戸田山和久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
採用試験の論文が近づいてきて聞かれることが多くなったので娘の本を拝借
論文とは「問いと主張と論証のある文章」である
そうなんですよね
これって無意識のうちにやってるんですけど言葉にするとこういうことなんですよね
問に対する自分の考えが主張になって主張の正しさを論証する
それが論文なんですよね。
これで説明しやすくなりました
論文とは「型にはまった」文章である
はい
論文には型があります。
その型って僕が司法試験受験してたときはホンマなかったんですよ。
答案構成をするようにってみんなに言われてましたが結局作れるようにはなりませんでした。
本書にはありますが
「アウトライン」
を書く作法がわからなかったんです。
でも本書を読むとアウトラインの作り方から育て方まで書かれているので本当によくわかります。
こう言う本をちゃんと先に読んでおくべきでした。
これでどういう風に論文を教えれば良いかわかったように思います。
ちょっとまとめたいと思います。 -
Posted by ブクログ
ちょっと固そうな内容の印象を与える署名と
装丁ですが、素晴らしい本です。
まだまだ知らない著書があり、「無知の知」
を思い知らせらます。
この本はこれから大学で学ぼうとする高校生
向けに書かれているらしいです。
しかし大人も読むべきです。
特に池上彰などを読んで「大人の教養」を身
につけようとしている人達にこそ、です。池
上氏とは違った教養へのアプローチを示して
くれます。
前半の「ダイ・ハード3」の解説でハートを
グッと掴まれます。
ただのドンパチアクション映画と思っていた
のが、実は教養があれば見抜くことができる
深淵なテーマが隠されていることに驚かされ
ます。
まさしく「無知の知」→無知であることを知
る、のではなく「無知の無知の知」→無知で
あることを自覚さえしていないことを知る、
一冊です。 -
Posted by ブクログ
コロナウィルスの猛威により、国家や常識を疑うことが多くなりました。自分で物を考えて行動するためにこの本からヒントを得ようと読みましたが、とても感動しました。
知のバトンを引き継ぎ、現代に生きる自分が世界とどう関わっていくのか。この本を読んでバトンすら見えていなかったことに気付けただけでもありがたいです。大学生、高校生向けに分かりやすく書いていますが、十分30代のおっさんにも深く刺さりました。あとがきまで読むと目頭が熱くなるほどの情熱を作者から感じることが出来ました。長文で駄文で読みづらいレビューですが、この本をこれから読む人、読んだ人に伝われこの思い! -
Posted by ブクログ
煽られました。揺さぶられました。脳内体温(そんなものあるかどうか、わからないけど…)上がりました。いや、頭というより心がざわつきました。軽い語り口…じゃなくて書き口に乗せられてページを次々めくっていきますが、作者が伝えようとしていることはヘビーです。甘くて飲みやすいカクテルだと思ったらアルコール度数がメチャ高い感じ。そう、「教養」という領域は、大学で専門に入る前の食前酒的な位置づけが共通イメージでしたが、どうしてどうして学問というもののど真ん中なのかもしれない、が読後の変化です。世界のさまざまな問題が専門家の狭くて深くてマニアックな研究に任しておくだけじゃ…、という時代にリベラルアーツに光が当たっているのだと思います。「知識」じゃなくて「知恵」みたいな言い方がありますが、その「知恵」のメソッドが満載されています。なんだかまた大学に行きたくなりました。大学に行かなくても学びたくなりました。学べるかわからないけど読みたくなりました。本書に登場して興味を持った本、ちびちび積み重ねていこうと思うような、熱い気持ちに今、入っています。本書が、自分にとってのリカレント大学かも。
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Posted by ブクログ
「ああ,なんて浅はかなんだ」
本書を読んで強く思いました。もちろん,浅はかなのは本書でありません。私です。
「教養が大事」と頭ではわかっていましたが,「では教養とは何か?」「なぜ大事なのか?」と問われたらしどろもどろです。
博識(知識が多いこと)が教養の条件だったらうんちくを披露する隣のおじさんは教養人になってしまうし(おじさん,ごめん!),だからといって,教養の条件として知識が少なくていいかといわれるとそうではない気もするし。
知識が多いと何が良いのかと言われても,,,
うーん。。。
「安心してください。定義していますよ。」
「はっきり言って自信作だぜ。」(p.125)と著者も述べるような教養の定義が本書には明記されています。
この定義をもってしてはじめて「教養とは何か」そして「それがなぜ大事なのか」が見えてきます。しかし,「戸田山先生がこう言っているから云々」という態度は実は教養から遠いように思います。
したがって,戸田山先生の思索をあしがかりに自分なりに考え,自分の言葉で「教養が大事」であることを説明できるようになったとき,はじめて「教養」が身についたことになるのかなと思います。
もちろん簡単に身につくものではありません。数々の困難(「現代のイドラ」)も待ち受けています(詳細は第Ⅱ部)。しかも個人では到底太刀打ちできないものがほとんどです。だからこそ我々は集団で立ち向かわなければならず,そのために「教養」を身につけた人が1人でも多くいるとより良いのです。
「どうやって教養すればいいの?」
そういった疑問にも本書は部分的に答えてくれています(第Ⅲ部)。正直「うわー,それをやらなきゃいけないのかあ」と思うところもありますが,必ず真似する必要はないのでしょう,きっと。自分なりの教養の作法を整えていけばいいのだと思います(本書的に言えば,規矩をつくるってことなのかもしれません)。
そうやって一歩一歩着実に進んだ先にはじめて「教養」,あるいは,「教養」群(教養は1人では身につかないという点において)があるのだと思います。
「ああ,あたまよくなりたい」
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Posted by ブクログ
大学生向けの論文執筆の指南書だが、わざとアホでも読みやすい文体で書かれていながら、きちんとした論文作成の基本を抑えている。真面目な学生のみならず、普段本など読まない学生をも対象として読ませようとする筆者の努力が伝わる。
そもそも、まともに文章の書き方などならわず作文のようにベタに最初から最後まで書いて終わり、のような指導が一般的な高校までの文章作成から、大学でいきなり論文のような長編を書くのは新入大学生にとって至難の技である。そういった学生に、準備段階としての段取り、論証のテクニック、アウトライン➝トピックセンテンス➝パラグラフという展開の仕方から、わかりやすい文章を書くための構成や語の選び方、お作法である引用などの方法まで広い範囲を教えているのが大きい。
そもそも論文とはなにか?問い+答え+その論拠、という要素で構成された文章である、という説明から入る。作文のような、自分に思いとか感想とは異なるという点を強調し、論文を定義するところから始める。
入門書のような本や新書からテーマを見つけて、問いを形成していく段取りプロセス。論文を執筆する作業の半分は問いを建てる部分だし、問いの良し悪しで論文の良し悪しは決まる。そのプロセスを手取り足取り教えてくれる本というのは少ないのではないだろうか。入門書などで気になったところ(目からウロコ、激しく同意、納得いかない、激しく反発の4つ、本書p.65)などから問いを定式化していき、さらに文献を探して深める作業までガイドしている。
論文に限らず、論説文と言われるタイプの文章は、大きな流れを示す骨組みから、徐々に肉付けをしていくことによって文章となっていく。このプロセスを知らなければ、文章を頭から終わりまで読む順番同様に書いていくものという意識のまま論文を書いてしまう。例えばアメリカではアメリカ人の学生であってもEnglish101という授業で、基本的な文章の書き方を学ぶ。これはTOEFL iBTなどでWritingのパートを勉強したことがある人ならわかるが、序論・本論・結論という骨組み、そしてアウトラインから肉付けしていくパラグラフ・ライティングである。本書ではアウトラインを「論文の種」と称している。そしてこのアウトラインを何度も見返して、膨らませていくことにより、いつの間にか論文になてちる、というような指導をしているのが面白い。(p.114)
論文とは読者に対して、自分の定式化した問いとその答えのつながりを納得させる作業である。そのために、「論証」というテクニックが欠かせない。AがBである、という主張の納得力をアップするための言語行為、と本書では論証を定義している。(p.146) そのためのテクニックがモードゥス・ポネンス、背理法、帰納法といった各方法で解説されている。(p.176に一覧)
パラグラフ・ライティングの具体的な方法については第7章を使って詳細に解説されている。段落とパラグラフの概念の違いから、だめなパラグラフの例示をもって、パラグラフの書き方を解説する。ここが文章の書き方としてはコアな気がするし、大学生が社会で役立つ文章をかけるようになる、という部分でも重要な項目であるように思う。アカデミアに進まなくても、論文を書く指導が重要なのは、こういったパラグラフ・ライティングができるようになるからだ、というは一つの正当理由になるだろう。
最後に、論文のお作法についてである。これには正解がない。本書では細かい作法まで解説してくれているが、第9章の冒頭の「教員の論文を探してきて真似をする」というのが良いアドバイスのような気がする。(ふふっとなるのでぜひ読んでいただきたい)
論文を出す学生ならば、付録も読んだほうがいい。なんと論文の提出前のチェックリストや、論文の評価基準まで載っている。なんと慈悲深い本であるか。
大学生というのは遠い昔であるが、論文を書く人間として改めて学んだ項目が多かったのも確かである。何しろカバーする範囲が広い。しかも、文体が文体なので眠くならずに読める。もちろんこの文体で論文を書いてはいけないが。