徳田秋声のレビュー一覧

  • 明治深刻悲惨小説集

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     お前の罪じゃ無い、世の中の罪だ
               (田山花袋「断流」より)

    人生の不条理・社会の闇と真正面に向き合い描かれた「悲惨小説(深刻小説)」または「観念小説」と呼ばれる作品のアンソロジー。あまり聞き慣れぬ作家の、大手出版社の文庫本レーベルにもなかなかラインアップされない作品をたくさん味わえる貴重な一冊だと思う。

     川上眉山「大さかずき」
     泉 鏡花「夜行巡査」
     前田曙山「蝗売り」
     田山花袋「断流」
     北田薄氷「乳母」
     広津柳浪「亀さん」
     徳田秋声「藪こうじ」
     小栗風葉「寝白粉」
     江見水蔭「女房殺し」
     樋口一葉「にごりえ」

    性別、生まれ、家庭の経済状況……。収録

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    2025年10月17日
  • 明治深刻悲惨小説集

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    古い小説が多いのですけれども、割かし読みにくさも感じずに読めたかと思います…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    まあ、少々解釈が難しい部分もあったのですが…また機会があれば再読したい作品群でしたね!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    亀さん…とかいう作品が一番印象に残りましたかねぇ…女性なら誰でも構わずについていく、抱き着いて行こうとする男性の話…(;´∀`)

    実際に居たら困惑する人物ですけれどもまあ、印象には残りましたねぇ…。

    さようなら…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

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    2024年12月08日
  • 黴 爛

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    艷気のある文体とストーリーながら、冷静な視線で状況を描いており、この先は、と読ませる小説。
    文章も美しく、のめり込めばのめり込むほど小説の世界に溺れることができます。
    近世日本のきれいな小説が読みたいという方は、ぜひ。

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    2024年09月10日
  • 黴 爛

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    自然主義作家と言われる徳田秋声の作品を初めて読みましたが、なんとも評価をしづらい作品です。『黴(かび)』の主人公の笹村も、『爛(ただれ)』の主人公お増(ます)の良人(浅井)も女性の扱いが悪くて、なんだか途中途中で気の毒でならなかった。
    2作品とも、深い心情が描かれる事なく、いたって淡白な語り口で進んでいきます。そして、話しの内容に盛り上がりも少なく、いきなり話しが飛んで行間を読まされる文章などは、もう少し前後の関係を書き込んであればと思いました。

    このようなことを書くとダメなのかというと、
    不思議と読み返してみたい気持ちもあります。おそらく、難解な漢字を多様していることと、特徴的な言葉の繰り

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    2023年10月05日
  • 黴 爛

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    『黴』は1911(明治44)年、『爛』は1913(大正2)年に新聞連載されたもの。
     日本自然主義文学の最高峰とも言われる徳田秋声の小説を、こんにちの観点からどのように評価し、位置づけるかということは、そう容易なことではない。ただ、これが「いかにも日本的な美感を代表するものの一つ」だということは想像できた。この場合の「日本的美感」は、もちろん、長所も短所もある。
     この小説の構成原理には、近代西洋が追究してきた「論理性」が存在しない。状況Aがすべからくして状況Bを結実した、というような強固な原因-結果の結びつきが、「日本的美感」の核心部分には見られないようなのだ。秋声の小説では、「物語」は論理

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    2023年03月11日
  • 明治深刻悲惨小説集

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    現代語訳みたいなラジオ聞いて原話読んでみたくてがんばったけど
    なんで・・・?ってゆうくらい最後に救いのないの小説集?なのかな。

    『なんだったんだろう』と思うものが多くて一回読んだだけじゃ、どういう心情とか話の深さがあまり理解できてないかも。。
    ラストに趣を置くものじゃないのかもしれない..。
    時代の文章からかなかなか読みづらい。

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    2023年11月15日
  • 仮装人物

    匿名

    購入済み

    作中冒頭、パーティーの参加者がつけたサンタクロースの面の鬢が焦げてしまう。なんとその仮面は実在し、石川近代文学館が所蔵しているという。

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    2022年09月28日
  • 黴 爛

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    自然主義文学に位置づけられる徳田秋声の小説2編。全般的に登場人物の心の動きや内面的告白が少なく、読後に陰鬱な印象が残る。

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    2018年06月04日