スカイエマのレビュー一覧
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★あたしには、成仏して舟に乗り、生まれ変わるために必要な大事なものが、欠けているんだって。(p.178)
(一)コースケは死んだが生前女神さまたちに三つの願かけをして受け入れられていたので六日間だけ寿命が延びることになりその間に願が成就するよう(自分で)努力しなければならず願かけする気になったくらいなのでどれも簡単ではない。あっさり、さっぱりの「いい話」です。
(二)「鬼灯の冷徹」を読んでる人には入りやすいかも?
(三)これも最近気になってる絵師、スカイエマさんの挿画です。偶然、というよりこのイラストレーターさんはとても人気のある方なんでしょうね。せやから必然的にときおり手に取ることになるんで -
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2010年単行本化、桐野夏生さんの長編小説。
今回は、面白く通読できるものの、桐野さんの作品としては幾らか物足りないものを感じた。たぶんその理由は次のような点だ。
(1)主人公はじめ主な人物は少年であり、いつもの「女性の視点」がほぼ無かった。
(2)小説ならではの心理描写はさほど優れず、プロットと行動・会話ばかりが浮上して、ジュブナイル風の平易な物語となっていた。
(3)社会システムや理不尽な「周囲の人びと」への怒りがあまり表面化されないのが、いつもの桐野作品と異なり、苦痛が控えめだった。
(4)桐野作品がしばしば体現する小説的形式の破綻が無く、「ふつう」に感じられてしまった。
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優しいおとな、厳しいこども。なんとなく、そんな対比を考えてみた。資本主義の北半球の国々は、大体こうだと思う。子供は、小さなおとなだから、今時子供だましのなにかではもう歓心を得られない。
この小説を、「現代の日本の社会的な問題で……」という視座から云々すると、とたんにテクストが色褪せ、興がさめてしまう。具体的な地理も、アンダーグラウンドも、闇人も照葉も、物語にしかなしえない、普通の階級の日常をおくる私たちの生活のメタファーだと感じた。要するに、希望を失って闇に潜るのはなにもホームレスとかストチルに限った話ではないということだ。私たちは、人生の中で喪失しつつ、得ようともがきつつ、底なしの希望を希求 -
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ネタバレ荒廃し、スラム化した日本の繁華街シブヤでストリートチルドレンとして生きる少年イオン。
親の記憶が無い彼は人への「愛情」を知らず、自分を助けてくれる唯一の大人モガミにも冷たくしてしまう。
イオンはかつて一緒に育った仲間を探すため、地下の犯罪者集団に飛び込んでいくが、そこも安住の地では無かった――。
序盤は近未来のサバイバル小説という様相で、物語についていけるか少し不安でした。
が、誰のことも信用できないような生活を送ってきた浮浪少年の思考回路や、彼の目から紡がれる路上生活の苛烈さが妙にリアルで、すっと物語に入り込めました。
読者に違和感を抱かせずに世界観を構築する作者のテクニックは、いつもなが -
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読みやすく、そこそこ面白い。この本はまだ始まりで、これから物語がどう展開し、纏まるかが、作品の価値になるだろう。
村八分にされている娘が、他の娘とは違う、男と競って戦士になることを決意するわけだが、見た目美人で戦士的な才能があるという御約束の設定には、大人としては鼻白むし、選ばれし戦士には「声」が聞こえるというのも、読み手に説得力があるように書けるのかという不安を抱かせる。
でも、まあ、続きを読んでもいいかという気持ちにはなった。
それにしても、スカイエマは売れっ子だと理解していても、絵が荒れてないか。PCで描くことは否定しないが、それは一定のクオリティがあればこそ。手描きより劣るならやめた方 -
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『地球のまん中 わたしの島』の続編だった・・・。
もちろん、『明日は海・・・』から読んでもいけるのですが。
離島・辰島に暮らす竜太(りょうた)・中学2年。
同じく中学2年生は東灯子。中学1年の勇気と、島で中学生は3人だけ、小学生も6人の小中併設の分校に通っている。周囲3キロほどの小さな島の住民のほとんどは漁業に携わり、本土の町へは高速定期船が1日1往復あるのみだ。
竜太の家も漁業をしているが、同級の灯子の家は、島で唯一の民宿をはじめて5月に転入してきたばかりだ。
9月。2学期に入って、灯子の発案で、辰島ニュースという新聞を作るため、竜太と勇気は、島の歴史に詳しいトクさんを訪れた。記事にする