三つの願いを神社でしたコースケ。帰りに土手で足を滑らせ、そのまま三途の川へ・・・。作務衣を着た変なネコ=脱衣婆(だつえば)が現れた。
そのネコの脱衣婆が言うことには、ぼくには、三途の川を渡って 閻魔様のお裁きをする事に、神社からの渡船差し止め願いが出ている。神社とは、僕が死ぬ直前にお参りした江ノ島神
...続きを読む社の宗像三女神が、ぼくがお願いした3つの願いを、次の満月までの間なら見届ける、すなわちあと6日間は生きて、願いを叶えるチャンスをくれる、というのだ。
神様に願いをかける、とは言っても、叶える努力をするのは自分。神様がかなえてくれるワケではない。しかも、願いが叶ったところで、死んでいることにかわりはない。6日後には三途の川の渡し船に乗るのだ。しかし、余分の6日を、努力なしに過ごしたら・・・三女神様がお怒りになるだろうことと、えんま帳にも良くない評価が載るかも。
と言うわけで、ぼくはぼくの願い事を6日間で、全力で叶えることとなった。脱衣婆ネコと一緒に。
1つめ・・・高級ステーキレストランでの食事。貯金を全部下ろしたけれど、子どもだけで入店した時点で声をかけられ、15万からのケータリングならと言われたが、資金不足でダメ。
2つめ・・・テニスの新人戦団体でベスト8までこまをすすめること。はっきり言って、部のお荷物なくらい下手なぼく。だけど、レギュラーだった前園が怪我のため、試合出ることになってしまった。
3つめ・・・片思いの綾乃と両思いになること。でもテス二部の先輩の前園を好きみたいで、これもダメ。
がんばれるのは、2つめのテニスの試合。ダブルスでパートナーとなった大西洋(オーシャン)と、女子でテニスの上手い佐伯裕子に教えてもらい、特訓をはじめる。
三途の川に、作務衣の脱衣婆のネコに、テニスの試合に・・・なんか、摩訶不思議なとりあわせなのですが、ラストのストーリー急展開にもびっくり。
なんにせよ、魔法なんかとか、神頼みとかじゃなく、
自分で努力する事の大切さ、自分で生きることへの熱意みたいなのを持つことが大切だと、今の若者に伝えたいワケだ!