久保勉のレビュー一覧

  • 饗宴

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    難解かと思っていたが、賢人たちのドタバタ劇が繰り広げられ、プラトンの言わんとすることを楽しみながら汲み取ることができた。

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    2025年11月17日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    ソクラテスが若者を堕落させた罪に問われ、第一から第三弁論まで無罪を主張した記録。告発者へ問いかけながら無実、それどころか善い行いをしていること説明するまさに芸術。
    続編にあたるクリトンでは、判決後の老友クリトンとの会話が記録。
    本編を読んだだけでは善、国家、正義、法がどういう価値順序なのか読み解けなかったが、解説を読むことで何となく分かった気がした。

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    2025年11月03日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    非常に読みやすかったことにまず感動した。
    そしてソクラテスがどういった人物であったのか、この形式であったからこそわかるものがあったように思う。
    ソクラテス本人の「弁論の調子」がありありと浮かび、紀元前のことであるのに、今なおこうして名著として読まれるのは、プロットのドラマ性のみならず、ソクラテスが目前にいて弁明してくれているようなリアリティが文面から現れているからこそだと思う。
    また、ソクラテスが論理的弁論家であったことと同時に、多大な神秘的宗教家であったことも印象的だった。

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    2025年08月28日
  • 饗宴

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    ネタバレ

    本当に2500年も前に書かれたの?と、古代ギリシャ時代からの本はいつも時間の感覚が分からなくなる。

    饗宴、って普段使わない言葉だけれど、酒食の場を設けて客をもてなすこと、とネットで調べたら出てきた。

    古代ギリシャでは「共に飲む」、シュンポシオンという言葉らしい。

    その通り、本書は、日中に、皆で集まってお酒を飲み、何かを食べながら、愛の神について、それがどんなに尊敬すべきものなのかについて、順番に意見を述べ合うお話。ただ一方的に自論を言うのではなく、前の人が言ったことを踏まえて、補足したり自分なりの表現を持ち出したりして、まさに議論し合っている。最後のトリはソクラテス、と思いきや、すっかり

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    2025年08月15日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    ソクラテスの裁判での主張も面白かったが、クリトンとの対話が特に良かった

    脱獄を促すクリトンに対し、ソクラテスが国法を重んじるということや、正しさとは何かを比喩を用いて表現していることが良かった

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    2025年05月17日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    会話形式だし、ちょっと読むのに難しい本だけどためになる本。
    また読み返して理解を深めていきたいと思うような内容だった。

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    2025年04月05日
  • 饗宴

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    193P

    プラトン
    (Platon 前427~前347)ソクラテスの弟子で、古代ギリシア哲学の最盛期であった前4世紀のアテネを代表する哲学者。彼が生まれたのはペロポネソス戦争が始まって4年目、ペリクレスの死後2年目にあたり、アテネの民主政が大きな岐路にさしかかり、ポリスの衰退期に向かおうとしていた時期であった。プラトンは名門の出であったがアテネの政治に関わることはなく、前399年に師のソクラテスが、民主政にとって有害であるとして民主派政権の手によって裁判にかけられ、有罪となって刑死してからは、フィロソフィア(知を愛する者)としての思索生活に入った。プラトンの著書はその師のソクラテスの対話とい

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    2024年12月19日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    「神が己の役割を示したのなら、死を恐れず安息にも逃げず、持ち場を人生の最後まで死守せよ。」
    無知の知が本書のテーマではあるが、私は上の弁明が男らしくてとても気に入っている。

    しかし、有罪か無罪か投票結果は僅差だったのに、刑量判決の投票では大差で死刑になったのはなぜだろう?後者の判決の投票者は全員ではなく、告発者のみだったのだろうか?

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    2024年12月10日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    自分は頭が良くて、たくさんの知識を知っているという連中が一番の大馬鹿者であるという知恵を古代のソクラテスから教わった

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    2024年10月15日
  • 饗宴

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    ネタバレ

    大学時代に読んで以来30年ぶりくらいに読んで見た。正直なところ、議論の主題が愛と美と言う私からするとかなりどうでもよい物なのでそこは置いておくとしても、ソクラテスの屁理屈満載の弁舌にはなんの魅力も感じない。しかしながら、プラトンの筆による文章はやはり引き付けられるものがある。ニーチェがルサンチマンと言っている「古代は美が最善のものであった」という話はここから来ているのかと改めて納得した。同性愛を最上の愛としているのはちょっと時代にそぐわないような気がするが、人間の本性はむしろそうなのだろうか?

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    2024年07月20日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    「弁明」では、アテナイの青年を腐敗させたとして裁判にかけられたソクラテスが、自分の信念に基づいて告発者たちの訴訟の誤りをロジカルに指摘する姿が対話の形で描かれている。続く「クリトン」では、その裁判のその後が描かれる。
    元々はあるタレントが子供の頃にこの本を読んで感銘を受けたと言っていたので、どんな内容なのか気になって読み始めた。もし周りの人と違う考え方を持っていたとしても、このソクラテスの姿を思い出せば、強く勇気づけられることだろう。

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    2024年07月07日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    裁判にかけられた師の口から述べられた弁明を弟子が記した「ソクラテスの弁明」、収監された友に対し説得を試みる「クリトン」。著作を残していないソクラテスの哲学を鮮やかに感じられる二作。

    何も知らないが、知っているとも思わない。真に賢明なのは神のみ。だから政治はやらず、市井の知恵者として生きる。自らの例で置き換えるなら、仕事でプレゼンやセミナーを担当するとき、あるいは人にものを教えるとき、知識を持ち合わせていないシーンでどう対応するか。ごまかしたり取り繕ったりしていないか。自分自身を省みる。

    発言することの責任。そして、修養することの大切さ。

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    2024年06月30日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    ネタバレ

    悪法もまた法なりという言葉で知っていたソクラテスであり、ギリシャ哲学といえばの人

    ソクラテスがその時代の著名とされる人と対話しその人の矛盾をつきまくった結果悪い噂が流され、不正な死刑を宣告されている状態で友人のクリトンが国法を守って死を迎えるのではなく脱獄しようと提案してくれる

    が、しかし、ここで脱獄してしまえば今までソクラテスやクリトンが大事にして来た国法の威厳が地についてしまうことになるため、自分の命を守ってポリシーを捨てるか、ポリシーを守って命を捨てるかという選択をすることになる。

    というストーリーがソクラテスとクリトンの対話の中で進んでいった。


    無知の知のように、知らないとい

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    2024年04月21日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    ソクラテスという人は正しい人であろうと、真っ直ぐ生きた人のように感じました。
    人にされても自分はしない。。。とても徳の高い方と思いました。

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    2024年02月18日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    西洋哲学は彼から始まったと言っても過言ではない、倫理の授業でも最初に学んだソクラテス。
    ソクラテスがどういう人で、何を言って、どう亡くなったのかは知っていたが、原書を当たったことがなかったので今回読んでみた。

    本書はソクラテスが裁判で、自分に求刑するアテナイの人々や告発者に対して弁明(釈明、弁論、反論のようなもの)をする『ソクラテスの弁明』と、
    死刑が決まってから執行までの間に彼を訪ねてきた弟子クリトンとの対話『クリトン』の2編を収録している。

    新仮名遣いに直したり日本語の表現を改めたりはしているものの、1964年改版の本書なのでボキャブラリーや字体がやや難しい。
    とはいえ慣れてしまえば問

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    2023年11月25日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    本が薄く対話形式で書かれていて、哲学初心者の私にとっても読みやすかった。同じく哲学の入門書として同列に勝たられる「方法序説」より何倍も。

    1人の知者と他集の素人のどちらに従うのが良いか
    についての話のオチが何度読んでも良く分からなかった。1人の知者に従うのが従前という文書は具体的に何を指し示しめしてるの?国家と法?それともクリトンへの皮肉?

    とにかくソクラテスの生き方や考え方はかっこよく、こんな大人になりたいと思った。哲学マスターになれたらもう一度挑戦したい作品です。

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    2023年01月28日
  • 饗宴

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    エロスについて、ソクラテスらが語る饗宴(飲み会)。
    この饗宴で主題となるエロス(愛)とは、基本的には少年愛のことですが、語るにつれて男女の愛さらには愛智(フィロソフィア、哲学)に及んでいきます。

    エロスについて演説するのは、ファイドロス、パゥサニヤス、エリュキシマコス、アリストファネス、アガトン、そしてソクラテスの6人です。

    始めの5人は、言ってしまえばソクラテスの前座なのですが、それでも興味深いものがあります。
    中でも特筆すべきなのは、アリストファネスの人間球体説でしょう。
    その昔、人間は男女の合一した存在でした。背中合わせの2つの顔、4本の手と4本の脚。しかし、神々を冒涜したために、ゼ

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    2022年01月23日
  • ソクラテスの弁明 クリトン

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    分量も少ないし、事前に知識も仕入れていたからかなり読みやすかった。特に『クリトン』は対話形式というのもあり、小説を読んでる感覚。

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    2024年11月06日
  • 饗宴

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    ただお酒を飲みながら何かを話し合う日々が欲しい。素敵だなぁ。

    難しいところは、NHKの100de名著を見るとわかりやすかった!

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    2020年08月02日
  • 饗宴

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    欲望というものを如何に考えるか、という対話篇で、
    いくつかの主張が各論者によってなされる。
    ソクラテスのものは美そのものを観取するのだ、というイデア論の先駆け的な主張。

    最後に、アルキビアデスの乱入が描かれたのは、
    アルキビアデスとソクラテスの関係性を書き換え、ソクラテスの立ち居振る舞いをポジティヴに描きだそうとした、というようなプラトンの政治的意図があるか。

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    2015年04月25日