない。人種間に明白な境界はない。純粋なモンゴロイドもいないし、純粋なコーカソイドもいない。p.14
アルタイ語族(モンゴル・トルコ)。シナ・チベット語族(中国・チベット・ビルマ)。
ナチスの鉤十字は古代アーリア人の太陽のシンボルで、神や幸運を表わすスヴァスティカ。p.33
ヨーロッパ人の使う算用数字・アルファベットは、どちらもアラビア人から借用したもの。p.36
北魏(モンゴル人の王朝)。孝文帝は両民族の混血を推し進めた。漢人の若い女たちは、モンゴル人の男の妾になった。モンゴル人の女は、漢人の男に嫁がされた。p.45
漢人の