谷川徹三のレビュー一覧

  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    残酷な自然の中、こういうやつは嫌われる、みたいなものが描かれる短編が多い。
    やはり銀河鉄道の夜に触れたい。余韻がすごい。カムパネルラとの関係性が微妙になる中、博士の思考実験という体の世界で、沈没船や蠍の火を通して、みなの幸せに自分の人生を捧げたい、本当の幸せとはなにかをジョバンニが考える。現実に戻ってからの畳み掛けがすごい、感情が追いつかない。カムパネルラが死んでしまうことから、銀河鉄道は親友の死を受け入れるための通過儀礼としてのジョバンニの精神世界という解釈が自然そう(銀河鉄道の最後にカムパネルラがいなくなることからも)
    本当の幸せとはなにか?を考えさせられることが、すきとおったほんとうのたべものなのだろう。

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    2026年08月12日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    宮沢賢治は何度読んでも、いくら読んでも良い。心に響く美しい言葉に出会えるから。どれも面白かったが銀河鉄道の夜が初めて見るバージョンかつ、すごく印象的なパートが接続されているためにそれを読むだけでも価値があった。なんだかちょっと文体が賢治に影響されている気もする。

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    2026年02月14日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    ネタバレ

    大人になって再び読んでみました。『蜘蛛となめくじと狸』と『注文の多い料理店』が印象に残りました。小さい頃は怖いなと思いながら読んでいましたが、今読むと、なんというか、少しぞくぞくしたのは私だけでしょうか。

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    2023年05月02日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    銀河鉄道の夜、読みました。

    なんだか不思議なお話でした。
    小さな頃、アニメーションで見たことがあり
    そのイメージが浮かんでくるのですが

    文字だから想像できる景色があって…
    すごく綺麗な文章でした。

    物語全体に不思議な雰囲気が漂っている、
    そんなお話でした。

    読み終わったあと、
    川面にある、風に吹かれているすすきが
    わたしの中で音を立てています…

    素敵でした。

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    2019年10月15日
  • 宮沢賢治詩集

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     心象のはひいろはがねから
     あけびのつるはくもにからまり
     のばらのやぶや腐植の湿地
     いちめんのいちめんの諂曲(てんごく)模様
     (正午の管楽よりもしげく
      琥珀のかけらがそそぐとき)

    宮沢賢治の小説は苦手だが、詩は好きだ。「雨ニモマケズ」や「永訣の朝」もいいが、「春と修羅」が一番好きだ。何を言っているのかはわからないのに、何が言いたいのかはなんとなくわかる、この不思議な言葉の連なりが好きだ。

     いかりのにがさまた青さ
     四月の気層のひかりの底を
     唾(つばき)し はぎしりゆききする
     おれはひとりの修羅なのだ
     (風景はなみだにゆすれ)

    『銀河鉄道の夜』から連想される、聖人君子みたいな賢治はここにはいない。ここにいるのは、潔癖さゆえのフラストレーションに悶える、ひとりの孤独な青年だ。遠くに聞こえる雷鳴のような、青白い炎のゆらめきのような、何かひとつでもバランスが崩れれば今にも荒れ狂いそうな、破滅的なエネルギーの予兆。

     ああかがやきの四月の底を
     はぎしり燃えてゆききする
     おれはひとりの修羅なのだ
     (玉髄の雲がながれて
      どこで啼くその春の鳥)

    荒ぶる魂は、ときに文法や文脈をも破壊する。しかしその逸脱に、私はほとんど本能的な悦楽を覚える。形式上は破綻しているそれらの言葉は、交響曲のように重なりあい、響きあって、ひとつの世界を形成しているのだ。これが計算に基づくものなのか、感性によるものなのかは、私にはわからない。しかし賢治のように、既存の言葉を破壊してなお、言葉によって人に感銘を与える者がいるとすれば、それは「詩人」と呼ぶよりほかないではないか。

     まばゆい気圏の海の底に
     (悲しみは青々ふかく)
     ZYPRESSEN しづかにゆすれ
     鳥はまた青ぞらを截(き)る
     (まことのことばはここになく
      修羅のなみだはつちにふる)
     ………
     ………

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    2018年06月03日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    岩波文庫版は長く読めてませんでしたが、いよいよ、手に取りました。賢治の世界、なんとも言えないですね。銀河鉄道の夜、他の出版社のものを読んだことがありましたが、改めてその奥の深さ、文章表現のあり方などに大きく感銘を受けました。

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    2016年10月01日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    宮沢賢治による寓話集。
    表題作『銀河鉄道の夜』の他、『注文の多い料理店』『オッペルと象』『山猫とどんぐり』などが収録されています。

    約5年ぶりの再読ですが、いろいろな発見がありました。今回は特に表題作の『銀河鉄道の夜』以外の作品を中心に収録された寓話を読みすすめると、宮沢賢治の作品に共通する世界観や頻繁に登場するテーマがすこしずつ見えてきました。
    本書に収録された物語にはしばしば倫理的な主題が現れます。『オッペルと象』『ツェねずみ』など他者を欺供養な人物、性根が曲がったような生活を送っている人物に対して辛辣な結末が訪れる作品が多く見受けられます。随所に賢治らしい独特な言葉のリズムやみずみずしい風景描写は見られますが「幻想的な賢治童話」という認識からは大きく外れる作品群です。
    このような作品から垣間見える宮沢賢治の理想的な生とは清く正しく黙々と生きるということなのだと思います。彼の倫理観が最も端的に現れている作品は本書収録外の『雨ニモマケズ』でしょう。そして賢治が読者たちを善導しようと記した作品がこれらの倫理的な寓話たちなのです。
    そしてやはり賢治童話の魅力は多彩な情景描写でしょう。『銀河鉄道の夜』の幻想的な宇宙などの風景描写は当然ながら素晴らしいですが、私が感動したのは『からすの北斗七星』や『二十六夜』のは2作品です。この両作品に見られるような動物たちの感情をたっぷりはらんだ動きと夜の帳が下りた山々の風景の描写は私たちが知らない夜の静寂の世界で実際にこのような情景が繰り広げられているんじゃないかと想像されるほど、臨場感があふれています。宮沢賢治の描く動物たちの仕草はとても動物らしい一方でとても人間らしく、この筆致こそが独特の幻燈を生み出すのではないかなと思われてきます。その一方で2作品共に登場する動物たちには衝撃的な出来事が起きますが、その描かれ方はとても抑制的に感じます。この抑えられた文章によって私は過度に登場人物に感情移入せずに物語を読み進めることができ、実際の自然ドキュメンタリーを見ているようにこの物語世界と向きあう事ができまし事になりました。そしてこの寓話を一定の距離感を持って鑑賞することによって賢治の物語世界全体を楽しむことができたのではないかと思います。

    もちろん上記に書きましたことは『銀河鉄道の夜』にも言えることではないかと思います。『銀河鉄道の夜』に見られる倫理的なメッセージや物語世界と近づきすぎずに全体的に提示してみせる筆致に注目て読んでみると、少し違った読み方ができて面白かったです。

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    2013年09月03日
  • 宮沢賢治詩集

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    本を開くと、イーハトーヴを流れる風の透明さと、土の匂いと、生い茂る草と、光る花々が見える。詩のことばで書かれた科学のことばは、木の芽のようにやはらかく、時には金剛石のように硬く光る。賢治の「ほんたう」を求めるこころのひたむきさに打たれ、泣きたいような気持ちになります。いつでも傍に置きたい本です。あまりに深く囚われているのでうまくレビューが書けません。

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    2013年04月09日
  • 童話集 風の又三郎 他十八篇

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     冒頭の『風の又三郎』と『セロ弾きのゴーシュ』は思ったより面白くなかったが、あまり知られていない作品の方に心引かれた。冒頭の2篇は有名すぎてバイアスのかかった読みになってしまっていたかも知れない。『なめとこ山の熊』は面白そうな題名とは裏腹に賢治の死生観がにじみでており、映画になった『グスコーブドリの伝記』も科学観や人生の哀感がよく表現されている。ずっと子供向けの作者として軽くみていた賢治だが、今回読んでやっとその良さがわかった。

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    2012年11月21日
  • 童話集 風の又三郎 他十八篇

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    ネタバレ

    本書はおそらく一番風の又三郎を推している。
    だが、私はグスコーブドリ伝記が一番印象に残った。

    父親母親妹ブドリの家族四人が、毎日森の中で幸せな日常を送っている場面から話は始まる。そして、気象師のブドリは自分を犠牲にすることで不作となったであろう未来を変えて農家を救い、話は終わる。話の始まりと終わりを取りあげることでわかるように、この作品はわらしべ長者のように刻一刻と状況が変化する。その変化は予測不能、けれども斬新で不快感を感じない。もはや清々しさを感じ、次の展開を早く知りたくなる。そして、ふと我に返って今に至るまでに過ぎた出来事を思い返すことで、普通では想像もできない道筋を辿ってきたことにはじめて気付く。それほどまでに自然な流れでブドリが成長していく様子を書き連ねている。このような寓話は他に類を見ない。宮沢賢治の想像力と文章力に改めて畏怖した。

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    2012年01月20日
  • 宮沢賢治詩集

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    まことのことばはうしなはれ
    雲はちぎれてそらをとぶ
    ああかがやきの四月の底を
    はぎしり燃えてゆききする
    おれはひとりの修羅なのだ


    青もとい靑の印象が強い詩集。ふと泣ける。言葉の断片が詩集を閉じても浮かんで来てしまう。明るい雨の中のみたされない唇、とか。抒情的な透明感が物凄いと思う。岩波文庫の書体も古めかしくて色っぽくて好い。

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    2011年08月21日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    ネタバレ

    賢治のなかではピカイチだ。ジョバンニのモノローグが『北の国から』の純くんばりにひとつづきなのがかわいい。

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    2013年05月09日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    悲しいストーリーであり、思春期の過剰な自意識に苛まれている主人公、ジョバンニ。それでさえも物悲しく詩的な世界の要素の一つに消化する宮沢賢治の筆致。
    長年多くの人々の心をつかんで離さない訳は、一読すれば疑問の余地はない。

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    2010年11月11日
  • 童話集 風の又三郎 他十八篇

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    これ、買ったの小学生だったんですよ〜!
    小学4年くらい?昔から好きだったな〜☆☆

    個人的には、「雪渡り」がとても好き。

    賢治の描く冬の景色は壮絶で美しいです。

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    2009年10月04日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    なんといっても「銀河鉄道の夜」!!!
    といいたいところですが、それ以外の作品も面白い!!!
    賢治の童話は大好きです♪

    「銀河鉄道の夜」の編纂にあたっては、未完の作品とあって、本によって内容が少しずつ違ったりしてるんですが、
    コレはちょっと長めバージョン? 笑
    カムパネルラと別れたあとの部分で割愛している本も多いのですが、コレはのっけてるみたいです。

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    2009年10月04日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    ワタシの人生を大きく変えてくれた1年間に、ずっと肌身離さず持ち歩いていた1冊。この銀河鉄道の夜とあの場所の海に人生を教わったといっても過言ではない。持ち歩きすぎてやられてぼろぼろだけれども、本当に愛してやまない1冊。

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    2009年10月04日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    大人になって読み返して、そこにつまってる深い意味に気付く事ができました。
    3年に一回くらい振返りのつもりで読んでます。

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    2009年10月04日
  • 宮沢賢治詩集

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    賢治は大好きな作家です。一番長く読んでいる詩人といってもいいでしょう。童話も大好きですが、私が最も愛してやまないのは『春と修羅』の『序』なのです。「わたくしといふ現象は  假定された有機交流電燈の  ひとつの青い照明です  (あらゆる透明な幽霊の複合体)  風景やみんなといっしょに  せはしくせはしく明滅しながら  いかにもたしかにともりつづける  因果交流電燈のひとつの青い照明です  (ひかりはたもち、その電燈は失はれ)」  私にはこの時の賢治の思いがストレートにこちらに伝わるような気がするのでした。

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    2009年10月04日
  • 童話集 風の又三郎 他十八篇

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    風の又三郎が可愛い。
    あと、宮沢賢治の文章を読むと、素敵な文章は素敵な人でなければ書けないのだと、つくづく思う。

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    2009年10月04日
  • 童話集 銀河鉄道の夜 他十四篇

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    ジョバンニはカンパネルラに恋をしていたのだと思う。
    カンパネルラと、永遠をともにしたかったのだと思う。

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    2009年10月04日