マリア・V・スナイダーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ毒見師イレーナの四作目。
いきなり6年後になっていたのには驚いた。
勝手に少女の成長物語と思っていたらしい。
自分自身と重ねていただろう若い読者がついて行けたのだろうかと、
これまた勝手に心配になった。
なにせ、イレーナの兄は結婚していたし、
かつて物乞いをしていた少年フィスクが青年へと成長したし、
魔術師同士の高感度通信器や魔術探知機ができ、
魔力耐性のあるヴァレクを閉じ込めることのできる零の盾ができたくらいだから。
イクシアとシティアの連絡管をを務めているイレーナは命を狙われ、
その毒のせいか、魔力を失う。
暗殺者を雇ったのは誰なのか、魔力を失う毒とは。
そんな危機的状況の中、また危険 -
- カート
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試し読み
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Posted by ブクログ
渡辺由香里さん著『ベストセラーで読み解く現代アメリカ』を本屋でぱらぱら見ていたら、その中で「自ら訳した」と紹介されていて読みたくなった。
『ベストセラーで読み解く現代アメリカ』じたいもチラ見した限りではすごくおもしろかったので、そっちもちゃんと読みたいのだけど、お手軽なこちらを先に読んでしまった。
私はファンタジーというジャンルがそれほど好きじゃないのだけど、それでもかなり楽しんで読んだ。
主人公が最近の漫画にありがちなべたべたした性格じゃないからかな。
しかし非常にユニークなファンタジーだな、と思った。
巻末の解説者も書いておられたが、物語の舞台の異世界がよくある「王国のものがたり」では -
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Posted by ブクログ
魔術師範に伴われ、生まれ故郷シティアに帰還をはたし、両親と兄に再会したイレーナ。両親は暖かく歓迎してくれたものの、魔力を持つ兄リーフはよそよそしい態度を崩さない。
長く故郷から離れていたイレーナには、イクシアの密偵の疑いがかけられていた…そして、残虐な少女連続誘拐事件が。
その犯人の狙いは、魔力に目覚めたイレーナ?
またまた誰を信じてよいかわからない状況で、危なっかしくも強力な魔力をふるうイレーナ。
前作で得た信頼出来る友人たちや、恋人のヴァレク、本作で出会った愛馬キキにも助けられ、危険な敵に立ち向かうところは、第1章よりも読みやすく、面白かった。
もしかしたら、訳者さんが変わって良かった -
Posted by ブクログ
殺人罪で投獄されていた、死刑囚のイレーナ。
死刑執行か、最高司令官の毒味師になるかの二択を示されたイレーナは、生き延びる道を選ぶ。
毒味師としての危険はもちろん、イレーナの死刑を望んでいた一派からも命を狙われ、さらに謎の魔術師にも誘いを受ける。
不屈の闘志と優れた知性で、生き延びる道を探しながら、少しずつ信頼出来る仲間を得てゆくイレーナ。やがて大きな陰謀が…
奇妙な社会体制、魔術師の存在、イレーナの秘められた謎の力など、ディストピアとファンタジーの材料が大盛り。
個人的な好みからすると、ヴァレクとの年の差ラブロマンスはちょっと余分な気もするけど… -
Posted by ブクログ
ネタバレ前作では新しい世界を知り、家族と出会い(再会?)しながら、メインプロットとしては殺人鬼を追う話だったが、今回は一気に話が大きくなり、国を乗っ取ろうとする陰謀にイレーナ一派が立ち向かう話。
自分の能力に戸惑いながらも困難に立ち向かう姿は従来通りながら、今やすっかりリーダーに成長していく姿が描かれていて、話の規模も大きくなった。
・・・が、その分話が大味だし、説明不足のところも多々あって若干読みにくくなった気がする。もう少しじっくり描いてもよかった気がする。
せっかく世界観もキャラもしっかり出来ているのだから、長編シリーズに十分できる内容だし。
一応物語は落ち着くが、火種はいっぱい残っているから次 -