秋月達郎のレビュー一覧
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日本とトルコの絆を描いた、史実を基にした小説。
明治時代のエルトゥールル号事件(紀伊半島付近でトルコの軍艦が遭難し、地元住民が懸命に救助した)と、1985年のイラン・イラク戦争時に日本人のイランからの退避にあたってトルコ航空が臨時便を出した史実を絡めて描いたもの。
題材選びの時点で、もう120%泣ける小説なんだよなぁ。。
(そういう意味では、よくある病気モノの小説に近い)
案の定メッチャ泣いたし、読後感も悪くなく、もし今度長めの休暇が取れたりしたらトルコ行ってみたい!とも思わせてくれました。
では、史実自体を差っ引いて、小説としての本著はどうか。
まず登場人物。実在・実名の人物と、名前が別 -
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エルトゥールル号の奇蹟、トルコの恩返しの物語。
明治の難破船の乗組員を救った村民の救命活動と日本政府の支援の手厚さ。まさか、日露戦争の黒海艦隊の話まで繋がるとは、知らなかっただけに、驚きでした。
その100年後、戦争突入直前のイランに日本人を助ける為の飛行機を飛ばしてくれていた史実。
あの危機的状況の中、200名以上の邦人を救う決断を下してくれたことに、トルコ政府とトルコ人に、心から感謝したい気持ちでいっぱいになりました。正直、涙腺が刺激されました。
当時の日本への恩を語り継いできたトルコ人々。
もちろん、トルコの大震災時に、仮設住宅の提供などで、さらなる支援をした日本ですが、両国の -
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昨年映画にもなりました。
100年前に和歌山沖で遭難したトルコ軍艦エルトゥールル号の悲劇、
嵐の中、トルコ人乗組員を助け、異国の犠牲者を手厚く葬った紀伊大島漁村の人々、
そしてそれから100年後、イランで路頭に迷った日本人達を国家を上げて救ってくれたトルコ国家と人々。。。
ただ助けたい、何としても助けるんだ!と思う真摯な気持ちと行動は、100年経とうが千年経とうが、いつまでも忘れられることなく語り継がれていくのだろう。そのような行動を、私は今までにとったことがあっただろうか?
気難しいノンフィクションかと思い読み始めれば、フィクション仕立てで読みやすく、あっという間に読み切った。日露戦争の -
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久しぶりに電車の中で本を読んで涙を流してしまいました。トルコと日本の友好がより深まるきっかけとなった「エルトゥールル号遭難事件」。私たち日本人はほとんどの人は知らないが、トルコの人たちの間では長い間語り継がれていた。いつか日本に恩返しを、と。イランイラク戦争の時、テヘランから退去する日本人にはイラン退去する飛行機がなかった。トルコ政府は今こそ日本に恩返しをするとき、と危険を顧みず、飛行機を手配してくれた。しかも日本人と同じく帰国せねばならないトルコ人達も、「飛行機は日本人のために」と自分たちは車で国境へ向かった。トルコの人たちは100年も前の事に恩義を感じていたのだ。しかもほとんどのトルコの人
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ネタバレ前々回は「翼をください」でしたが、今回は「海の翼」です。前々回と同様、実話をもとにした物語で、日本とトルコの話。イラン・イラク戦争の際、イランに取り残された日本人を、トルコ航空の飛行機が
救出したという話と、100年前にトルコの船が紀州大島で難破した際、島民総出で乗組員を救出した話。
両方とも知ってはいましたが、改めて物語として読んでみると、なかなか涙腺の緩む話でした。
なお、偶然にも昨日「トリハダスクープ」とかいう番組でも同じ話の再現ドラマをやっておりました。役者がイマイチだったので、こちらは感動できませんでしたが、いずれにせよトルコとの絆を感じさせる史実でした。以下「ネタバレ」の内容です -
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エルトゥールル号と言う軍艦をご存知だろうか? 最近は、クイズ番組や、様々な番組で時折名前が出るようになってきたので、少しずつ知られてきている気もします。かく言う私も、そんなテレビ番組でエルトゥールル号の名前を知った一人ですが。
エルトゥールル号が和歌山県串本沖で遭難したのは、1890年の事。それから、100年の時を経た1985年。事実上日本政府から見放されていたイラク在住邦人の救出のために救援機を飛ばしたのは、100年前の事を忘れていなかったトルコの人たちでした。
って言うか、救難機も飛ばせない日本て、何なんでしょうね? フラッグキャリアなのに、何もしない航空会社って、何なんでしょうね?