寺脇研のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
自分はギリギリゆとり教育の手前の世代で、しかもそれ以前の教育体制の中ではいわゆる「エリート」に属していたこともあって、ゆとり教育に関してはアンチでした。しかし、最近になって「ゆとり世代」と活動することが増えて行く中で、彼らの柔軟さや、できない子を切り捨てるのではなく、自分の負担になってでも相互理解を進める姿勢に感心していたところに、運良くこの本に出会えました。
すでに「成長期」を過ぎた日本において、私たち以前の「やればできる」という価値観が意味をなさないこと、競争ではなく共生の発想のものに生きていること、シュリンクして行く社会において寄付やボランティアが重要であること、どれも非常に学びになりま -
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Posted by ブクログ
寺脇研さんの、タイトル通りの、若者礼賛の本。
行間がめちゃくちゃ広いし、字も大きくてすぐ読めます。
悪い意味ではないですが、かなり偏っていたきらいがありました。
寺脇さんの言う「生きる力」は、いいことしか言うてないので、「いや、それは無理やろー」ってなる。
あと、戦後すぐの世代が幸せに生きてきて、バブルが弾けて以降の若者たちがしんどい思いをしているっていう単純な分け方には納得しかねました。たぶん、それぞれにしんどいことがあるはずで、今の若者に一.五票を持たせるっていうのも現実味がなさすぎると感じてしまいました。
その他寺脇さんの主張に、大方は賛成ですが、若者「だけ」ではなく、戦後世代にも、バブ -
Posted by ブクログ
ネタバレ15年くらい前の本。ゆとり世代に関してはご自身が推進しただけあって、擁護するのは当たり前。ただ世間で言われていることも強ち間違いではない気もする。そして今よりもまだまだ理想を訴えてもよかったんだと思ってしまう。考え方は賛成なこと多い(原発反対とか)けれども、この15年間で起こったこと、コロナやウクライナ、能登半島地震などを経験すると理想だけでは立ち行かなくなっている。
そして、この本では『失われた20年』だが、結局30年失われちゃっている…
それこそ今、ポピュリズムで時代の転換期なのか、日本の先行きますます混沌としてきている気がしてる。 -
Posted by ブクログ
監督を語ること、女優を語ることはすでに随分なされているため、それ以外に絞った本とのこと。
筆者の年齢的にも黄金時代がリアルタイムではなかったためか、ロマンポルノ後半に対する記述が多く、また誰もが認める名作に対しての記述が少ない。
リアルタイムを全く経験していなく、そしてその時代と作品と監督を知りたい自分からすれば少しずらされているイメージ。
ただし、根岸吉太郎以降にも当然名監督・名作品は存在するため、それらに目をひらかせてくれた点で読む価値はあった。
また、ロマンポルノ後半中心の本と言ったが、70年代前半のキネマ旬報・映画芸術におけるランキング状況をかなり詳細に、それこそ誰が評価したか -
Posted by ブクログ
著者の文科省の風土に対する愛情が滲み出ている本といえる。当然ともいえる文部科学省と国立大学の関係を痛いほど知ることができた。国立大は「『家族的』」に様々な施策でかわいがられている。国立大学はいくつものゲタを履かせられているので、家族が痛い目に会うことは絶対に放置しない。
他方、私立大学が同じ土俵でまとも勝負してもかなわないことは歴然となる。しかしここからが頭の使いどころなのだなと思う次第。
ただ著者のいう「夜の酒」(p.153)や、カラオケとタンバリンの時代はいつまで続くのだろうか。また、休憩時間や終業後の行事(p.184)もたいへんそうだ。終業後の残業は残業手当頭打ち(いくら残業しても予 -
Posted by ブクログ
28年奉職した古巣ということで,かなり贔屓目に書かれてる。戦前からの歴史に簡単に触れた後,在職中に経験した改革が詳しい。日教組や教育委員会との関係や,臨教審に基づく事業メンテナンス官庁から政策官庁への脱皮,2001年1月の科技庁との統合による変化などが現場の雰囲気を交えて描かれる。
後半は,ちょっと鼻につく。あまり読者の共感を得られそうにない文科省の「吏道」とか伝統とかキャリアとノンキャリの連帯とかの記述が続く。「三流官庁」,「御殿女中」と言われてきた僻みからなのか,文部省絶賛といった感じ。統合による職場文化の変容を寂しく思っているようだ。著者くらいの年代だと,そんなものかもしれないが,いくら