篠原匡のレビュー一覧
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■What( 神山に通底している考え方・価値観は? )
- 多様性を受け入れる
- 「やったらええんちゃうん?」
- 創造的過疎
■ Why( なぜそれが創発的な文化を生み出すのか? )
- さまざまな背景を持った人が神山に集まる→予想外のコラボが起こる
- 新しいことをおもしろがる→失敗のハードルを下げ、挑戦する文化を生み出す
- 人口減を前提に、積極的に人口構成を変化させる→在りたい町を創っていく
■ How( 他地域でも真似できることは何か? )
- 与件を受け入れる→地域にあるものをどう活かすかを考える
- 「来る人」「来た人」を大事にする→排斥より共生を考える
- 変わるマインド -
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本書は、日本が直面する大きな課題に向き合い、現場・現実・現物から学び活かそうという貪欲な実学者には、教訓溢れる生きた教材です。
研修テクニックをまとめたビジネス書でもなく、事例集でもありません。プロセスと成果の両面から、何が人と組織のパフォーマンスを左右するのか、教訓や示唆に富む内容となっています。
人材育成は、「重要だが緊急ではない」ため、あと回しにされがちですが、その人材育成の分野において第一線で活躍する人達が真っ向勝負した画期的な試みであり、普通に考えれば公開を躊躇する赤裸々な内容だけに、非常に貴重な活動記録になっています。
新国立競技場のゴタゴタで明らかになったように、一民間企業の建 -
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「移住・定住」の成功例として注目を浴びる徳島県神山町。
いま、本業であるところの新聞記者として「人口減少」について取材していて、ヒントを得たいと購入した次第。
といいますか、実は昨年、神山町のまちづくりでキーマンの大南信也さん(NPO法人グリーンバレー理事長)の講演を聞く機会に恵まれました。
移住者支援や空き家の再生、アーティストの滞在支援、人材育成、道路清掃など、そのどれもが斬新かつユニークで、目からウロコが76枚も落ちました。
本書は、特に若者がなぜ神山町に引き寄せられるのか、その秘密をグリーンバレーと移住者を通してひも解いており、大変に示唆に富んでいます。
私は特に「移住者の逆指名」とい -
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リーマンショックから1年。また懲りずに新たな金融商品が出たり高額報酬が話題になっていますが、この本の帯には「強欲よさらば」とあります。
表題の「腹八分の資本主義」は第6章の伊那食品工業の例からきているもので、本の章建ては以下のようになっています。
第1章 出生率2.04はどうして実現したのか
第2章 「あるもの探し」で地域は活性化する
第3章 林業が栄えれば水源も守れる
第4章 超高収益を実現した障害者企業サムハル
第5章 企業と農村の幸せな結婚
第6章 腹八分の資本主義
個人的に興味深い話だったのは、1章、2章、4章、6章でした。
「お金をもうけて何が悪い」という発言も懐かしくなりま -
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地方でやさぐれたヤンキーを東京に連れてきて営業を叩き込むことで戦力化する、促成ビジネスを手掛けていた久世太亮はハッシャダイビジネスを手掛けている。ここでは、それと似て非なるNPOとしてのエンパワメントビジネスである「ハッシャダイソーシャル」を発案した勝山恵一(ヤンキーが彼女の妊娠を契機に営業で成功体験を積む)と三浦宗一郎(母子家庭で育ちトヨタで石の上にも6年後、自己実現のためにDMM社長に直談判して久世太亮と偶然の出会いをする)の生い立ち、3か月間のトレーニング「プロジェクト ゼンカイ」をサポートする教育関係者、TAの取り組みがオムニバス形式で語られる。基本的な教育訓練を受けずに育っても、熱意
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子供がこの本で出ている高専に入りたいと行ったら喜んで送り出します♪受かるかどうかは別にして。
私は田舎に住んでますが、こういう風に地域が盛り上がっていくとより良い街になっていくんだと思いました。大学や学校などが1番惹きつけますよね…
ただ、ここに移住者が増えれば必然的に減る街もあるんだと感じてしまうなと…
地域が活性化するために、色々取り組みを続けていくことは重要だと感じました。先ずは人を呼ぶための仕掛けが大変重要だと感じました。
特にITやAIに関しては学んでいく必要あるなと。将来は単純作業などの減る仕事もあれば、AIなど活用して絶対に増えていく仕事もあると思いました。
最後に神山に行 -
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行政でここまでできるってすごい。
私もなんだかんだで福祉に携わって8年くらいにはなるが、同じケースはひとつとない。行政も地域も医療も、それぞれの立ち位置で仕事したけど、掘れば掘るほど様々な事情で苦労している人がいて、その支援のために使える決まった制度なんてほんの僅か。多くはその制度の隙間を縫うように、なんとか組み合わせてそれらしくしているだけ。もどかしい思いもたくさんしたし、仕方ないと割り切らなければならないこともたくさんあった。自分の無力さに愕然とすることも多々ある。今も。常に。
だけどそれは、組織、制度とはこういうものだから、と諦めから入っていた自分の甘さだったのかもしれないな、とこういう -
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まず、アメリカとメキシコ国境地帯の「壁」に纏わる話から始まる。アメリカ滞在中にロスから国境の街ティファナへドライブしたことがあるが、トランプになってから多方面で状況が激変している様だ。この地帯はよくメディアで取り上げられるが、本書ほど実態に迫ったルポは少ない。本書では、「壁」問題のほかに、ドラッグ、教育格差、自然エネルギー、銃規制、インディアン居留地、先端企業と落ちこぼれ、メガチャーチなどの多岐にわたる米国の問題点を扱っている。それぞれに新鮮な話題を掘り起こしていて秀逸なドキュメンタリーである。ほとんどの章の冒頭ページにQRコードがあり、それにより関連する動画を見ることができる。これは大変便利
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<住み着く人々&企業>
徳島の神山は一風変わった「田舎」として今注目を集めている。
少子高齢化とそれに伴う地域の過疎化が進む中で、様々な移住者を集め、それをくい止めているから。
一地方都市にクリエイターやビジネスパーソンが集まるのはなぜか。
一つは、環境がアウトプットに及ぼす影響があげられるだろう。
クリエイターなら作品、ビジネスパーソンなら生産性や創造的付加価値のさらなるクオリティを求められる。
それをあげるのに神山という「場」が一役買っているのだ。
<受け入れるためのソフトとハード>
「場」を作り上げる要因として、他を排斥せず、しかし、流されることなく自身の軸を持って受け入