小野寺健のレビュー一覧

  • 嵐が丘(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ■ほかの訳も読んでみないと最終的に結論を言うことはできないんだけど、でも、イメージしてたよりもずっと「恋愛モノ」じゃなかった。いま私たちが言うところの「恋愛」とは違う。さらに、キャサリンとヒースクリフの間には身分差があるけど、社会的な問題提起をした小説でもない。
    ■キャサリンとヒースクリフの「愛」って、小学低学年ごろから二人で冒険や悪戯をしてきて、「こいつとは、同じことを同じように楽しめるし、同じことを嫌悪できる」っていう、ほんと「一体感」。この感じって、いわゆる恋愛とは違う。この二人の会話シーンも大人になってからも全然艶っぽくない。キャサリンが出産してそのまま死んじゃう前日まで、怒鳴りあって

    0
    2012年05月27日
  • 嵐が丘(下)

    Posted by ブクログ

    暴君ヒースクリフ怖ー。でも閉ざされた環境でこんなに複雑で憎しみに満ちた人間関係が、ある程度すっきりと終わった事に感動。
    登場人物全員が生き生きと描かれてる。

    0
    2011年09月20日
  • 嵐が丘(上)

    Posted by ブクログ

    一旦造形された性格や品性っていうのはずっと変わらない物なんだと思った。でもそれは愛情感情も同じ。

    「嵐が丘」という題名にふさわしい登場人物達。荒々しい感情と相容れない立場をぶつけ合いながら、これからどうすればいいのか、どうなるのか、どうしたいのか。

    衝撃を受けつつも期待して下巻に進みます。

    0
    2011年08月29日
  • 回想のブライズヘッド 上

    Posted by ブクログ

    イギリス文学の典型的な作品だと思う。
    全体的に暗いし、宗教的要素の強い作品だが、強く惹かれた。

    描写と人間心理の葛藤が好き☆

    0
    2009年10月04日
  • 嵐が丘(上)

    Posted by ブクログ

    モームの世界十大小説のひとつ。(読むのは、カラマーゾフの兄弟、戦争と平和、ゴリオ爺さん、赤と黒、傲慢と偏見、に続いて6作目)

    上下巻もののまだ半分なのでちゃんとした感想は下巻で。

    今のところ、まともなひとは、女中のネリーただひとり。奇人変人のオンパレード。

    最初の場面で登場するヒースクリフとひと世代下の女性と男性の関係が全く分からず、巻頭の人物関係図を見ても想像がつかず、大混乱の中、昔語りで、徐々に謎解きが進む。

    でも、誰も幸せにならないことは冒頭の場面でハッキリしていて、ひたすら地獄に向けて物語が進みそう。読み進めても爽快感がゼロであることは分かっているけど結末は気になるので下巻へ。

    0
    2025年12月05日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    他のレビューで見たような、最後の語りから想像できる部分が、私にはよく分からず、残念だった。もう一回読んだら分かるかな。
    マリコはどうなったの?と分からないことばかりで、放り出されたような気持ちになった。
    これもこの小説の良さなのかな…
    ただ、戦後長崎の価値観が変化していく様や、その中で逞しく生きていく女性たちの生活感あふれる情景など目の前で広がっていくようだった。
    そして当時の生や死の近さも、とても辛い描写もあったが、その分生々しさがとてもよく伝わった。

    もう一度読んでみたい。

    0
    2025年11月16日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    映画化されていた為、読んでみた。わかりやすい会話ですーっと読めてしまうが、何をいいたいのかがわからずに最後もあっけなく終わってしまった。解説を読んでぼんやりと感じていた事が明確になった。強烈なインパクトがある話ではないが、なんとなく記憶に残っていく気がする。

    0
    2025年11月08日
  • 嵐が丘(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    閉鎖的な場所でアルバイトをしたことを思い出しました。
    嵐が丘でロンドンから来た人がさっさと去って行くように、新しい人はすぐに辞めて行きます。
    残るのは、ずっと不満を言い続けてるが、辞めない人達。
    去年と全く同じことを毎年してる。
    だから、今の状況。
    環境と教育とお金の余裕は大事。

    仕事の遅い人と2人体制だったので、私の方に皺寄せが来て迷惑だった。
    勤務実態調査が時間記入のみ。
    100の仕事量を1時間で出来る人もいれば、10時間かかる人もいる。
    仕事が遅い人は仕事量が多いと思われてた。
    変な人、会社には関わらない。

    元はと言えば、その病気で美人で独身40代後半のキャサリンが手一杯だったから、

    0
    2025年10月30日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    映画を見て、すごくよかったので原作も手に取った。
    むずかし〜〜〜もうちょっと考えないと咀嚼しきれない!
    もう一回読もうかな!

    0
    2025年10月28日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    広瀬すずさん主演の映画を観た後、わからない感があったので原作を読みました。とてもスッキリです。カズオ・イシグロさんの作品の深さを知りました。

    0
    2025年10月11日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    映画→原作を経ても理解が難しい作品だった。カズオイシグロ作品は深く話の真理を追い求めると更に分からなくなるので、抽象的に読むのが1番読みやすいのかなと思う笑 でも読んだ人の分だけ解釈があるのは面白いなとも思う。私は悦子は景子のことを後悔するあまり、「自害させない為にどうすれば良かったか」を佐知子と万里子との思い出に重ねて、話していたのだと思った。その中には自戒も込めて、ありもしないような話も入れていたのだと思う笑 これを踏まえてまた映画が観たくなった。

    0
    2025年10月06日
  • 嵐が丘(下)

    Posted by ブクログ

    翻訳された本は苦手だけどこれはかなり読みやすく、内容もドロドロで面白いからか、すぐに読み終えられた。エミリー・ブロンテはこの作品を書き上げて30歳という若さで亡くなったそう。どんな場所でこの作品を書いたのか気になる。
    マーゴット・ロビー主演の映画もたのしみ。

    0
    2025年09月27日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    伏線回収!すっきり爽快!本ではありません。
    自分的に気になってた箇所が明確にはならないのでモヤモヤ感が残りました。
    あとがきを読んで、なるほどなぁと思う事が多々。ニキの言葉にはハッとさせられて思わずブックマークしてしまう文章も。そして会話がとても独特。会話の中で何度も繰り返される言葉が印象的だが、会話でその人の表情、心情まで読者に想像させてしまうところがすごいところ。

    0
    2025年09月27日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    小説を読む限りは、佐知子は実在した人物で、過去の悦子にとってはその価値観に腹の底からは承服しかねる異質の存在だったように解釈していたが、映画ではそれは実は悦子そのものであり、そういう人物がいたかのように二キに嘘をついていたと最後にネタバレをして終わるように脚色されていた。原作に対してあまりにも分かりやすく説明し過ぎであり、火曜サスペンス劇場のような単なるエンタメサスペンス映像になってしまっており、舞台のセットや俳優陣は豪華であるものの、映画としてみると☆1。

    記憶を無意識に変えずしては思い起こすこともはばかられるような過去を抱えながら、強く生き抜いてきた当時の人々の人生が思い起こさせられる。

    0
    2025年09月24日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    映画化を機に購入。有名作「わたしを離さないで」の世界観が好みだったことを思い出して迷わず読み始めたものの、私にはやや難解だった...。

    起承転結が掴みにくくて、どうにも読み進まない。

    ただ、日本にルーツを持つ著者が日本を舞台にして英語で書いた作品を、日本語で読む。
    このねじれは面白かった気もする。

    映像の方もやや掴みづらそうなので
    ただ世界観に浸るつもりで観に行こう。

    0
    2025年09月14日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    過去と現在、真実と虚構が錯綜し、半ば混濁した視点から語られる物語に終始翻弄されながら何とか読み終えた。理解できた気はとてもしないけど、題名とも深く関わるケーブルカーの場面は忘れ難い。あと、三宅香帆さんの解説が「渾身」を感じさせるやつだった。

    0
    2025年09月14日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    カズオイシグロの本は数冊、長編を読んだ事がありますが、この本が一番複雑で理解が難しいです。早く映画を見ようと思います。

    0
    2025年09月07日
  • 遠い山なみの光〔新版〕

    Posted by ブクログ

    オーディブルで。終戦直後の長崎。妊娠中に触れ合った母娘。夫のお父さんの話。民主主義の悪。一方、現代は1980年で、現代的価値観を持って、ロンドンで暮らす次女、ニコが、一人暮らしになった母のもとにやってくる。二人の話から、ニコはイギリス人夫との間にできた子で、日本人夫との子である長女は自殺したことがわかる。

    主人公はなんでイギリスに渡ったのか、どういうふうにイギリス人夫と知り合ったのか、妊娠中の話から現在までの間が全く描かれていない。妊娠中の話は不穏だ。親しくしている母娘の母は、アメリカ人と付き合っていて、日本を出ることに心を傾けている。戦争で、富も地位も失い、何もかもが変わってしまったのだ。

    0
    2025年09月07日
  • 一杯のおいしい紅茶 ジョージ・オーウェルのエッセイ

    Posted by ブクログ

    スリランカ旅行中に読んだ。大英帝国の植民地について考えたかったのだけど、それがテーマのエッセイではなくて残念!
    スリランカでの移動中に読んでいたけど、英国紳士の生活と大自然で混沌のスリランカが合わなさすぎた。

    0
    2025年08月22日
  • 回想のブライズヘッド 上

    Posted by ブクログ

    英軍将校チャールズが第二次大戦下で偶然訪れたブライズヘッド邸。彼のオックスフォード大時代のセバスチャンとの回想を描く。パブリックスクール出の上流階級の人々、カトリックやプロテスタントの宗教的背景、英国的な雰囲気など、日本人の私には馴染みがなく、英国文学の回りくどいシニカルな言い回しがあまり楽しめなかった。

    0
    2025年04月02日