寺脇研のレビュー一覧

  • 文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔

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    文部科学省-「三流官庁」の知られざる素顔。寺脇研先生の著書。文部科学省の不祥事が続いていることをきっかけに読みました。文部科学省は「三流官庁」と呼ばれているという自覚が文部科学省職員や文部科学省関係者にあるからこそ、組織の一部の人間が嫉妬やコンプレックスから不適切な形で権限を振りかざす、傲慢な言動をする、高飛車な態度をとる、それが一般社会から見ると非常識で理解不能な不祥事の発生につながる。もしかしたらそういう面があるのではと邪推してしまいました。

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    2018年08月09日
  • これからの日本、これからの教育

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     この本を読んで意外だったのは、文部科学省にも真剣に教育のことを考えている人がいたという事実だ。学校に勤める職員のほとんどは、文部科学省をこころよく思っていない、というよりむしろ、教育の敵くらいに考えている。文部科学省とは、権力者や経済なんとかという金の亡者が、生徒のためでも教員のためでもなく、単に己の利益のために思いついた作戦を、適当な美辞麗句で包んで一方的に現場に強制し、当然のごとく失敗しても、責任はすべて現場に押し付ける組織だと思っている。実際その通りであることは、英語の授業におけるオーラルコミュニケーションとやらの失敗や、最近では加計学園事件で証明されているが、この本を読んで、文部科学

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    2018年04月02日
  • これからの日本、これからの教育

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    加計学園問題を告発した前川喜平さん、ミスターゆとり教育と呼ばれた寺脇研さん、文科省の良心というべき二人による教育行政の批判と提言。
    前読したのが外部からの教育批判でしたが、これは内からであっても幅広く社会を見通しているところに、二人の優秀さとこの10年の政治の劣化を感じます。

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    2017年12月06日
  • 「フクシマ以後」の生き方は若者に聞け

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    自分はギリギリゆとり教育の手前の世代で、しかもそれ以前の教育体制の中ではいわゆる「エリート」に属していたこともあって、ゆとり教育に関してはアンチでした。しかし、最近になって「ゆとり世代」と活動することが増えて行く中で、彼らの柔軟さや、できない子を切り捨てるのではなく、自分の負担になってでも相互理解を進める姿勢に感心していたところに、運良くこの本に出会えました。
    すでに「成長期」を過ぎた日本において、私たち以前の「やればできる」という価値観が意味をなさないこと、競争ではなく共生の発想のものに生きていること、シュリンクして行く社会において寄付やボランティアが重要であること、どれも非常に学びになりま

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    2014年02月23日
  • 昭和アイドル映画の時代

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    昭和が懐かしい人、昭和という時代を知りたいすべての人へ──。
    構想30年超、著者渾身の書き下ろし「アイドル日本映画クロニクル」

    これはなかなかの力作。著者の若書きの映画評が興味深い。百恵友和映画の評と山根成之監督作品の評は特に読ませる。オレンジ通りの映画館、聞いていました。

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    2020年07月12日
  • これからの日本、これからの教育

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    「個あってこそ公」
    官邸がやりたいことを官僚に有無をいわせず実行されるのではく、まっとうな官僚のやりたいことをまっとうな官邸がサポートする。これが官邸指導ではないだろうか?
    政府全体の長期的な視点から広く教育問題を議論した臨時教育審議会、今も続く教育改革の目標の原点

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    2018年10月12日
  • これからの日本、これからの教育

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    前川喜平と寺脇研の対談。

    前川喜平は、文部科学省の天下り問題で責任をとって事務次官を辞任、その後、加計学園問題で、文書があったと証言した人。
    対談相手の寺脇研も文部省で「ゆとり教育」を推進した人。

    お互いのやってきたことを話し合うような感じ。
    どのように組織の中で自らの信念を貫いたかというようなストーリーが多く、武勇伝というか、結果、自分たちをほめたたえている。
    流石、官僚組織で出世するような人たちだから、ぎらぎらして、口もうまいんだなーという印象も受けた。

    どこまで組織の中で、話しているような反骨精神で推し進めていたのか、当の本人たちが語ってしまっているので、客観的にはわからないが、こ

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    2018年09月14日
  • これからの日本、これからの教育

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    やや自画自賛に見える部分はありますが、お二人ともが、日本の教育の将来に対して、自らが持つ力を捧げて仕事をしてきた人であることがよくわかります。

    強いものになびき、時の強者の意に沿う行動だけを競うレースに、なんとか参加せずに生きていきたいと思わざるを得ません。

    「ゆとり」か、「それ以外」か。
    「改革」か、「抵抗勢力」か。

    なんでも単純化して、なんでも標的を作っては一人の強者の周りを多数で固めて「黙れ黙れ」をするのは、残念ながら日本のお家芸なのかもしれません。

    実態のない「おもてなし」より、
    「黙れ黙れ」の方が、ずっと日本を象徴しています。

    自分が世を去る100年先、ではなく、
    「20年

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    2018年08月22日
  • これからの日本、これからの教育

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    この二人のような文部官僚の存在は,今の財務官僚のいい加減さを見ると,同じエリート国家公務員でもここまで違ってくるのかなと驚いている.寺脇さんが広島県の教育長を務めたことは地元でもよく知られており,異色の存在であったことは確かなようだ.これまでやってきたことを変えることは,ものすごいエネルギーが必要であるので,そのような活動をする人材は貴重だと思っている.官僚が政治家とうまいバランスをとって動くことが肝要で,忖度などという馬鹿げた行動は慎んでほしいものだ.

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    2018年06月04日
  • これからの日本、これからの教育

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    前川喜平さんと寺脇研さんの対談。
    加計問題の真実、なにが問題なのか。
    市場主義と合わない教育。

    こういう私から見たらまっとうな考え方をする人達がいるんだと少し嬉しくなった。(もう退官されていて残念だけれど)
    また、ちょうど悩んでいた公務員の役目についても、法律を現実に即して柔軟に解釈すること、とあり、その通り! と思った。頭でっかりでは何も進まないし、時間がかかる。

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    2018年05月21日
  • これからの日本、これからの教育

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    なるほど、これは公務員志望の方や現職若手の方が読むと鼓舞される類の一冊なのだろうな。教育って、を考えるにいいサラッと新書。

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    2018年01月06日
  • これからの日本、これからの教育

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    文部官僚の矜持が読み取られ、寺川、前川両氏の個性を表している面白い本だった。大学を卒業して40年以上で文部行政に全く関心がなかったが、文部行政とは創造性のある魅力ある仕事であることをおくらばせながら認識した。

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    2017年12月01日
  • 文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔

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    最近、文部科学省と仕事することが多いので、タイトルに惹かれて読んでみました。自称「文部科学省」評論家の寺脇さん。文科省の歴史がとてもよく分かりました。文科省の歴史を頭に入れておくと、科学技術政策を考えていく上でも、見える視点が変わってきます。

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    2016年10月15日
  • 文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔

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    2014/12/25-2015/01/02
    ①「土曜授業」が学校6日制の先鋒としてあるのではなく、臨教審答申の20数年後にやっと辿り着いた「生涯学習社会の創成」の一里塚である。
    ②サブタイトルの《「三流官庁」の知られざる素顔》と読みながら、テレビ朝日の《芸能人格付けチェック》を見ていた。切り口をどこにするかで一流芸能人が三流芸能人になる。

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    2015年01月02日
  • 文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔

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    国立大学職員にとっての文部科学省と学内教員との関係、90年代初頭の教養部の廃止など、関係者と話して疑問だったことが筆者の経験と考えから、なるほどそうだったのかと思う点が多い。副題の「知られざる素顔」のとおりで、大学職員にはおすすめの1冊。

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    2014年03月28日
  • 文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔

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    誰もが小学生や中学生であったゆえに、常に注目が集まる教育に関わるあれこれの話。文科省の仕事は手広く仕事量も多いであろうし、政策から実行に向けて働きかける先の多いこと。小中高大、生涯学習といった全国民が対象になる施策をいつも抱えている。だけど、家庭的な雰囲気の職場で、現場の教育関係機関からの出向者は割合に多い。文科省自身が教育関係現場や人材のつながりを大事にし、日々勤務しているのだなと分かり、その他いろいろなこぼれ話も含め面白かったです。

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    2014年01月24日
  • 文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔

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    変に扇動的でない分共感できるし、素直に、「あっ、そうだったんだ」だと頷ける点も多い。

    官僚の仕事の進め方、考え方も著者の記す通りなら、至極真っ当であると思う。
    ただ、今の日本の現状を見ると違うのかな?文科省を美化してなければいいが・・・

    教育行政を俯瞰するにはいい本。

    安部さんの教育改革に違和感を覚える自分としては、今こそ、違う立場で、発言できる寺脇氏に期待したいところもある。

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    2013年12月22日
  • 文部科学省 「三流官庁」の知られざる素顔

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    想像以上に面白かった。本人も書いている通り、いささか美談めいた部分が多かったが、それでも「戦後の文部行政の中心で生き抜いた人の記録」として、十分に新たな視座を与えてくれた。
    驚くべきは、その網羅性だろう。文教族、天下り、日教組、教育委員会、審議会、省庁再編などなど、気になるテーマが目白押しであり、さらには文部省内部からの視点という、余り語られない視覚から論じられる。
    共時的にも通時的にも網羅的な議論で、たいへん勉強になった。そして予想より分量が重かった笑。

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    2013年12月06日
  • 「フクシマ以後」の生き方は若者に聞け

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    寺脇研さんの、タイトル通りの、若者礼賛の本。
    行間がめちゃくちゃ広いし、字も大きくてすぐ読めます。
    悪い意味ではないですが、かなり偏っていたきらいがありました。
    寺脇さんの言う「生きる力」は、いいことしか言うてないので、「いや、それは無理やろー」ってなる。
    あと、戦後すぐの世代が幸せに生きてきて、バブルが弾けて以降の若者たちがしんどい思いをしているっていう単純な分け方には納得しかねました。たぶん、それぞれにしんどいことがあるはずで、今の若者に一.五票を持たせるっていうのも現実味がなさすぎると感じてしまいました。
    その他寺脇さんの主張に、大方は賛成ですが、若者「だけ」ではなく、戦後世代にも、バブ

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    2012年05月18日
  • ロマンポルノの時代

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    監督を語ること、女優を語ることはすでに随分なされているため、それ以外に絞った本とのこと。

    筆者の年齢的にも黄金時代がリアルタイムではなかったためか、ロマンポルノ後半に対する記述が多く、また誰もが認める名作に対しての記述が少ない。

    リアルタイムを全く経験していなく、そしてその時代と作品と監督を知りたい自分からすれば少しずらされているイメージ。

    ただし、根岸吉太郎以降にも当然名監督・名作品は存在するため、それらに目をひらかせてくれた点で読む価値はあった。

    また、ロマンポルノ後半中心の本と言ったが、70年代前半のキネマ旬報・映画芸術におけるランキング状況をかなり詳細に、それこそ誰が評価したか

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    2021年11月05日