大岡玲のレビュー一覧

  • 今昔物語集

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    544P

    古典の授業で読んでた時は時間かかったけど、光文社の現代語訳で読んでる今昔物語面白すぎる。今昔物語は11世紀平安時代に生まれたらしいけど、源氏物語も平安時代に書かれたし、王朝時代に素晴らしい文学が出来るって世界共通なのかな。今昔物語は芥川龍之介が創作の源にしたらしいけど、あの芥川龍之介さえ、何かのパクリをしてるって考えると完全なる独創したものなんて無いんだろうね。創作はファンアートって言うもんね。

    芥川龍之介『鼻』『羅生門』の原話のみならず、エロに下卑た笑い、有名人の噂にスキャンダルの宝庫! 平安時代末期の民衆や勃興する武士階級、人間味あふれる貴族、僧侶らの姿をリアルに描く、「美し

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    2025年03月05日
  • ピノッキオの冒険

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    ディズニーのアニメのようなキラキラしたのは一切なく、大人も学ぶ事の多い本だった。
    ディズニーのをイメージすると、奈落の底へ突き落とされる。
    自分を律していく事の難しさと、様々な困難や誘惑を周りの良い大人たちに教わりながら沢山の教訓を学び、人間らしく成長していく過程が主になってるけど、1人じゃ生きていけないという事と、またそれが子供のピノッキオだから自分もまだ遅くないのかもしれないという希望が持てた。
    親になる前の大人にも薦めたい一冊。
    親とは何か、大人が子供にしてやれる事は何か。
    また子供とはどんな生き物なのか。
    様々な視点から沢山の教えを貰った、良い本だった。

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    2024年02月13日
  • ピノッキオの冒険

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    ディズニーの物語もしっかり見た事がなかったのですが、イタリアが好きだったので読み始めました。
    初めはやばい奴だった、ピノッキオ。
    物語が進むにつれてまともな奴になります。

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    2022年12月18日
  • 開高健短篇選

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    最高
    開高氏大好き
    嗅覚・触覚、その他の感覚までもが彼の文章に冒されます。味わい深すぎる
    ワードチョイスが的確すぎる、、、

    飽満の種子 裸の王様 なまけもの 一日 掌のなかの海
    好きやなぁ

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    2022年04月15日
  • ピノッキオの冒険

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    ネタバレ

    最初のピノッキオは嘘をつくと鼻が伸びる。
    というイメージだけで購入し読みました。
    しかし、読み進めるうちにそれは物語の中では些細なものでしかないと気づかされました。
    児童向けというのもあってか話の構成も一章ごとのページ数が少なくて読みやすく、忙しくて時間がない人でも読みやすいなと感じました。

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    2020年08月31日
  • ピノッキオの冒険

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    ご存じディズニー映画の原作本。映画とは全く異なる残酷で荒唐無稽な冒険譚は大きな衝撃。

    ディズニーアニメのイメージを持って読むとその落差に驚かされる。NHK の「100分de 名著」で取り上げられていたので購入。

    イタリアでは著名な童話。聖書と並んで各家庭に置かれているというが、これだけ残酷な話が良く世間一般に通じるものだと思う。登場人物の多くが意地悪で自己中だし。簡単に人を傷つけるし。ちょっと不思議。最終的に人間になる結末が道徳的と言えばそうなのだが。

    童話なだけあってとにかく読みやすい。言葉遊びなど訳者は大変だったようだが。

    NHK の番組もこの光文社古典新訳文庫も頼もしい存在。本

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    2020年04月11日
  • ピノッキオの冒険

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    ネタバレ

    ディズニーの印象とは違う。ゼペットじいさんも最初はあまり優しそうでないし、ピノキオは誘惑・欲望に弱すぎる。ただ純粋な悪意によるということもない。環境が大事ということか。
    全体的には児童向けだけあって短編の連続だし色んな事件があってサクサク読める。

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    2024年10月19日
  • 今昔物語集

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    レイプあり、獣姦あり、下痢便漏らしあり。教科書には絶対に載せられない犯罪、失態、愚行のオンパレード。学生時代の私にとって古典とは全く退屈で厄介な文字群でしかなかったが、こんなに面白いエピソード満載のゴシップ本が1000年前に存在していたのかと驚くと同時に、人間の本質なんてこの程度のものなのだという安心感すら覚えた。

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    2024年07月13日
  • 今昔物語集

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    「今は昔」で始まる、お馴染みの説話集。
    平安時代末期に成立したと考えられている、31巻1000を超す説話が載る今昔物語から芥川龍之介も着想を得て「鼻」や「羅城門」を著しているのは、周知されるところ。この本には、そのうち大岡玲氏が選び、現代語訳をしたおよそ90ほどの短編が掲載されている。

    仏教説話と言っても、教義的とは程遠く、お固いことはほぼ無し。
    坊主、民百百姓、侍、貴族、天皇、皆恋愛か好きで特に男性諸氏は直ぐまぐわろうとする。
    嘘八百のことを書くことはないだろうし、きっとその時代はそれに近い世の中だったのだろうな。
    言い意味、人間味溢れるもので、なかなか面白いものだった。

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    2023年08月14日
  • ピノッキオの冒険

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    2ヶ月ほど前にディズニー+で実写版が配信されましたね。まだ観ていませんが…
    今回はある読みたい本がありまして、その予習として本書を手に取りました。はじまりはじまり…


    原作を読んだのは初めて。アニメーション版はうろ覚えだけど、ストーリーは意外と忠実寄りかも。
    元はおしゃべりの棒っきれだったピノッキオが、ジェペットさんによって木製の操り人形へと生まれ変わる。生みの親を喜ばせようと「いい子」を目指し学校へ通おうとするが、行く先々で様々な誘惑に引っかかってしまう。「いい子」への道は激しく遠ざかり、九死に一生を得るような試練が彼を待っているのだった。哀れなジェッペットさんは、帰宅しない”我が子”を探

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    2022年11月13日
  • ピノッキオの冒険

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    ピノキオと聞いて思い浮かぶのはディズニー作品のピノキオ。こちらの原作はイタリアの名作児童文学。ピノキオは人形に魂が宿ったものではなく、もともとイタズラ好きな棒切れだったとか、ディズニーとはずいぶん雰囲気が違う。(ロバになるとこ、鼻が伸びる、サメ(フカ)のおなかに飲まれるなどは原作通りだが)ファンタジーではあるもののかなりシニカルな印象。解説も50ページほどありボリューム大。子供用に端折られたり、描写が穏やかになっているものではなく、こういった形でピノキオに出会えたのは僥倖である。

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    2024年11月02日
  • 開高健短篇選

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    考えてみれば、彼の(エッセイやノンフィクションではなく)文学作品をじっくり読んでみたのは初めてかも。
    コレが非常に面白かった。
    特に、なんというか、豊富な語彙と文章力を思い切り駆使することで、「映画的」「映像的」な表現とも大きく異なる、謂わば「純粋に文学的な表現によって、読者の心象に読者独自の色鮮やかなイメージを表出せしめる」力を持つ、彼の文章の特異な魅力を初めて痛感した。同じような力を持つ作家を、彼の他にはすぐには思いつかない。
    全11編が収められた短編の中では特に、「裸の王様」と「飽満の種子」、それに「掌のなかの海」の3編が良かった。
    次は是非、長編を読んでみたい。

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    2022年04月16日
  • ピノッキオの冒険

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    モンテクリスト伯などにも19世紀イタリア統一運動は出てくるが、独立戦争に歳を偽ってまで参加した著者の共和制実現の期待は潰えた。15章結末でピノキオが絞首されるのはその象徴か?その際、教皇ピウスⅥに裏切られたこともあって、カトリック倫理への信頼は薄い、騙す猫と狐は聖職者かも知れない。本書の前に小学生向け教科書を執筆して当然ながら「愛国心:祖国のために武器を取って戦うのは国民の義務」と強調している。識字率の低さは民主主義国家を目指す運動家の大きな悩みで、生まれ変わって労働と学習で最後の人間化=独立国家国民入手

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    2020年07月29日
  • ピノッキオの冒険

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    いかに今までディズニーのピノキオに毒されてきたことか。もちろんそれはそれで面白いのだが、原作は輪をかけて面白かった。こんなひどい子供が変わるなんて。でもあとがきを読むと当時の世相や背景がわかって理解が深まった。

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    2019年05月12日
  • 日本語はひとりでは生きていけない(集英社インターナショナル)

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    ネタバレ

    「日本語はいつも上位言語を欲してきた」

    曰く、古代は中国語であり、幕末維新を経て、英語やフランス語がその上位として位置づけられていた。

    冒頭、「私のルサンチマンを晴らすことができればうれしい」と著者は記す。
    ルサンチマン(ressentiment)…… 。 哲学者ニーチェが提唱した概念。単なる「嫉妬」や「恨み」ではなく、いやそれ以上とも言える、深く屈折した思いだ。そんな思いから発した著書だが、だからこそ、日本語の歴史や豊かさ、その奥深さが垣間見える内容となっている。

    漢字の導入から、漢詩、漢文が「正」とされながらも、完全に中国語を取り入れず、和語との融合を図り、真名、仮名を生み出し、和魂

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    2025年09月09日
  • ピノッキオの冒険

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    はい、ピノッキオです

    いやーディズニーを始めとするアニメのとぜんぜん違います
    分かってたけど、あらためて読んでみるとぜんぜん違うね

    まず、がっつり忘れてたんだけど、作者名からも分かる通りイタリア文学なのよね
    イッタリア〜です
    ピノッキオにイタリア感なかったよね
    パスタとか出てこないし(純日本人のイタリア感の限界)

    そんでさ、古典的な児童文学にありがちなんだけど、超残酷
    も、がんがん死ぬし
    いじめあるしな
    騙されたら身ぐるみ剥がされるし
    ジュゼッペさんが飲み込まれるのサメだし
    全長1キロのサメだし

    近年の児童文学って平和やな
    うーん、それはそれでどうなんだろう?って思ったりもする
    だって

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    2025年05月15日
  • ピノッキオの冒険

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    自分勝手な行動から罰として鼻が伸びる、人攫いに馬車に乗せられ連れて行かれる、鯨に呑まれてゼペット爺さんと再会。鯨がくしゃみしたため脱出、最後は人間の子どもに。覚えてるにはこの程度だったが、鯨は巨大な鮫だった。
    子供への教訓。わがままを言わず、思いやりをもって相手の助けになれば、自分に戻ってくる。元気いっぱい頑張ろう。読み聞かせたい古典童話。2025.2.6

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    2025年02月06日
  • 今昔物語集

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     「今ハ昔」で語り始められる今昔物語。有名な作品を何編か読んだことはあるが、今回現代語訳ではあるものの、91話を一気読み。天竺及び震旦からも何話か取り上げられているが、やはり面白いのは本朝のもの。
     その種の作品が多く択ばれているのかもしれないが、正にゴシップの宝庫。仏教説話集であるので、各話の最後には作者の教訓めいたコメントがあるのだが、その内容は、民衆や武士はもちろん、僧侶まで実に生々しく、下卑た行動が語られる。

     改めて古文で読みたくなった。

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    2023年09月14日
  • 一冊に名著一〇〇冊がギュッと詰まった凄い本

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    一冊につき2〜3ページの感想本。光文社版の今昔物語現代語版もこの方が手がけられていたと知った。
    新書が多い気もするがゴルゴ13やへうげもの等漫画も網羅してある。

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    2023年05月21日
  • 開高健短篇選

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    ベトナム戦争という終わらない悪夢の中での、そこでしか生きる選択肢のない人々、兵士、メディア。
    死と隣り合わせの中であるからこそ、そこで生きることの強烈な輝きを切り出してみせる視点と言葉の選び方に古さを感じない。
    研ぎ澄まされた印象。
    作家は、何を求めて、そこに身を投じたのか?
    その時代の日本の閉塞感が透けて見えるような気がしました。
    ただ、今の日本は、更に煮詰まっている気がしていて、彼が抱えた問いに正面から向き合う作家は誰?

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    2021年11月28日