あらすじ
なぜ、ユダヤ教は優秀な企業家を生むのか?なぜ、資本主義はプロテスタントから生まれたのか?グローバル社会で成功するビジネスパーソン必須の「宗教×経済」の知識を身につける!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いきなり裏表紙にある言葉、神様は「利害調整機能」であるーは本当にインパクト大。
日本人がなかなか世界史を肌で感じて理解できない理由に、宗教に対する理解度不足があるとの指摘は、まさにその通り。これからグローバルに仕事のつながりを考える人、日本人としてできることをしっかりやろうと思っている人に、非常に役立つ書だと思う。
私自身、世界史の教科書というより、日本人の在り方を考えるのにとても役立った。保存本になりそうです。
Posted by ブクログ
他教への利息を認め金貸しで儲けて差別を受けるユダヤ教。教えに縛られて発展できないイスラム教。商人からの支持によりお布施も経済悪化でほぼ信者皆無インド仏教。プロテスタントは金を貯め利益を追求することは神が望んでいるを信じ資本主義に。無宗教日本、赤い帝国チャイナは何を信じて成長を目指すのか。
Posted by ブクログ
宗教には精神的、経済には物質的、のイメージがあり、それぞれの観点から解説した本はほとんど無いと言うが、世界史を勉強した人ならむしろ切り離せない、同時に語られるものだと思う。そういう意味では多分似た本はいっぱいあると思う。ただし意識して宗教と経済の交わるポイントを見ていくと、歴史の転換期である事がわかり面白い。要点を摘みながらすぐに読み切れるので宗教と経済をかるく勉強した人の復習用にいいと思いました。良くも悪くも学校の先生の書いた教科書ベースの本。テストに出ます。
Posted by ブクログ
分かりやすく、面白かった。
「教義や信仰の争いを原因とする宗教戦争は本質的に歴史には存在しない」とあるように、そういう視点で世界史の出来事を見ていくと、今までより理解しやすいと思った。
Posted by ブクログ
予備校講師の宇山卓栄により宗教史。
宗教の信条が問題で戦争が起こったわけはなく、信仰者の経済面が常に問題で戦争が起こったというのは目から鱗だった。
Posted by ブクログ
- 塾の先生が書いた本だけあって、めちゃめちゃわかりやすい。ある程度伝わりやすさを重視して簡略化してる部分はあるだろうけど、初心者が楽しむには十分すぎる。
- 片手に地図と国ごとの時系列史実を描きながらやると、より面白い。
- 宗教観は経済や文化に影響してる、ということの理解度が上がった。イスラムのカースト制の束縛感、カトリックの保守厳格さ、とかなるほど、、
Posted by ブクログ
利害調整装置としての宗教。俯瞰的、不偏的に論じることができるのは日本人の強み。漠然と感じてる、宗教の俗な側面が明晰な言葉で語られており、啓蒙書というにふさわしい。
信者が素朴に理想をもって信仰している宗教も根っこは利益追求を大義名分化するために作られた機構。
無宗教ながら素朴な宗教観を持つ大多数の日本人がこの辺の認識を押さえておくと、国内外を問わず様々な理解を助けるだろう。
Posted by ブクログ
【経済と宗教の密接な結び付きを分かりやすく解説】
ユダヤ教に始まり、キリスト教、仏教、儒教、イスラム教など宗教はたくさんあることは知っているが、なんせ日本人は無宗教なために、その重要性を理解してないことが多い。
また、戦前の天皇崇拝が破滅に向かう戦争に突入させたことから、「宗教=悪いもの」というイメージも多い。
本書は、とても分かりやすく、宗教と経済の密接な結び付きを解説している。グローバルな時代に、宗教という文化の根幹をなすものを知らないと、他の国の人達を理解することはとても困難になる。
筆者が、日本人は無宗教だからグローバル人材になりやすい。なぜなら他の宗教のことを理解できるマインドを持っているからだ。という論理には大反対だが、それ以外の内容はとてもすばらしい。
オススメの一冊。
Posted by ブクログ
歴史的な事件や出来事のウラには経済という物質的な理由がある。そして、宗教の精神性はそれを民衆に納得させ、正当性を確保するために生み出された。その経済と宗教の表裏一体な関係が分かりやすく述べられている。
現代の国際情勢を知るうえでも参考になる一冊。
Posted by ブクログ
本書の主張に沿って、キリスト教は貧者が富者の富を奪う「理屈」と捉えると分かりやすい。仲介者の教会に莫大な富が蓄積されているのがキリスト教内の分派を生むのだろう。
Posted by ブクログ
『要は宗教はカネなどの富の分配に関わる処世術のようなものです。』と本書に書いている通り、宗教理念よりも実際的な経済利害に着目し、様々な宗教についての歴史を振り返るのが特徴的な本です。
例えば宗教改革や、シュマルカルデン戦争は、信仰の理念を元に推進されたというだけではなく、実際にはその裏に、ダンピング競争(安売り競争)といった諸侯と教会との間のドロドロ領土争奪戦があり、領土・財産を奪い利権を守ろうという不純な動機があったことを述べています。
日本人は宗教に関心が持てないという人が多い印象です。(私自身そうなのですが…)本書はそんな人にも分かりやすいよう簡潔にまとめた図解も用いつつ、人間の心理と経済を結びつけて解説しており、宗教に対する理解を深める入門書としては最適だと思います。
逆に宗教理念などに関しては、旧来的な通俗的な理解であると断定している節もあるのが少しだけ気になります。