木村紅美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ山奥にあり、行き場のない女性たちを匿うためのシェルター「丘の家」。
そこで共同生活をしている先生と、古株で気難しいリツと、アイの三人は、捨てられていた赤子を下界から拾ってきて、ユキと名づけ隠れて育てるようになる。
リツとアイ、産みの親であるサキ、サキに協力したヒロも含め、合計四人の視点をわたり歩くかたちで話は進んでいく。
彼女たちはそれぞれに張り詰めた日々を生きていて、つねにどこか危うさ漂う空気で満ちている。
ユキは男児で、すこやかかつどこまでも無垢でありながら、彼女たちにとっては闖入者でもある。
静かで穏やかだった時間がかきみだされていく様子は、微笑ましくあると同時に不穏でもあった。
ジェン -
Posted by ブクログ
身近にいた人間の死に、もしかしたら自分が関わっていた「かもしれない」。判然としない過去の事件の記憶に囚われ、他人との関わりと遮断してひっそりと暮らしていた2人の男女が出会い、顔を合わせずに一緒に暮らすという奇妙な関係を育んでいく。
読みにくい文章だなぁ…とずっとしかめ面で読んでいたように思う。すごく独特な文章。本を読んでいるというか、か細い囁きを聞いているような。男女が交互に語る形式で物語は進んでいくのだけれど、章に分かれているわけではないのと、2人のキャラクターが似ているのとで、あれ今どっちの話だっけ?と何度か戸惑うことになった。でも読み終わったとき、わたしはこの物語が、この静謐で奇妙な文章