戸川幸夫のレビュー一覧
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タイトル通り、昔小学生の時に図書委員の関係で色々な文学作品を知る機会があった。
その中で動物文学の第一人者であり、直木賞受賞者の戸川幸夫の作品群はどれも
素晴らしいものばかりだった。この作品も非常に良い。 -
吉村昭の「羆嵐」で知られる。人喰いクマの事件。「釣りキチ三平」の矢口高雄による漫画版。
人間の立場より野生のクマの立場からの描写が何より秀逸。人と自然の関係について深く考えさせられる。Posted by ブクログ -
作者略歴を見れば、矢口氏50台半ばの連載、それも「ビッグゴールド」というベテラン作家ばかりを集めた月刊誌での掲載だったのだから、かなり自由に描けた筈の連載だったろうと推察出来る。(しかも、趣味性の高いヤマケイ文庫で単行本化)ほぼ、矢口高雄という作家の絶頂期の作品と考えて良いのではないか。
実際、二...続きを読む -
矢口高雄の「羆風」と合わせて購入。
本命は「羆風」だったのだが、個人的にはこちらの方が面白かったしのめり込んだ。Posted by ブクログ -
日本史上最悪の獣害である「三毛別羆事件」。これを知ったのは、「百姓貴族」の検索すんなだったかなぁ。
で、検索してみて悲惨さに戦慄。文章だけのウィキペディアでさえ、そうだったのに漫画として読むとさらに。
恐怖と悲劇な事件。犠牲者の方々の冥福と共に、同じ事件を起こしてはいけないと強く思います。その一念で...続きを読むPosted by ブクログ -
1000ページ超えのボリュームたっぷりです。
対等に描かれていて、読み進めるにつれて
人と動物の共存とは、何かということを考えるきっかけになりました。Posted by ブクログ -
六線沢への羆襲来。記録小説「羆嵐」に描かれた事件を今度はコミックで読む。絵になっている故、イメージは固定化はされてしまうが、想像はつきやすい。住民主観での物語の展開。創作部分の多さを感じるが、実感は持ちやすい。羆を擬人化しての思考描写。動物の感情理解は容易くない。当たらずとも、考えるきっかけにはなる...続きを読むPosted by ブクログ
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【きっかけ・目的】
作画が、矢口高雄先生だったから。
羆嵐の実在の話については、何も知らずに読んだ。
【感想】
大正期の北海道の開拓時代に起きた羆による開拓集落を襲う惨劇を題材とした物語。
劇画調としているが実話がベースとあってとてつもなく迫力がある。
同時に構成力が非常に良く、時系列に羆が人...続きを読むPosted by ブクログ -
事実に基づいた内容で、
ドキドキしながら読みましたが、
羆(ヒグマ)が人間を襲う描写は、
かなり凄惨で、
読み返すのは私には厳しい。
もう一つ話が付いていて、
カモシカと密猟者の話。
この話も面白かったです。
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吉村昭の「羆嵐(くまあらし)」を読んでいたので、同じ事件を扱った矢口高雄の漫画を読んでみた。この漫画の原作は戸川幸夫の「羆風(ひぐまかぜ)」で、「羆嵐」と「羆風」は同じ三毛別羆事件を取り扱っている。紛らわしいですね。
「羆嵐」よりもこちらの方が史実っぽいなあと思ったら、矢口高雄本人がさらに追加取材を...続きを読むPosted by ブクログ -
本来、人間は自然の一部である。
自然というフィールドにおいて、人間と他の動物とは対等であるべきなのだ。
大正四年十二月、三毛別羆事件として知られるこの事件は、二日で六名の死者を出す被害となった。
開拓民の村を羆が襲い、女子供を食べては、何度も現れる。
どこから羆が襲ってくるのか、村は恐怖...続きを読むPosted by ブクログ -
大正4年12月、北海道で起きた8名が死亡した日本史上最悪の獣害といわれる三毛別羆事件を約1000ページ(飴色角と三本指を含む)で羆風と題し漫画で表現された。
また、熊の視点から人間のことが語られるシーンもある。Posted by ブクログ