ロバート・L・スティーヴンソンのレビュー一覧
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ネタバレ善良な慈善家ジキルは幼少期から悪への渇望も抱えていた。その悪をハイドとして薬で別人格にすることが出来たが、ジキル側が善になる訳ではなく悪と善を兼ね備えていた。最初は薬を飲んでハイドになる、つまり元はジキルだったが繰り返すうちに逆に、元がハイドで薬を飲んでジキルになるようになってしまった。人の悪と善の両犠牲、善が悪に対して良心の呵責を感じ、悪が善を煩わしく思う。
それを分かりやすくジキルとハイドに分離したのがこの本。善良な老人を殺さずハイドのまま生きていけたら良かったのかなとも思ったが、多分純粋悪なハイドはあの老人を殺さなくともどこかのタイミングで刑法違反を起こしてたから関係ないな。
最後のジ -
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It was fascinating! I know it’s a classic novel, but I wish I had read it earlier. I think everyone has multiple personalities. When you talk with someone, you don’t always say what you really want to. Instead, you unconsciously try to be polite or maintain a pleasant conversation. We can all be lik
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Posted by ブクログ
海賊の私物箱から宝の地図を手に入れたジム少年が、信頼できそうな大人と共に宝探しに出かける冒険小説。
船員たちそれぞれの思惑に翻弄されつつも、自分の力でなんとかしようとするジムの行動力が見どころ。
船を取り戻すシーンは天晴れだった。
頭の回転は早いけど、それ以外は結構普通の少年で、怯えたり泣いたり。海賊たちに囲まれて、銃撃戦の場にもいて…。想像より大分血生臭い話だった。
真っ当な大人になってくれよと祈るばかり。
あとがきに、子供の頃読むのと、大人になってから読む違いを感じるものいいと書いてあって、子供の頃に読んでいなかったことをちょっと後悔。
それはそうと、スティーブンソンて『ジーキル博士 -
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世界で最も有名な二重人格者についての怪奇小説。
ゴシック小説でもありミステリーとしても読める気がする。
ジキル博士の友人の弁護士アタスンがハイド氏について調べる部分は探偵ものの証拠集めの段階で、後半のジキル博士の独白は謎解きのパートの二部構成ともいえそう。
ラストのジキルの独白による、善悪という人間の普遍的な二面性についての考察は面白い。
ジキルの持つ悪性からハイドという人格は生まれているし、ハイドの行う悪事を見てジキル自身の快楽が満たされていた。ジキル=善、ハイド=悪という完全な二元論ではなく、ジキルから悪性は生まれたものともとれる。
そんな人間の内面の複雑さを手紙の告白という形で綴られる