木村紅美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
身近にいた人間の死に、もしかしたら自分が関わっていた「かもしれない」。判然としない過去の事件の記憶に囚われ、他人との関わりと遮断してひっそりと暮らしていた2人の男女が出会い、顔を合わせずに一緒に暮らすという奇妙な関係を育んでいく。
読みにくい文章だなぁ…とずっとしかめ面で読んでいたように思う。すごく独特な文章。本を読んでいるというか、か細い囁きを聞いているような。男女が交互に語る形式で物語は進んでいくのだけれど、章に分かれているわけではないのと、2人のキャラクターが似ているのとで、あれ今どっちの話だっけ?と何度か戸惑うことになった。でも読み終わったとき、わたしはこの物語が、この静謐で奇妙な文章 -
Posted by ブクログ
可愛らしい装丁に惹かれて手に取った読者は、きっと読みながら主人公のキャラクタとのギャップに違和感を覚えたんじゃないでしょうか。私はそうでした←
父親がある日突然亡くなり、母親も調子を崩したため、ホテル・カルナヴァルをイケイケ()な妹とその娘と共にやりくりしなければならなくなった主人公、紫麻。
40歳を目前にして独り身の彼女は、ある日、外出先で出会った男性に惹かれ、彼の訪問を心待ちにするようになるが…。
私は彼のことが好きみたいだ、好きなんだ、って自分に言い聞かせるとこでは完全にシンパシー感じた(笑)。ネガポジどっちの意味でも、そういう時ってあるよねー(笑)。三十路の女が何ヲトメなこと言って