長田信織のレビュー一覧
-
購入済み
良作です
異世界転生した主人公が大活躍する話は数多いですが、数学を駆使して戦うというのは新しい切り口だと思いました。現実世界では当たり前の話なんですが。
先が気になる作品です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ昨今流行の兆しを見せる、「相手に惚れた方が負け」系の恋愛ゲームジャンルの作品である。
ここに理系ネタを挟む、流行×流行みたいなジャンル悪魔合体型作品であるが、意外なくらい真摯に理系ネタにアプローチしているのが特徴だろう。
本筋は、学院の推薦を懸けて天才型少女・弥勒院由槻と、主人公で彼女の言動を理解することができる努力型主席・久遠寺梓の二人が、ポンコツな感じに恋愛ゲームを繰り広げる感じである。
お互いがお互いに好意を持っていることは徐々にストーリー進行に従ってあからさまになっていくが、それでもゲームという図式で戦う彼らはなんともズレていて、実にポンコツだ。
その意味で見ればかなりオーソドックスな恋愛物語なのだが、その背景を彩る数式の数々がこの物語の質を飛躍的に高めている。
ざっと数えた限り、6つの恋にまつわる証明(数式)が作中で紹介されているが、同作者の「数字で救う!弱小国家」シリーズがゲーム理論系の数式が多めなのに対し、こちらでは統計方面の数式が多め。
その証明内容は実に興味深い。最初に提示された、才能の壁の高さをまざまと感じさせる「恋と努力の決定係数」からして興味を引く内容だ。
一方、数式紹介の最後に設けられた「まとめ」の雑さ加減もまたいい塩梅で、いい感じに楽しい代物である。なんなんだ、爆発しろって。(笑)
恋愛に数学を絡める手並みも鮮やかな、正統派恋愛物語である。
星五つで評価したい。続巻が出るようなら、ぜひ買わせていただきたい一冊である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ綺麗に物語が納まっていて、「え? まだ続巻の予定があるの?」と逆に驚かされる三巻である。
第一部完結巻と言っていいだろう。条件付き敗北や条件付き勝利で限定的な条件によって生き延びてきたナオキ&ソアラだが、今回は(国内での話とはいえ)綺麗に完勝している。辛勝ではあったが。
今回の物語の焦点はナオキとソアラの関係であり、もっと言えばナオキ自身について。冒頭で示される通り、今際の際で解答を返せなかった、祖父の置き土産の数式が主題だ。
そんな主題をあっさり解き明かせる天才少女・トゥーナが今回登場しているが、彼女の存在感はやや薄めである。内政物から内戦物へと展開を遂げた物語の中で、ちょっと立ち位置が定まらなかったかもしれない。
ただ、それも含めて、彼が彼女と向き合うまでの物語と考えれば、そこに不足はなかったと見ていいだろう。数式解決におけるキーパーソンの一人にはなっている。
綺麗に納まった物語である。シリーズ全体を含めて星五つで評価したい。
この流れで次巻がどうなるのかはやや謎ではあるが、それについては次巻でまた確認したい。
なお、書き下ろしショートストーリー(たぶん初版封入特典の類)は「価格と美味しさの数式 ~美味しさと値段は比例するか?~」。
タイトル通りの内容をヴェーバー-フェヒナーの法則から導き出しているが、地味に面白い内容なのでショートストーリーとしては上等である。
上等であるだけに、逆に本編に含まれていないのがやや惜しまれる。ナオキとソアラが数学バカらしいやりとりで失敗する小粋な掌編である。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ戦争状態にある隣国・モスコヴィヤ帝国における戦線をいかに上手く撤退させられるかが描かれた、外征編の第二巻である。
報告通りであれば優勢、という大変不穏当なところから物語は始まっている。
実際にはソアラ女王の縁戚である遠征軍総司令・ライアスとの折衝の難儀さや、絶対に勝てない列強国の騎兵軍団、はびこるスパイ活動と占領地の蠢動など、相変わらず厄介事が総掛かりで飛び込んでくる物語である。
それらの解決法として、前提の勝利条件自体をひっくり返す発想の転換は前巻同様の代物で、勝利を確信する相手に叩き付ける様は同様の爽快感を持ち得ている。
新たに登場し、ナオキの助手を務めたテレンティアも良いキャラをしている。ほどほどに物語をひっかきまわしてくれた。
全体的にバランスの取れた構成で、前巻に引き続いてこのシリーズらしさを見せてもくれている。星五つで評価したい。 -
購入済み
値段の2倍以上おもしろかった。
こういう作品に出会えるから読み物はやめられない。
昨今の異世界モノは人間関係や信頼が数行で成り立ってしまい、違和感が凄まじいのだが、この作品はそんなことはなかった。
続編が出たら是非購入させていただきたいです。
人間関係、能力、活躍の場。
どれを取ってもかなりバランスの良い作品に仕上がってると思います。
アニメ映画で言うならサマーウォーズまでは行かないが、それに近いバランスのよさを感じます。
なぜにこれがこの値段なのかわからない。
掛け値なしに星5です。 -
Posted by ブクログ
異世界へと迷い込んだ数学好きの主人公が、弱小国家の王女と出会い、数字を使ってその状況から抜け出そうと足搔く正統派の国際政治物の物語である。
上述したような書き方をすると、ネタとしてはよくよく見かける異世界ファンタジー物であるように一見して思えるが、その質は極めて高い。
数学好きを増やすためにおっぱいを描く理論から始まり、ガチャの当たり確率の計算で読者の気を引きながら、続くヒロインの王女が会議でぶち上げた弱小国家が生き残るために「ルールを変える」というメインテーマの提示で物語の文脈が指定されるが、その直後の二人の出会いに到るまでで50ページほどと、非常にシンプルに納まっている。
その後の展開も動的であり、数字を使えば何でも解決するわけではない人間的な側面も十分に描かれた物語は秀でたものである。伏線の繋げ方なども達者だ。
何より、ヒロインどころか女性が一人しか登場しないというストイックさには驚かされるものがある。ちょっと覚えがないくらいの硬骨なライトノベルである。
掛け値なしに面白かった。少し手を付けてしまい、そのせいで睡眠時間が削られてしまう体験は本読みとしては大変喜ばしい。
星五つで評価したい。続巻があるのなら、ぜひとも買わせていただきたい作品である。 -
購入済み
数学はいいね
タイトルの通り、ファンタジー世界で数学を駆使して弱小国家を戦争から救うというストーリーでした。次々と起こる問題を数学で解決して行くという発想は面白いですね。かなり主人公に都合の良いご都合主義的な話の流れなので人によっては納得いかないかもしれません。多分、数学に詳しい人には不自然に感じたり、物足りなく感じたりするんでしょうが、詳しくない私には楽しく読めました。ヒロインの王女様に関して所々少しエッチな表現があり、この作品に関しては、嫌だな。必要ないんじゃないかな。と感じましたが、幅広い読者層を獲得するためにはきっと必要だったんでしょうね。
-
購入済み
転生elf No貨幣経済入門書
転生美少女エルフの内政無双物語では決してありません
これは、数式を一切使わない貨幣経済経済の超入門書です
残念ながら21世紀の日本の超エリートである財務官僚は、本書の内容を知らないようです
かれらの頓珍漢ぶりは、本書を読んだ人には理解できるようになります
ましてや、政治家たちの無知蒙昧ぶりを見抜くことも出来るようになる基礎を提供してくれます
まさしく貨幣経済の本質や金融・財政政策の意味が見えるようになります
これから、大学で経済学を専攻としていないために、イヤイヤ「クッソつまらない」経済学の講義を受けなければならない学生諸君に授業を受ける前に一読する事を強くお勧めしたい一冊です
いかに、貨幣経済しいて言えば資本主義が非道徳的で詐欺的なものであり、
にもかかわらず、富を虚空から生み出し、多くの人々に一定の幸福を与える 神ならぬ悪魔の祝福の一端を垣間見ることが出来ます