川端康雄のレビュー一覧

  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    「1984」で有名なオーウェルだが、個人的には初めて読んだ。農場の動物たちが農場主の人間に反抗して追い出し、動物たちの自治を獲得しながらも、その理想主義的な理念が次第に独裁へと変わっていく様子を「おとぎばなし」として描いている。ロシア革命やソ連内部の路線闘争について詳しくないが、それでも、スターリン派とトロツキー派の抗争とか、残虐な粛清のことだと分かる。おそらく、当時の人たちは、もっとリアルに反ソ的な内容だと分かったのだろう。
    独裁者、特権階級、彼らを守る暴力装置たる軍隊・警察、それに対し、革命の理念をあくまで維持しようとする者、現実を理解しながら見て見ぬふりをする者、ニヒリスト、右往左往する

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    2023年02月06日
  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    言葉と偏った情報に翻弄される動物たちはやはり家畜でしかない。ロシアによるウクライナ侵攻の時期、この本を読む意味は少なからずある。

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    2022年06月20日
  • ジョージ・オーウェル 「人間らしさ」への讃歌

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    オーウェルの人生を辿りながら、その都度書かれた小説・評論にも踏み込む。バランスの取れている良くできたオーウェル入門書/伝記。

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    2020年08月12日
  • 動物農場 ――おとぎばなし――

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    自らの意思によって革命によって人間からの支配に解放された農園の動物たち。
    その中で新たなリーダーになったのは、他の動物に比べて高い知能を持つ豚たち。
    他の動物たちは豚のことを仲間であると信じているからこそ、ナポレオンの搾取に耐え続け働いた。
    しかし、支配者が人間から豚に変わっただけであり、知能の高いものが低いものに対して権力を使い、労働を強いるという状況に変わりはないのだ。

    みんなのために人一倍働き続けたボクサーを売り飛ばしたシーンが強く印象に残る。それは最初にメジャーじいさんが語った、人間の馬に対して行うことと同じであったからだ。
    そして豚は二足歩行をし始めた。
    二足歩行は動物の敵であるは

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    2020年03月23日