長田信織のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ戦争状態にある隣国・モスコヴィヤ帝国における戦線をいかに上手く撤退させられるかが描かれた、外征編の第二巻である。
報告通りであれば優勢、という大変不穏当なところから物語は始まっている。
実際にはソアラ女王の縁戚である遠征軍総司令・ライアスとの折衝の難儀さや、絶対に勝てない列強国の騎兵軍団、はびこるスパイ活動と占領地の蠢動など、相変わらず厄介事が総掛かりで飛び込んでくる物語である。
それらの解決法として、前提の勝利条件自体をひっくり返す発想の転換は前巻同様の代物で、勝利を確信する相手に叩き付ける様は同様の爽快感を持ち得ている。
新たに登場し、ナオキの助手を務めたテレンティアも良いキ -
購入済み
値段の2倍以上おもしろかった。
こういう作品に出会えるから読み物はやめられない。
昨今の異世界モノは人間関係や信頼が数行で成り立ってしまい、違和感が凄まじいのだが、この作品はそんなことはなかった。
続編が出たら是非購入させていただきたいです。
人間関係、能力、活躍の場。
どれを取ってもかなりバランスの良い作品に仕上がってると思います。
アニメ映画で言うならサマーウォーズまでは行かないが、それに近いバランスのよさを感じます。
なぜにこれがこの値段なのかわからない。
掛け値なしに星5です。 -
Posted by ブクログ
異世界へと迷い込んだ数学好きの主人公が、弱小国家の王女と出会い、数字を使ってその状況から抜け出そうと足搔く正統派の国際政治物の物語である。
上述したような書き方をすると、ネタとしてはよくよく見かける異世界ファンタジー物であるように一見して思えるが、その質は極めて高い。
数学好きを増やすためにおっぱいを描く理論から始まり、ガチャの当たり確率の計算で読者の気を引きながら、続くヒロインの王女が会議でぶち上げた弱小国家が生き残るために「ルールを変える」というメインテーマの提示で物語の文脈が指定されるが、その直後の二人の出会いに到るまでで50ページほどと、非常にシンプルに納まっている。
その後の -
購入済み
転生elf No貨幣経済入門書
転生美少女エルフの内政無双物語では決してありません
これは、数式を一切使わない貨幣経済経済の超入門書です
残念ながら21世紀の日本の超エリートである財務官僚は、本書の内容を知らないようです
かれらの頓珍漢ぶりは、本書を読んだ人には理解できるようになります
ましてや、政治家たちの無知蒙昧ぶりを見抜くことも出来るようになる基礎を提供してくれます
まさしく貨幣経済の本質や金融・財政政策の意味が見えるようになります
これから、大学で経済学を専攻としていないために、イヤイヤ「クッソつまらない」経済学の講義を受けなければならない学生諸君に授業を受ける前に一読する事を強くお勧めしたい一冊です
いかに、貨幣経 -
購入済み
主題は大事だが...
メインテーマが数字・国家・戦争ですね。数字や計算にウェイトが行きすぎてる感じと、これから起こるであろう局面の情報が不足しすぎて、中々難解です。後々登場する人物についても、国難と人物との関わりの説明が薄く、いまいち見えてこない。コミックには向かないのでは?とさえ思えてしまいました。何度読み返せば理解できるのだろうか...あくまでも個人的な感想です。
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Posted by ブクログ
これが最終巻だろうか? それとも……。
今巻は全巻通して戦争だった。
しかもこれまでとは桁違いのピンチの連続。
初めてナオキに匹敵する強大な敵の登場だった。
しかもあっちはまごう事なき主人公キャラなんだよなあ^^
二つの大きな戦いはもう読む前から不穏な空気を感じてドキドキだった。
そして最後は…ああ、これは悲しい。
脇役とは言えもう最初からずっと付き合ってきた人物が退場するのはやっぱり悲しいね。
でも、それゆえ、子供たちの未来に繋がるラストにはホッとした。
もしまだ続くとしたらこれは本格的にツナちゃんたちが主人公のお話になるかも。
そんなまた逢える日を期待して、ここまで、ありがとうござい -
Posted by ブクログ
前巻の引きから続編あるとしたら、ナオキとソアラの子供の代になってトゥーナがメインのお話になるのかなと思っていたら、違った。
そうかあ、まだまだ二人は頑張るのね。
と言うかですな、子供も出来てるし、しかもテレンティアさん愛人になって子供までいるし、それってラノベ的にはまずいのでは?(笑)
もちろん個人的には大歓迎(爆)
やっぱテレンティアさんサイコーです。
物語的には今までの守りの戦いとは違い積極侵攻に向かったのは、ちょっと意外。
その上、さらに続編前提とは?
しかもなんだか、ナオキのライバル的なものが登場しそうな予感で、これはもしかしたら敵との知恵の絞り合い的な軍師物語になっていくのかな?
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Posted by ブクログ
テレンティアさん魅力ありすぎ!
内容的には今回も数学の理論を使って戦争を回避しようという展開。
まあ、実際には戦略的には正しくても戦術的には孫子的にいろいろ逆転の方法はありそうだけど。
まあそれはそれということでお話自体は楽しめました。
それにしても前回もそうだったけど、メイン登場人物の少なさよ!(笑)
これでもテレンティアと公爵が増えてるけどね。
そのテレンティア、いや、いいわあ。
こんな女性がいたらホント男子としてはたまりませんね。
普通の男子ならイチコロだろうな。
でもまあナオキは数学朴念仁だから。
それはそれでソアラがかわいそうだけど(笑)
そのソアラとの絡みは(文字通りの)何や -
Posted by ブクログ
いわゆる異世界召喚もの。
数学を修めた青年が異世界の戦争を数学を駆使して切り抜けていくといういかにもラノベらしい物語。
いやなんというか、最初読み始めて思ってたよりも面白かった。
たぶん自分がやっぱり理系だからだろうな。
数学的発想で戦略を決めていくところなど、なるほどーと聴き入ってしまった。
なので、根っからの文系の人が読んだら面白いかどうかは、ちょっとわからないな。
ただ、そういうこととは関係なく、主人公とお姫様が初めて出会う場面は、ちょっと感動してしまった。
自分のやっていることが世間にちっともわかってもらえなかったことを、誰かに頑張ったね、よくやっとねと言ってもらえる喜び。
うん、