篠原匡のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
さて、政権交代でいろいろと考えることが多くなってきたのと、読書会の発表の参考とするべく、読んでみました。
出生率2.04を記録した子作り・子育てにやさしい下条村(長野県)、
「あるもの探し」から生まれた「鍋合戦」で地域活性化した宮崎県児湯郡、
高収益の障害者企業サムハル(スウェーデン)、
社員と地域の幸せのための会社存続を追求する伊那食品工業(長野県)
などの6つの事例を元にこの国はどこに向かうべきなのかを探る、といった趣旨の内容です。
その事例で実際に取り組んでる人に近い目線で書かれているので、イメージもわきやすくわかりやすかったです。会社やまち、社会のあり方なんかに興味のある人にはいいと思います。
こういった成功例は、取り組んでいる人たちのアイデアと並々ならぬ努力で実現したもので、すばらしい事例には違いないのですが、たとえば国全体での取り組みにもって行くにはかなりのカリスマの登場に期待しないといけないのか・・・とも思いました。
ただ、むかうべく理想像を描く考え方については、お互いの譲れないとこを徹底的に見直してみんなが納得いくゴール(条件)を決めるなど(スウェーデンの例)、参考になる部分があります。
また、ゴールを描くには全員が共通した考え方を持っておく必要や、またそれを共有するためにはそれなりの努力(伊那食品工業の社員教育など)が必要になるということです。
つまり組織なり、町なり、国なりその問題の当事者がそういった努力をした結果に成功があるということのようです。
いろいろなことに興味もって生きていくのは大変ですが、これからよりそういう視点で日々の生活や仕事や活動、そして選挙等に臨んでいこうかなと思いました。
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Posted by ブクログ
弱者のための社会福祉を支える、市役所職員さんの静かなる闘争と、そして必死に生きる市民達の思いやそこに至る経緯がぎゅっと詰まったドキュメンタリーのような作品。公の機関では本当にいろんな事情の人を相手する。その大変さに脱帽だし、わたしもちょうど生活保護を考えて自分の自治体の窓口に電話したけど、とても優しくて、心がすこしおだやかになった。いろんな話を聞いて、どんな人にもやさしく、本当に公的援助が必要か、必要ならどんな援助が必要かを判断しつつ、傾聴するのは対応をするのは大変だろうに、真摯に話を聞いてくれた。ドラマ「マザー」で冷たくあしらわれるイメージだった生活保護の現場のイメージを大きく変え、市民のために働くその先駆けとなった自治体ならではの作品。このマインドは、ぜひみんなで共有したい。共有できれば、世界は、日本は、もっと優しい国になるはず。
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Posted by ブクログ
◎川南町で始まった鍋合戦は、行政の財政支援をほとんど受けなかった。秋の陣ではポスター制作やバスの運行のために宮崎県から補助を受けたものの、わずか20万円。
◎こんかいの鍋合戦は住民同士が膝をつき合わせ、考え抜いた結果。住民が自発的に動いた成果。コンテンツは足元にある。それを磨くのは、外部のコンサルタントではなく、住民。楽しく前向きでいれば、外からも人は集まってくる。
◎日本の地方は疲弊している。財源が枯渇し、借金にまみれた自治体は何のて立ても打てない。だが、「予算を増やせ」と国に叫んだところでカネがもらえる時代ではない。新幹線や高速道路を通せば無条件に発展するわけではないのも自明であろう。
ないものねだりはもうやめて、足元を見つめなおして汗をかく。地方の元気を取り戻す方法に奇策はない。
◎住田町の場合、耕作放棄地のうちの24ヘクタールは3年ほどしかたっておらず、すぐに農地に戻すことができる。買い取り価格しだいだが、吸収やが野菜を引き取ってくれるなら、野菜作りを再開してもいいという町民は少なくない。
「農家は売れないから作っていないだけ。売れることがわかれば農家は作る」
◎吸収やが進出したことで、稼動をとめていた植物工場が動き出した。さらに、遊休状態にあったハウスや耕作放棄地がよみがえろうとしている。農村と企業との出遭い。それが、過疎の町の農業を活性化させ始めた。この企業と農村の「いい関係」。
◎セブンファーム富里。
イトーヨーカドー10%、JA富里市10%、その組合員津田氏80%の農業生産法人。
農地を所有する生産者、企業、農協が手を組む新しいタイプの連携。企業と農業がまともに手を組んだ始めてのケースと言っていい。
◎農協と手を組むメリットは少なくない。
第一に、いい農地を借りられる可能性が高い。
また、農協が持つデリバリーや営農指導などの機能をそのまま利用できる。
◎セブンファームに出資したが、ヨーカ堂と組むことに不安を感じていた津田氏。ヨーカ堂が全量を買い取るという契約になっていたが、相手は巨大企業。いつ買い叩かれるとも知れない。
JA富里市が10%を出資したのは、生産者サイドの不安を取り除くためだった。
◎JA富里市は国内でも先進的な農協として知られている。小売とのあいたい取引や計や空販売、野菜の小分けサービス、原料企業や加工企業への原料供給、外食企業や中食企業との取引、スーパーでの直販、直売所の設立など、あらゆる取り組みを進めてきた。
◎「今のところはいい、だが、10年後が不安。10年後に販売先がなければ、今の成功は砂上の楼閣に過ぎない。」
◎生産者のひとり「農業はあと10年しか続けられない。だが、孫のために農地を残しておきたい。セブンファームに土地を貸し、できる限り農業を続ける。孫が農業をやる場合は農地を返してもらってもいいし、セブンファームで働いてもいい。」