小野寺健のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ文学史上に残る世界的な傑作……とされているが、個人的にはそこまで評価したいとは思わなかった。理解が難しいこともあるが、そもそも内容が暗すぎるのである。とくにヒースクリフは、いまでいう「サイコパス」としか思えない。屋敷を2つとも手中に収め、両家の家族をバラバラにしてしまうその様は、人こそ殺してはいないが、「北九州一家監禁殺人事件」「尼崎連続殺人事件」を想起させられた。むろん、内容が暗いからといって文学として質が低いということはないし、実際このような物語を着想することはすばらしいと思うが、とはいえやはり1人の読者として、積極的に評価したい気持にはなれなかった。最終的にキャシーとヘアトンが結ばれたこ
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Posted by ブクログ
ネタバレ文学史上に残る世界的な傑作……とされているが、個人的にはそこまで評価したいとは思わなかった。理解が難しいこともあるが、そもそも内容が暗すぎるのである。とくにヒースクリフは、いまでいう「サイコパス」としか思えない。屋敷を2つとも手中に収め、両家の家族をバラバラにしてしまうその様は、人こそ殺してはいないが、「北九州一家監禁殺人事件」「尼崎連続殺人事件」を想起させられた。むろん、内容が暗いからといって文学として質が低いということはないし、実際このような物語を着想することはすばらしいと思うが、とはいえやはり1人の読者として、積極的に評価したい気持にはなれなかった。最終的にキャシーとヘアトンが結ばれたこ
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『1984年』のジョージ・オーウェルの随筆および書簡集とあったので読んでみた。
これを読むと、ごくありふれた生活感情の持ち主だったことがわかる。紅茶の淹れ方のこだわりや、ビール大好きなところなど、何だか微笑ましくさえ感じられる。だからこそ、『1984年』や『動物農場』がこの人によって書かれたのだということに意味を感じる。当たり前の生活感情を持った一個人だからこそ、当たり前でない「何か」が生活の中に忍び込んでくることにアンテナを立てられたのかもしれないということ。そして、当たり前の生活感情と非凡な表現能力は乖離しないものなのだということ。当たり前に暮らしながら、当たり前でない何かを残せることに、 -
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ジャック・ロンドンと違い、著者はイギリス人=ヨーロッパ人であること、そして、必要に迫られて貧乏暮らしをしたことなど、貧しさが他人事ではない印象。
そして面白いのは、母国については批判的なのに、パリに対しては友人のような気安さがある。
「金が人間を労働から解放してくれるように、貧乏は人間を常識的な行動基準から解放してくれる」
そして、考えないようになっていく。
本当の貧乏の中で、革命は生まれないのではないかという気づきが新鮮だった。
そういう意味で、今の日本は全体的に貧しいと思う。誰も自分で考えず、誰かが考えてくれるのを待ち、それが気に入らないと「批判」する。
そんな仕組みの中で、埋もれな -
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初めてのブロンテ、と言うより元々海外の小説はあまり読まないので、こんな有名な3姉妹作家と作品それ自体の存在を知らなかった…。何人かの友人はこのウェブ本棚を見てくれているので、幾人かが失笑している顔が思い浮かびますw。
まだ下巻を残しているが、この小説は間違いなく当たり。血縁、愛憎を用いて地獄絵図を描くというのはベタベタな手法だし、ヒースクリフは「よくもまぁここまで…」というほどの極悪人なのだが、何故か「カッコイイ」のだ(そしてヒンドリーはカッコ悪いのだ)。ヒースクリフみたいなタイプを彼氏や結婚相手には絶対にしないだろうが、女性の読者にとっても魅力的なのはヒースクリフではないだろうか?(あくま -
Posted by ブクログ
私は『嵐が丘』というのは、イメージで恋愛ものだと思っていたけど、読んでみて要素はあるけど、とんでもない!復讐なのだ。
狭い世界で数人しか知らない中で暮らしている。そんな中での復讐劇。
最初の方で、家系図があり、なぜこの3人が一緒に暮らしているのか、とても疑問に思った。組み合わせがおかしいではないか?しかも、人間関係が最悪の状態なのだ。
いったい何があって、こんなことになっているのか?
その謎を家政婦ネリーの語る過去によってわかる構成になり、さらにその後が描かれている。
ヒースクリフはある出来事から憎しみや嫉妬を増幅させ、言葉の端々で、態度で、人をコントロールし、表に出し切っていく。みんな -