宮沢賢治詩集

宮沢賢治詩集

小説・文芸
1,100円 (税込)

5pt

野や山を友とする自然体験、法華経に傾倒した宗教体験、貧しい東北農民を眼前にみる社会体験の三位一体の上に発想・表現される宮沢賢治(一八九六‐一九三三)の独特の魅力に満ちた詩群から一四六篇を収録。一瞬一瞬心に映るものの中に万象の永遠の姿をみるという賢治の世界は、今日ますますその不思議な輝きを増し、読者をとらえてはなさない。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 詩集・俳句
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    宮沢賢治詩集
  • タイトルID
    :
    457698
  • ページ数
    :
    363ページ
  • 電子版発売日
    :
    2017年08月17日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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宮沢賢治詩集 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

     心象のはひいろはがねから
     あけびのつるはくもにからまり
     のばらのやぶや腐植の湿地
     いちめんのいちめんの諂曲(てんごく)模様
     (正午の管楽よりもしげく
      琥珀のかけらがそそぐとき)

    宮沢賢治の小説は苦手だが、詩は好きだ。「雨ニモマケズ」や「永訣の朝」もいいが、「春と修羅」が一番好きだ。何を言っているのかはわからないのに、何が言いたいのかはなんとなくわかる、この不思議な言葉の連なりが好きだ。

     いかりのにがさまた青さ
     四月の気層のひかりの底を
     唾(つばき)し はぎしりゆききする
     おれはひとりの修羅なのだ
     (風景はなみだにゆすれ)

    『銀河鉄道の夜』から連想される、聖人君子みたいな賢治はここにはいない。ここにいるのは、潔癖さゆえのフラストレーションに悶える、ひとりの孤独な青年だ。遠くに聞こえる雷鳴のような、青白い炎のゆらめきのような、何かひとつでもバランスが崩れれば今にも荒れ狂いそうな、破滅的なエネルギーの予兆。

     ああかがやきの四月の底を
     はぎしり燃えてゆききする
     おれはひとりの修羅なのだ
     (玉髄の雲がながれて
      どこで啼くその春の鳥)

    荒ぶる魂は、ときに文法や文脈をも破壊する。しかしその逸脱に、私はほとんど本能的な悦楽を覚える。形式上は破綻しているそれらの言葉は、交響曲のように重なりあい、響きあって、ひとつの世界を形成しているのだ。これが計算に基づくものなのか、感性によるものなのかは、私にはわからない。しかし賢治のように、既存の言葉を破壊してなお、言葉によって人に感銘を与える者がいるとすれば、それは「詩人」と呼ぶよりほかないではないか。

     まばゆい気圏の海の底に
     (悲しみは青々ふかく)
     ZYPRESSEN しづかにゆすれ
     鳥はまた青ぞらを截(き)る
     (まことのことばはここになく
      修羅のなみだはつちにふる)
     ………
     ………

    0
    2018年06月03日

    Posted by ブクログ

    本を開くと、イーハトーヴを流れる風の透明さと、土の匂いと、生い茂る草と、光る花々が見える。詩のことばで書かれた科学のことばは、木の芽のようにやはらかく、時には金剛石のように硬く光る。賢治の「ほんたう」を求めるこころのひたむきさに打たれ、泣きたいような気持ちになります。いつでも傍に置きたい本です。あまりに深く囚われているのでうまくレビューが書けません。

    0
    2013年04月09日

    Posted by ブクログ

    まことのことばはうしなはれ
    雲はちぎれてそらをとぶ
    ああかがやきの四月の底を
    はぎしり燃えてゆききする
    おれはひとりの修羅なのだ


    青もとい靑の印象が強い詩集。ふと泣ける。言葉の断片が詩集を閉じても浮かんで来てしまう。明るい雨の中のみたされない唇、とか。抒情的な透明感が物凄いと思う。岩波文庫の書体も古めかしくて色っぽくて好い。

    0
    2011年08月21日

    Posted by ブクログ

    賢治は大好きな作家です。一番長く読んでいる詩人といってもいいでしょう。童話も大好きですが、私が最も愛してやまないのは『春と修羅』の『序』なのです。「わたくしといふ現象は  假定された有機交流電燈の  ひとつの青い照明です  (あらゆる透明な幽霊の複合体)  風景やみんなといっしょに  せはしくせはしく明滅しながら  いかにもたしかにともりつづける  因果交流電燈のひとつの青い照明です  (ひかりはたもち、その電燈は失はれ)」  私にはこの時の賢治の思いがストレートにこちらに伝わるような気がするのでした。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    雨ニモマケズ、はとても有名な作品ですが
    ほかにも素敵な作品がいっぱい収録されています。

    言葉の使い方が繊細で
    こういう表現があるんだ、とはっとさせられる作品がたくさんあります。

    その中で特に気に入ったフレーズを抜粋します。
    「グランド電柱」から
    「雲と雨とのひかりのなかを」
    真っ黒い雲のなかでキラキラ光る雨の様子が目に浮かびとても素敵な情景に感じしびれました。

    「停留所にてスヰトンを喫す」から
    「あゝ友だちよ
     空の雲がたべきれないやうに
     きみの好意もたべきれない」
    この表現がなんとも気持ちを絶妙にあらわしていて
    ぐっと心を掴まれました。

    ほかにもいい詩はいっぱいありますが
    特に気に入った作品です。

    宮沢賢治は、素敵な詩人だと改めて思いました。

    0
    2022年05月05日

    Posted by ブクログ

    意味をとろうとするとかなり難解。しかし自然、宗教、社会生活とが一体になった世界はわかる。地質、気象、農学の用語があちこちにちりばめられているのが印象的だった。

    0
    2012年12月29日

    Posted by ブクログ

    やはり、春と修羅はよい。
    解説で修羅は阿修羅のこととなっていたが……。私はそうは思わない。
    彼は一人の人間で、修羅にもなるのである。

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    宝石のように純粋な輝きを放つ言葉。表面的には小説・童話よりも難解で読みごたえがある。ただ重要な作品が抜けているのでそこが難点か。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    子供みたいなみずみずしい感性なのに文章は理知的で、でも幻想的で癖になる

    有名な「春と修羅」「雨ニモ負ケズ」、収録されてます。一読の価値ありな詩集です!

    0
    2022年05月01日

    Posted by ブクログ

    この本ではないのですが…岩波書店の創刊何十周年記念で発刊された詩集だったのですがここにはなかったので似たような本にしました。闘病中の妹さんへの思いや教え子との別れなど、心暖まる詩がよかったです。

    0
    2011年01月05日

宮沢賢治詩集 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 詩集・俳句
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    宮沢賢治詩集
  • タイトルID
    :
    457698
  • ページ数
    :
    363ページ
  • 電子版発売日
    :
    2017年08月17日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    3MB

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