篠原匡のレビュー一覧
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■What( 神山に通底している考え方・価値観は? )
- 多様性を受け入れる
- 「やったらええんちゃうん?」
- 創造的過疎
■ Why( なぜそれが創発的な文化を生み出すのか? )
- さまざまな背景を持った人が神山に集まる→予想外のコラボが起こる
- 新しいことをおもしろがる→失敗のハードルを下げ、挑戦する文化を生み出す
- 人口減を前提に、積極的に人口構成を変化させる→在りたい町を創っていく
■ How( 他地域でも真似できることは何か? )
- 与件を受け入れる→地域にあるものをどう活かすかを考える
- 「来る人」「来た人」を大事にする→排斥より共生を考える
- 変わるマインドを持つ→変化を受け入れ楽しむマインドを地域住民が持つ
■ Who( 対象読者 )
- 地方創生に興味がある人
- 地域のために何かしたいと思っている人
- 神山町が好きな人 -
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本書は、日本が直面する大きな課題に向き合い、現場・現実・現物から学び活かそうという貪欲な実学者には、教訓溢れる生きた教材です。
研修テクニックをまとめたビジネス書でもなく、事例集でもありません。プロセスと成果の両面から、何が人と組織のパフォーマンスを左右するのか、教訓や示唆に富む内容となっています。
人材育成は、「重要だが緊急ではない」ため、あと回しにされがちですが、その人材育成の分野において第一線で活躍する人達が真っ向勝負した画期的な試みであり、普通に考えれば公開を躊躇する赤裸々な内容だけに、非常に貴重な活動記録になっています。
新国立競技場のゴタゴタで明らかになったように、一民間企業の建設プロジェクトだったら紛糾しないものも、そこに税金が投入され、公益性を帯びた途端、プロジェクトは一気に複雑化するもの。ステークホルダーが急増し、建て前と本音が飛び交います。
課題先進国ニッポンが取り組む地方創生は、そのかたまりのようなもの。前例踏襲ではなく、限られた期間と資源で最高のパフォーマンスを引き出すためにも、人と組織のエンパワーメントは不可欠ですし、非営利活動は営利活動以上に難しいマネジメント技術が必要となります。ビジネスでは綱に正解のない課題への挑戦の連続。その意味で、地域は人材育成の最高の舞台装置だと感じます。
第一に読んで欲しいのは、シティープロモーションや地方創生に絡む行政関係者。
金太郎飴のように紋切り型の地方創生計画が量産される中、地域経営という観点で、地元の人材をどう育てるか、その時に民間の外圧とスピード感の力は今後もっと必要だし、収穫も大きいです。
第二に、民間企業の中で人材育成に関わる人。
この研修の背景となった問題意識のように、変化の激しい社会で生き残るには、イノベーションが不可欠。狭い業界で悩むよりも、次元の違うフィールドからヒントを得ることは多いと思います。仕事の対価は、顧客への解と快からもたらことを考えると、より難しい課題への挑戦は仕事の本質を考える上で重要です。
第三に、NPOの関係者。
上下関係がないフラットな組織で人を動かすにはどうすべきか、非営利活動ならではのプロジェクトの難しさがあるし、優先順位が必ずしも高くないメンバーで構成したチームがどのような変遷を辿るのか、6チームの経験から学ぶことはたくさんあります。
第四に、フィールドワークを行う大学の研究者。
地域活性をテーマとするゼミも増え、学生達が調査して発表する機会が増えてますが、本当に地域の為になるような成果はなかなか出ません。そこを理解した上で、何ができるのか、どこを目指すのかを考える際に、恰好の教材と思います。
学術的なレポートは別途つくられると思いますが、研修開発の外にいる著者(しかも梅原さんの本や神山町を書いた篠原さん)の目線でこの記録を残した意義は大きいです。 -
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「移住・定住」の成功例として注目を浴びる徳島県神山町。
いま、本業であるところの新聞記者として「人口減少」について取材していて、ヒントを得たいと購入した次第。
といいますか、実は昨年、神山町のまちづくりでキーマンの大南信也さん(NPO法人グリーンバレー理事長)の講演を聞く機会に恵まれました。
移住者支援や空き家の再生、アーティストの滞在支援、人材育成、道路清掃など、そのどれもが斬新かつユニークで、目からウロコが76枚も落ちました。
本書は、特に若者がなぜ神山町に引き寄せられるのか、その秘密をグリーンバレーと移住者を通してひも解いており、大変に示唆に富んでいます。
私は特に「移住者の逆指名」という大南さんの発想に注目しました。
過疎の町・神山町には仕事がないので、仕事を持っている職人さん、それも将来子どもを持つ可能性のある若者を優先することにしたのです。
人口減少に悩むまちにとって、移住者は喉から手が出るほど欲しいですが、誰でもいいというわけではない。
持続可能な地域をつくるために敢えて条件提示しているのですね。
もちろん、「優先する」というだけで、条件に当てはまらない人は排除するというものではないことに留意する必要があります。
実際、神山町には多くのクリエイティブな若者が住み着き、それがまちに刺激と活気を与えることにつながっています。
たしかに人口約6千人のまちだからできるということもあるでしょう。
ただ、そのエッセンスはどこのまちでも参考になると、あらためて感じました。
要は、自分たちのまちのことは他人任せにせず自分たちで考え、そして何より行動するということ。
そう、阿波弁の「やったらええんちゃう」の精神です。
いい本だ。 -
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リーマンショックから1年。また懲りずに新たな金融商品が出たり高額報酬が話題になっていますが、この本の帯には「強欲よさらば」とあります。
表題の「腹八分の資本主義」は第6章の伊那食品工業の例からきているもので、本の章建ては以下のようになっています。
第1章 出生率2.04はどうして実現したのか
第2章 「あるもの探し」で地域は活性化する
第3章 林業が栄えれば水源も守れる
第4章 超高収益を実現した障害者企業サムハル
第5章 企業と農村の幸せな結婚
第6章 腹八分の資本主義
個人的に興味深い話だったのは、1章、2章、4章、6章でした。
「お金をもうけて何が悪い」という発言も懐かしくなりましたが、お金以外の価値を見出して、それを大切にしていくというのは、実は資本主義でも大事なことなのでは、、と感じます。さらに1章では、中央行政と地方の関係で、国の政策に乗らずに独自の政策で出生率を上げたという話など、日本列島改造論の時代のままの中央の政策に対して、これからの時代は地方分権がどれだけ重要かを教えてくれるような例でした。
かんてんぱぱの話は元社長の年輪経営という本で読んでいましたので、目新しいことはなかったのですが、それでも、改めて読んでも経営者として自戒することが多いです。
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子どもが、神山高専に興味をも見出したのでどんなとこかなと調べていたらこの本に出会いました。
内容は、神山の地域再生の為の出来事が丁寧に描かれています。
現在では、どの市町村でも子育て世代を獲得するために知恵を絞る、金をばらまくなど様々な施策をしています。
政令市などは、お金が潤沢にあり保育料の無償化などで人口増加を図っている。
そんな中で神山の施策は、行政に染まっりきっていない、住民主体のものばかりでとても面白かったです。
スタートの職人系の人をターゲットに人を集めていくなど方針もユニークで実際に住んでみたいと思い、仕事や住居など探しいる自分がいました。
近々、一度実際にいってみて、目で見て、耳で聞いて、肌で感じてみたいと思います。 -
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子供がこの本で出ている高専に入りたいと行ったら喜んで送り出します♪受かるかどうかは別にして。
私は田舎に住んでますが、こういう風に地域が盛り上がっていくとより良い街になっていくんだと思いました。大学や学校などが1番惹きつけますよね…
ただ、ここに移住者が増えれば必然的に減る街もあるんだと感じてしまうなと…
地域が活性化するために、色々取り組みを続けていくことは重要だと感じました。先ずは人を呼ぶための仕掛けが大変重要だと感じました。
特にITやAIに関しては学んでいく必要あるなと。将来は単純作業などの減る仕事もあれば、AIなど活用して絶対に増えていく仕事もあると思いました。
最後に神山に行ってみたくなりました‼️ -
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行政でここまでできるってすごい。
私もなんだかんだで福祉に携わって8年くらいにはなるが、同じケースはひとつとない。行政も地域も医療も、それぞれの立ち位置で仕事したけど、掘れば掘るほど様々な事情で苦労している人がいて、その支援のために使える決まった制度なんてほんの僅か。多くはその制度の隙間を縫うように、なんとか組み合わせてそれらしくしているだけ。もどかしい思いもたくさんしたし、仕方ないと割り切らなければならないこともたくさんあった。自分の無力さに愕然とすることも多々ある。今も。常に。
だけどそれは、組織、制度とはこういうものだから、と諦めから入っていた自分の甘さだったのかもしれないな、とこういう本を読むと思う。
まあでも、難しいよね、実際は。
それを、難しいから、と引いてしまわない人が、こうやって新しい道筋を開いていくのだろうな。 -
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まず、アメリカとメキシコ国境地帯の「壁」に纏わる話から始まる。アメリカ滞在中にロスから国境の街ティファナへドライブしたことがあるが、トランプになってから多方面で状況が激変している様だ。この地帯はよくメディアで取り上げられるが、本書ほど実態に迫ったルポは少ない。本書では、「壁」問題のほかに、ドラッグ、教育格差、自然エネルギー、銃規制、インディアン居留地、先端企業と落ちこぼれ、メガチャーチなどの多岐にわたる米国の問題点を扱っている。それぞれに新鮮な話題を掘り起こしていて秀逸なドキュメンタリーである。ほとんどの章の冒頭ページにQRコードがあり、それにより関連する動画を見ることができる。これは大変便利で、内容の理解が深まる。ナイス・サービスだ。
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<住み着く人々&企業>
徳島の神山は一風変わった「田舎」として今注目を集めている。
少子高齢化とそれに伴う地域の過疎化が進む中で、様々な移住者を集め、それをくい止めているから。
一地方都市にクリエイターやビジネスパーソンが集まるのはなぜか。
一つは、環境がアウトプットに及ぼす影響があげられるだろう。
クリエイターなら作品、ビジネスパーソンなら生産性や創造的付加価値のさらなるクオリティを求められる。
それをあげるのに神山という「場」が一役買っているのだ。
<受け入れるためのソフトとハード>
「場」を作り上げる要因として、他を排斥せず、しかし、流されることなく自身の軸を持って受け入れる神山の元来の風土、があげられる。
さらには、生活費の安さ、魅力的な古民家が多数残っていること、そして徳島はITインフラが非常に整っており(全国一)これが、情報関連企業のローカルオフィスにとっては非常に魅力的である。
<日本の未来>
少子高齢化が進み、多くの地方都市が限界集落と化していく。
それをくい止めるためには、クリエイティブな人間の集積が重要である、との神山の結論は、今後の日本の一つのモデルケースとして成り立つだろう。
<感想>
近未来、情報化社会がさらに進めば、距離は関係なくなるが、どういう「場」に住むが重要になる、という考えがある。
単に利便性の高い大都市に住めばことたれり、という考えはまだまだ強固だが少しづつ崩壊していくのかもしれない。
そのかわりとして魅力的な「場」を持つ田舎の台頭、というのはそれこそ魅力的ではあるが、いままでの保守的な傾向を覆していくのには難渋するだろう。
でもそれができないと、本当に消滅しか残っていない気もする。 -
Posted by ブクログ
リーダーを養成する研修とは、どのようなものなのか?
ヤフーを中心として、アサヒビール、日本郵政、インテリジェンス、美瑛町などのメンバーがあつまり、半年かけて取り組んだ実話。
社外の人材と揉まれ、実務に追われながら、この企画に参加するのは大変だったのは、よくわかります。
また、ゴール設定や事務局運営の難しさも、並みのレベルの研修とは違い、「すごい研修」だったのは想像できます。
多様性を知りながら、チームを作り、課題解決を目指す、という前提の中で、参加者の頑張りや苦労も理解できました。実名で書かれることへの抵抗感もあったでしょう。
このレベルの研修に参加してみたくなりました。
また、フィールド(現場)で、生の声をしっかりと拾うような調査もやりたい気持ちに駆られたのは、学生時代の私の社会調査の記憶と経験からのものかもしれません。