小野寺健のレビュー一覧
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タイトルになっている紅茶の淹れ方(ミルクが先か紅茶が先か)から始まるエッセイ。
冬に故障する水道管や終わらない皿洗いに文句を言っていたりはわかるぞ、となる。
手紙に丁寧に自分の住む田舎への行き方の記載(何時の船に乗って、ここからはハイヤーで、この町で宿をとった方が、等)が細かく丁寧。
しかしよく...続きを読むPosted by ブクログ -
こういう過去を振り返っていく小説好き。その中でもカズオ・イシグロの作品は、身の上だとか何に苦悩しているかだとかが徐々に明かされていくとことか、語り手自身の解釈/脚色が入った記憶を語るところとかが面白いなと思うPosted by ブクログ
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この本は、戦後、将来の見えない薄暗闇の中を、手探りで生きている女性の人生を描いたものでした。
とても息苦しいような読後感になりました。
ぜひぜひ読んでみて下さい。Posted by ブクログ -
『1984年』のジョージ・オーウェルの随筆および書簡集とあったので読んでみた。
これを読むと、ごくありふれた生活感情の持ち主だったことがわかる。紅茶の淹れ方のこだわりや、ビール大好きなところなど、何だか微笑ましくさえ感じられる。だからこそ、『1984年』や『動物農場』がこの人によって書かれたのだとい...続きを読むPosted by ブクログ -
ジャック・ロンドンと違い、著者はイギリス人=ヨーロッパ人であること、そして、必要に迫られて貧乏暮らしをしたことなど、貧しさが他人事ではない印象。
そして面白いのは、母国については批判的なのに、パリに対しては友人のような気安さがある。
「金が人間を労働から解放してくれるように、貧乏は人間を常識的な行...続きを読むPosted by ブクログ -
オーウェル最初の単行本のせいか、それとも小説よりこういうルポのほうが本人の気質に合っていつのか、実にイキイキして面白い。1920年代の貧乏な人々の暮らしと息づかいが目の前に。Posted by ブクログ
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これの上巻も含めて何冊か自分が読んだウォーの本の中で、一番文章が心に響いた。英国貴族の没落を描いてアメリカでウケたという内容(ヒイ)。テーマはカソリックにこだわって自分の幸せを見出だせない愚かな生き方なのだろうか。メンツって大事だけど「なんのためのだ?」と気付いちゃうと全てが崩壊する。下巻で全く出て...続きを読むPosted by ブクログ
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BRUTUSの危険な読書特集で気になった一冊。
「放浪記」なので、多少は「旅行記」的な内容も期待してはいたんですが、まったくそんなことはなく、1920年代当時のパリとロンドンの底辺での生活を、文字通り放浪しながら綴ったルポタージュ。
ジョージ・オーウェルって「1984」で名前を聞いたことがあったけど...続きを読むPosted by ブクログ -
海外文学は敷居が高いように感じていたのですが、手始めに母が少女時代に読んでいたというこの作品を手に取ってみた。
アーンション家一族、気性が荒すぎて恐怖さえ抱きます。狂気じみてる。下巻が楽しみです。Posted by ブクログ