菊池良生のレビュー一覧
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神聖ローマ帝国
著:菊池 良生
紙版
講談社現代新書
神聖ローマ帝国の推移は複雑である
前半は3王朝時代、後半は、神聖ローマ帝国の宣言後である
3王朝時代は、ドイツ、フランス、イタリアを対象として、血縁、ローマ教皇との対応、諸侯からの推戴などである
神聖ローマ帝国になってからは、ドイツに限定される
どだい千年にも及ぶ歴史を250頁ほどの新書に詰め込もうとは難しい話である。
気になったのは以下
神聖ローマ帝国=ドイツ国民の神聖ローマ帝国 第1帝国 962~1806
ドイツ、オーストリア、イタリア、チェコ、スイス、オランダ、ベルギー等を版図とする帝国
ドイツ帝国=プロイセン王国主導 1 -
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・「大空位時代」はフリードリッヒ二世が死去した1250年に始まり、73年、ハプスブルク家のルドルフ一世のドイツ王即位に終わるというのが一つの定説
・1555年カール五世、アウスブルクの宗教和議により諸侯に宗教の選択権を認める
・神聖ローマ帝国にとってウエストファリア条約の意味するところはあまりにも大きい。「領主の宗教が領民の宗教」という原則が再確認され、カルヴァン派が公認される
・スペイン継承戦争(1701年〜14年):カルロス二世の「スペイン王位はフランス ブルボン家に譲る」という遺言による強大なラテン帝国の出現を恐れ、勢力均衡を是とするオランダ、イギリスがオーストリア ハプスブルク家と対フ -
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古代よりヨーロッパでは国家間の争いにおいて戦争のプロフェッショナル集団である傭兵は必要不可欠であり、職業として認められていた。スイスでは国民に軍事教育を施し、傭兵として輸出するほどであった。さらに傭兵を使った略奪をスポンサー付きのビジネスにしたり、雇い主の国王の名で勝手に徴税したりと。
究極のブルーワーカーである傭兵だが、戦争が終わってしまえば、不要どころか抹殺されてしまうこともあった。それに対して傭兵側は戦闘する互いの傭兵が話し合い、わざと戦争を長引かせて、ギャラをもらい続けることもあった。
本書はそんな様々な傭兵の変遷の歴史を紹介する。
現代では、国家間の戦争は国民の愛国心のぶつかり -
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ネタバレ神聖ローマ帝国という死んだ国があると聞いて。
それは中世ドイツに存在して、数多くの国を抱えながら消滅していった忘れ去られた帝国だと言う話しだった。
実際に世界史には興味があったわけだけど、やはりカタカナは難しくて手に負えない。カール何人出てくるんだ、という勢いである。
読み進めることに苦労しながら、この本を読んで見えてきたのは、国同士や国対教会の対立の中で数々の王たちが利益や利権を得るために奔走していた中で、曖昧なままに生まれ曖昧なままに死んだ「神聖ローマ帝国」という国の生涯だ。
神聖ローマ帝国というのはドイツが望んだ幻想にしか過ぎない願望の現れでしかなかった。実際に西ヨーロッパには強国が -
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ネタバレこの国は「皇帝の国」であるが故に、奇妙な歴史をたどったのかと思った。
神聖ローマ帝国は、イギリスやフランスなどと対比して語られるが、神聖ローマ帝国もそれが包摂する問題があったのだ。
「選挙で選んでいたから、国家としての統一性が失われていた。」などという意見もあるが、カノッサの屈辱を経験した皇帝も叙任権闘争などでローマ法皇と戦ったり、フランスと同じような権力を振るうこともあった。
しかし三十年戦争ののち、やはり選挙で選ぶことの弊害が顕れ、フランスのような自分の領地拡大をする契機がなかったのか、ヴェストファーレン条約によって小さな諸国が主権を得ることになる。フランスもそうならない保障はなかった。