あらすじ
「海を知れば、経済(世の中の仕組み)がもっとわかる」。「経済×海」という今までなかった新しいコンセプトを実現。7つの視点から「海と経済のつながり・かかわり」を解き明かす。「海があるからこそ、世界経済は成り立ち、今後も海を拠点に世界は動く」。これこそが、ビジネスマンが知るべき真の「知的教養」である。
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Posted by ブクログ
著者は、東海大学海洋学部の経済学教授で、元々金融機関を経て日本船舶振興会に勤務し、「海洋」と「経済」について研究をしている方。
本書は薄い冊子なのに、目から鱗の【海から見た世界経済】の貴重な情報満載だった。
日本の海底にもメタンハイドレートガスや海底熱水鉱床など地下資源が沢山眠っているとの事で、今後の研究開発に期待したい。
Posted by ブクログ
海に関する幅広い話題をカバーしている。
古くから認識されていた海上輸送の重要性、造船業の推移、領海や排他的経済水域、三大海峡と二大運河、南シナ海問題など海洋紛争、海軍、無機有機の資源、保険の誕生、航路拡大とつながる世界、本来の島国根性の意味など。
Posted by ブクログ
一見、図解だらけで読むところがない、いわゆる”バカ本”のような雰囲気なのだが、良い意味で期待を裏切られる一冊である。船、海運、領海、運河、海洋資源、水産…と、政治と経済の絡むさまざまな角度から、鋭く、かつ分かりやすく「海」を解説している。
税金の軽減などの目的でかたち上船籍を置く、便宜置籍国はよく知られるところだが、海がないモンゴルやボリビアがそうだというのは初めて知った。
こうした”海なし国”の船が問題を起こしたら、「政府が船舶の管理など、旗国としての責任を果たすことができるかは疑問」という著者の指摘はもっともだ(コロナ禍で話題になった横浜のクルーズ船の船籍国・イギリスが責任を果たしたかと言えば、疑問符が付くのだが…)。
小笠原諸島の欧米系島民とか、もう40代に突入してだいぶたったけれど、知らないことってまだまだあるんだなあ。。。