【感想・ネタバレ】数字で救う! 弱小国家 電卓で戦争する方法を求めよ。ただし敵は剣と火薬で武装しているものとする。のレビュー

あらすじ

小国ファヴェールの王女・ソアラは悩んでいた。隣国との緊張が高まり、戦争の気配がちらつき始めた今、国力が低い自国を守るにはどうすればよいか。父王は病に倒れ、頼みの綱の家臣たちも、前時代的な「戦いの栄誉」ばかりを重視し、国を守る具体案を誰も持たないまま。このままファヴェールは滅ぶのか……。しかし、そんな時、彼女の前にある人物が現れた。《ナオキ》――後の歴史に《魔術師》の異名を残したその青年が扱う『数字』の理論と思考は、ソアラが求めた「国を救うための力」だった……! 異能ナシ、戦闘力ナシ、頼れるのは2人の頭脳だけ……! 理系青年と、敏腕王女が『戦争』という強敵に挑む『異世界数学戦記』、ここに登場!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 異世界へと迷い込んだ数学好きの主人公が、弱小国家の王女と出会い、数字を使ってその状況から抜け出そうと足搔く正統派の国際政治物の物語である。
 上述したような書き方をすると、ネタとしてはよくよく見かける異世界ファンタジー物であるように一見して思えるが、その質は極めて高い。
 数学好きを増やすためにおっぱいを描く理論から始まり、ガチャの当たり確率の計算で読者の気を引きながら、続くヒロインの王女が会議でぶち上げた弱小国家が生き残るために「ルールを変える」というメインテーマの提示で物語の文脈が指定されるが、その直後の二人の出会いに到るまでで50ページほどと、非常にシンプルに納まっている。
 その後の展開も動的であり、数字を使えば何でも解決するわけではない人間的な側面も十分に描かれた物語は秀でたものである。伏線の繋げ方なども達者だ。
 何より、ヒロインどころか女性が一人しか登場しないというストイックさには驚かされるものがある。ちょっと覚えがないくらいの硬骨なライトノベルである。

 掛け値なしに面白かった。少し手を付けてしまい、そのせいで睡眠時間が削られてしまう体験は本読みとしては大変喜ばしい。
 星五つで評価したい。続巻があるのなら、ぜひとも買わせていただきたい作品である。

2
2017年08月24日

購入済み

値段の2倍以上おもしろかった。

こういう作品に出会えるから読み物はやめられない。
昨今の異世界モノは人間関係や信頼が数行で成り立ってしまい、違和感が凄まじいのだが、この作品はそんなことはなかった。
続編が出たら是非購入させていただきたいです。

人間関係、能力、活躍の場。
どれを取ってもかなりバランスの良い作品に仕上がってると思います。
アニメ映画で言うならサマーウォーズまでは行かないが、それに近いバランスのよさを感じます。

なぜにこれがこの値段なのかわからない。
掛け値なしに星5です。

0
2020年08月11日

Posted by ブクログ

ヒロインの一人称視点もいれることで、二人の物語の濃密さが増している気がする。力弱き物でも頭(数字を使い)で先回りし力に対抗する物語はアツくて好きです。

0
2024年07月21日

Posted by ブクログ

いわゆる異世界召喚もの。
数学を修めた青年が異世界の戦争を数学を駆使して切り抜けていくといういかにもラノベらしい物語。

いやなんというか、最初読み始めて思ってたよりも面白かった。
たぶん自分がやっぱり理系だからだろうな。
数学的発想で戦略を決めていくところなど、なるほどーと聴き入ってしまった。
ので、根っからの文系の人が読んだら面白いかどうかは、ちょっとわからないな。

ただ、そういうこととは関係なく、主人公とお姫様が初めて出会う場面は、ちょっと感動してしまった。
自分のやっていることが世間にちっともわかってもらえなかったことを、誰かに頑張ったね、よくやっとねと言ってもらえる喜び。
うん、胸が震える。
姫様の涙がよくわかるよ。
実はこの部分が個人的ハイライトだったりして。

女の子がヒロインしか出てこないとか、主要人物がすごく少ないとか、最近のラノベでは珍しいけれど、個人的には十分楽しめた。
せっかくだからもう少しエッチでもよかったな(爆)

0
2017年10月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

異世界転移の内政チート系。おもしろかったけれど、2巻は出ないだろうなぁ。出たとしても、おもしろくはなさそう。

0
2017年08月10日

購入済み

話はおもしろいのですが……

話はとてもおもしろいのですが、肝心の数学的な部分がかなりお粗末です。

まず、数学科出身者の使わない言葉遣いを主人公がしてしまっています。また、いくつかの数学的な内容に初歩的な誤りが見られます。

おそらく、作者の方はゲーム理論の啓蒙書などを数冊読んだだけなのでしょう。実際、正しく解説出来ている部分は啓蒙書などでよく見かける説明とほぼ同じです。

話の筋はおもしろく、また文章も読みやすいだけに、数学的な監修を入れずに書いてしまったと思われる箇所が散見されることが非常に残念です。

1
2020年11月21日

Tk

主人公は差別主義者?

やたら己を現代人って自己表現して殺しあいのある異世界を見下してるように感じる。物語事態は面白いのに主人公が残念。
それと下ネタがセクハラっぽくて合わなかった

0
2022年01月30日

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