岩下博美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
憎しみの行き着く果て
古典名作。
実はこの本、『ジェーン・エア』とともに活字のものは挫折している。
いつかは読みたいと思っていたが、とりあえずマンガで慣らし.....
マンガだからかもしれないが、ヒースクリフが憎悪の塊になっているのが、なぜなのかわかりにくい。
愛する者と引き裂かれた、その兄から虐げられていたから.....
そう、理由はそれなのだけれど、そこまで恨みがましく、次代にたいしても復讐することなのか?
人の憎しみの度合いという物はそれぞれだし、それだけキャサリン(アーンショー)を愛していた、とも捉えることはできる。
ただ、その根底には「孤児だから」という著者の偏見が含まれているのではないだろうか?
孤児だから卑しい、人の愛し方を知らず憎しみによって相手を得ようとし、世界を支配しようとする......
そんな考えはなかっただろうか。
書かれた時代を考えると致し方ない部分もある。
また、原著ではないし、マンガ(表情によって読者が思い込むという意味において)であるという事もある。
邦訳版ですらきちんと読んでいないのに、と自分でも思うが、ヒースクリフに対しては愛情の部分よりも憎しみの部分がクローズアップされてしまい、同情できない。
逆に、ヘアトンに関してはよくぞ立ち直った、と思えるのだ。
学がなく、キャサリン(リントン)にまで虐げられながらも懸命に学ぼうとし、父の死に際しては涙で送る......
愛憎の愛、の部分を体現している。
愛と憎しみは表裏とも言う。
どちらが表でどちらが裏なのか.....
しかしやはり、憎しみでは何も変わらない。
物語ならば美しくおえられるが、現実ではそうではない。
嵐のあとには、虹が出るかもしれない、しかし足下はやはり残骸しか残らないのである。 -
Posted by ブクログ
社会主義の父として知られるマルクスの”資本論”の要点をマンガでわかりやすく解説してくれる本。
マルクスというと唯物史観や社会主義のイメージが強いけれど、ここで言っているのは絶対的/相対的余剰価値を明確化することで"資本主義"を定義したところまで。ここで止まっていれば歴史も違ったろうに。とも思う。
マンガは主人公がパン屋から身を起こしてスーパーマーケットの経営に乗り出す姿をとおして、資本主義のある意味、極端・純粋なあり方、また前述の余剰価値の考え方を説明していく。
そしてもう一つの物語の軸は"胸を打つ恋物語"と銘打たれているけれど、個人的にはなんでこんな展開にしたのか疑問。資本主義に引き裂かれる人々の悲劇というアピールをしたかったのかもしれないけれど。
それにしても本書の例は極端にしても、似たような姿が今あちこちにみられるのでは。我々に利益をもたらすと盛んに謳う企業・経営者、投資家、活動家etcついても、本当の姿を見極める努力が我々には必要だと思う。