山田吉彦のレビュー一覧
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ネタバレ気になった部分のみ
◆大東諸島:「さとうは島をまもり、島は国を守る」南大東村役場の壁に大書されたことば。
◆石垣島:1771(明和8)4/24(旧暦3/10)明和の大津波による被害。
◆尖閣諸島:古賀辰四郎氏の開拓について。
◆対馬:1419(応永26)6月、「応永の外寇」宗貞盛により撃退
◆根室・羅臼:安全操業・レポ船・特攻船
◆北方四島:ロシア国境警備庁太平洋地域局次長ビタリー・ガモフ少将暗殺について。
◆沖ノ鳥島:国「沖ノ鳥島附近を航行する船舶は少ないから、灯台は設置していない」⇒船乗り「沖ノ鳥島に灯台があれば当然利用する。暗礁がある海域などわざわざ通航しない。今は灯台がないから離れて通 -
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海洋国家であるがゆえに普段意識することがない国境について、東西南北の最端地の例を挙げながら、その定義と意義を国益に絡めて分かりやすく解説されており、入門として最適な書である。北方領土をはじめ、尖閣諸島、竹島といった領有権争いについて歴史的背景と現状について書かれているが、このあたりが本書の一番の読みどころであろう。著者が指摘しているように実行支配以上に訴える手段はなく、竹島は韓国のそれによってもはや帰らぬ島となってしまっている。武力行使が許されない日本が、それ以上に踏み込むことも出来ない現状では、外交政策がこうも弱気ではいつまでも近隣諸国になめられるだけである。すくなくとも、現在誰も実行支配し
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2003~2006頃海洋資源が発見された。①松原仁②山田吉彦3③高橋洋一さん人の共著それぞれ要約すると①海洋資源を開発しよう。②開発したいけど技術もお金もありません。③ここでやっと意見が出てきて財務省では4%ぐらい利益が上がらないと反対するが、1.5%ぐらいでもいいのではないか?なぜ財務省が反対するのかと言うと国債を発行したくないからである。
私の感想としては、やはり、陸上の掘削と海底の掘削では難易度が違う、だから23年間も放置していたのだなあと思った。これからも中国のレアアース輸出禁止のたびに出てくる話なのだなと思った。開発ができたとしても中国の値段にはかなわず、安く出されるたびに開発中止 -
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海賊というとパイレーツ・オブ・カリビアンとかワンピースだとか、ファンタジーを想像することも多いが、ここでは現実の海賊の現状や史実上の海賊について述べている。
貧しい中でもなんとか暮らしていくために、ある地域の人々は海賊業を行う。実際に略奪を働いた人を逮捕したところで、次の海賊候補が外部からもやってくる。海賊を無くすには武力に対抗する武力だけでなく、根本的に人々の生活を豊かにしなければならないという難しさがそこにはある。
史実の海賊にも触れているが、バイキング等は記述が少ない。逆に、日本の海賊については専門なのか割と丁寧に書かれていると思う。村上水軍の強さなんかは海賊とはいえロマンも感じるとこ -
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海洋問題に詳しい研究者である著者による一冊。
タイトルの通り、日本の国境問題が解説される。日本は島国なので、本書で扱われる国境は全て海洋上のものとなる。
取り上げられる国境問題は、尖閣諸島(vs中国/台湾)、北方四島(vsロシア)、竹島(vs韓国)、沖ノ鳥島(水没問題)。加え、石垣島、対馬、大東島、根室、等、国境付近に暮らす人々の歴史や他国との関係が解説される。
それぞれの話題は要点が丁寧に解説されており、海洋・国境のいずれに知見のない私でもスムーズに読み進めることができた。国境主張の争点だけでなく、その周辺での漁業問題や海上警備、歴史等、適度に横道の話題に触れながら書かれており、お勉強的 -
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キッド、黒ひげ、ドレーク、藤原純友などなど、古今東西の海賊の逸話を紹介。これだけで充分面白いのだが、本書が面白いのは、海賊が生まれる敬意に触れている点。
国家が形成される過程で一定の秩序が生まれた結果、その枠組みから押し出された、もしくは自らの意志で飛び出した人々が海へいく。
その理由は生活困窮であったり、主権の獲得であったり様々なケースがある。
とくに印象深いのは、その秩序(特に封建制)からの脱却が背景にある為、思いのほか海賊コミュニティ内はある種民主的であること。
海賊の掟というと、裏切ると殺される!とか漫画的には想像するが、実際は職務別の収入(=取り分)の既定や、戦闘などの有事に逃げた場