荻原魚雷のレビュー一覧

  • 怠惰の美徳

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    やばい。最高。最初こそ文体?に慣れるのに時間がかり、少しずつしか読めなかったが気づいたらもうするすると読んでた面白いおもしろすぎる。わかりすぎる。共感。 百円紙幣と飯塚酒場の話が好き。

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    2026年07月04日
  • 怠惰の美徳

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    「生れつき私はじっとしているのが大好きで、せかせか動き回ることはあまり好きではない。体質的に外界からの刺戟を好まないのだ。」
    (『怠惰の美徳』)

    おそらく梅崎春生は、根本的に体力が乏しかったのだろう。蝋燭に例えるなら、芯が細く、強い風や無理が効かない身体。私自身も健康な人と比べれば虚弱なほうなので、このグダグダした文体が妙に身体に馴染むというか、心地いいというか。

    梅崎の生活態度は、古代ギリシャの哲学者エピクロスが説いた「隠れて、生きよ」、「アタラクシア(心の平穏)」もどこか通じる。外界の刺激を必要以上に求めず、自分にとって最低限の穏やかさを守って生きる姿勢だ。

    彼の「怠惰」は、単なる「

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    2025年12月27日
  • 怠惰の美徳

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    面白かったです!
    怠け者の著者が昭和日本をユーモア溢れる文体で切り取った随筆と、頽廃的な雰囲気を纏う短編が収録されている。
    句読点の多い文体がある種のリズムを作って本の世界観に呑み込まれていく体験をした。
    前半の随筆は面白い語り口のなかでも考えさせられるような内容。
    後半の短編はどこか寂しげな読後感に心地よさがある。

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    2025年11月28日
  • 新編 不参加ぐらし

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    ネタバレ

    "八方ふさがりになっているのだから、余り大きなことを考えたり、志したりしない。自身の能力を超えた仕事を自惚れ強くも背負いこみ、自分がつぶれるのはかまわぬが、他人もひっぱりこんで他人をつぶしたり、傷けたりすることは御免だと思っているということである。そういう自惚れにおちいらぬように、これは自分に向って厳しくありたいと思っている。"

    「参加しない」ことは、生きやすい世の中にするための一つの手段だと思うし、実際にそういうマインド(行動にできているかはわからない)で生きている。けれど、なぜ積極的に参加しないのだという世間や自分の声は気にしてしまうし、「参加しない」ことに固執して、

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    2024年07月13日
  • 怠惰の美徳

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    戦後間も無い日本をユーモア溢れる観点から書き綴った梅崎春生のエッセイ集。現代の若者が憧れるような、文学と自堕落に耽る「怠惰」な生活が描かれながら、戦後日本の雰囲気を一市民として語る視点は興味深く、楽しめる。怠惰であることに社会は厳しいが、もっと生きることのハードルを下げて楽しめる社会が来るといいのではないかという視点も感じるが、苦しんだ先にある悦びに価値を感じる方が、人間として健全であるとも思う。

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    2024年06月15日
  • 怠惰の美徳

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    戦前戦中戦後の中を生き抜いた作者だけれど、怠惰ぶりがおもしろい。生きなければと思いつつも布団から出たくない。まるで自分のよう
    百円紙幣のはなし笑えた。読みやすかった!

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    2024年06月09日
  • 新編 閑な老人

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    「生きていることは、何となく滑稽で面白い」

    目に映るものの面白さ(良さとか正しさ、ではない)に注目して書かれた文章は、何かを指南するわけではないのに、読み手の生き方をちょっとずつ、軽く楽しい方へと変えていく気がする。

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    2022年11月10日
  • 怠惰の美徳

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    がんばらない。楽していい。たっぷり休め。戦争するな。日本すごいって勘違いするな。年寄りの言うことは聞かなくていい。

    今の時代こそ、梅崎文学が必要。

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    2022年07月10日
  • 怠惰の美徳

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    【滝なんかエッサエッサと働いているようだが、眺めている分には一向変化がなく、つまり岩と岩の間から水をぶら下げているだけの話である。忙しそうに見えて、実にぼんやりと怠けているところに、言うに言われぬおもむきがある。私は滝になりたい】(文中より引用)

    何もしないことの素晴らしさを説いた表題作品を含む短編小説集。何もしない、何もしたくない人間の目に映る社会の厳しさやおかしさを見事に捉えた一冊です。著者は、海軍体験を踏まえた『桜島』で注目を集めた梅崎春生。

    なにかと心がささくれ立つニュースや出来事が多い毎日に効いてくる処方箋のような作品。肩の力をふっと抜くことのできるエッセイ調の小説の数々が、現代

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    2021年01月26日
  • 怠惰の美徳

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    【目次】

    I

    三十二歲
    己を語る
      *
    怠惰の美徳
    蝙蝠の姿勢
    憂鬱な青春
    終戦のころ
    編集者の頃
    茸の独白
    エゴイズムに就て
    世代の傷痕
    近頃の若い者
    文学青年について
    私の小説作法
    人間回復
    衰頽からの脱出
    聴診器
    閑人妄想
    二塁の曲り角で
    昔の町
    暴力ぎらい
    烏鷺近況
    只今横臥中
    あまり勉強するな
    オリンピックより魚の誘致
    居は気を移す
    法師蟬に学ぶ
    チョウチンアンコウについて
    アリ地獄

    II

    寝ぐせ
    猫と蟻と犬
    寒い日のこと
    一時期
    飯塚酒場
    百円紙幣
    防波堤

    解説 荻原魚雷

    【感想】

    小説家だけど「小説を書くことは、私には苦痛です」と正直に書いてるのが憎めない。ときど

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    2026年04月28日
  • 新編 閑な老人

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    植物や虫の観察に時間を忘れるようにして穏やかに過ぎる老年の生活と、家族家産を犠牲に文学を志した若かりし頃‥
    人生や社会への信頼をモットーとする著者の極端を嫌う中庸の美徳が、身近な人々や事物への愛情溢れる文章の行間からこぼれ落ちる。

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    2025年07月17日
  • 怠惰の美徳

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    とにかく、このひとのことすごく好きだ。
    怠けていながらも、人間の底にあるものをいつも見ているし、人間を愛しているし、とてもやさしいひとだったんだろうと思う。

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    2025年07月06日
  • 怠惰の美徳

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    他の方も多いようですが、私もNHKの理想の本棚から

    1部はショートショート、2部は短編集
    情報がほぼなしだったので、戦前戦後の作品だと知らずに読み始めましたが、思わずクスクス笑ってしまうセンスのよさ。
    とくに「蝙蝠の姿勢」はまさに怠惰の美徳を感じましたし、「法師蝉に学ぶ」は思わす声を出して笑ってしまいました。

    だらしなく、でも潔く、面白い1冊でした

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    2024年06月07日
  • 怠惰の美徳

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     昭和17年の「防波堤」以外は1947(昭和22)年から1964(昭和39)年にかけて書かれた梅崎春生の、随筆/エッセイおよび、それが小説的形態を取った作品を収めたアンソロジー。
     読んでいるとユーモアがあってなかなか笑える文章が多い。このような文章の雰囲気は、昔大好きでよく読んでいた北杜夫さんのエッセイにも通じるものがあり、やはり戦前戦時の日本文学の随筆とは違っていて、太平洋戦争から東京大空襲・敗戦を境として明らかに世代・文化の断裂が生じていたのだと改めて感じた。
     ことに「猫と蟻と犬」にはとても笑った。
     さて著者は一時期以来身体が弱く、また神経症なのか、やる気の出ず朝から晩まで横臥しつつ

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    2022年02月12日
  • 怠惰の美徳

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    心に効いてくる。
    本質に怠惰な無気力な視線からついてくる。
    今まで本を読んでいて初めての感覚で、
    語彙が足りなくて今の感情をうまく表現できないのが悔しい。

    やっぱり冒頭の詩で、ものすごく惹きつけられるなあ。

    怠惰な視点で、日常の細かい出来事を鋭く突きながら語る、洞察力の鋭さ。
    それをちゃんとユーモアで包んで言葉にしているからただの怠け者とは訳が違う。
    人間のどうしようもない怠け癖を肯定していないようでしてくれているようで。
    時代が古いからシチュエーションは違えど、、、

    荻原魚雷いわく、筋金入りの傍観者。
    怠惰な日々の中にも文学がある。
    勇気づけられる本。

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    2022年02月05日
  • 吉行淳之介ベスト・エッセイ

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    ネタバレ

    いい文章だなあ うまいなあ うまいこと落ちをつけるよねえ と感心しながら読んだエッセイ。

    近頃ネットの情報満載の文章ばかり読んでいたため、このうえなく癒やされ心地よかった。

    この人のエッセイは、つらつらとあちこち寄り道しながら思いつくまま書いているようでいて、実のところものすごく計算された構成になっている。

    文章作法を研究したところで、常人はこんなふうに洒落た感じに主張をユーモアでカバーしながら書くはなれ技は無理だ、と思う。

    もてたんだろうねえ
    飲む打つ買う をどこまでも上品に嗜むタイプ
    と文章からわかってしまう。

    ミソジニーなだけでなく、今日なら差別的として校閲で直されそうな表現も

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    2019年11月10日
  • 怠惰の美徳

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    ほとんどの内容が酒を飲んでいるか、寝ているかなので、著者のぐうたらなイメージが強いが、最後の”防波堤”を読んだ限りでは、ただの怠け者とは言えない。私にはそこに鋭い洞察が垣間見えた。

    本著では著者が”自身がどれほど怠け者か、怠け者のままどうやって生きぬいてきたのか”を綴られているが、戦争体験をもとに人間心理を追求し戦後派作家の代表的存在とのことなので、他の作品も読もうと思う。

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    2026年07月20日
  • 怠惰の美徳

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    タイトルに惹かれた人は一度読んでみる価値あり。
    『私は自主的に怠けているのである。』と言い切る作者が好きだ
    怠惰な日々の中にも文学はある。

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    2024年11月17日
  • 怠惰の美徳

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    理想的本棚から。

    芯のある自堕落。

    私だけが歩ける道を、私はかえりみることなく今年は進んで行きたいと思う。私の部屋に生えた茸のように、培養土を持たずとも成長し得るような強靭な生活力をもって、私は今年は生きて行きたいと思う。

    戦時下の日本の風景。

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    2024年05月12日
  • 怠惰の美徳

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    テレビで紹介されているのを見て面白そうだと思い、読んでみた。タイトルから引き込まれたが、私には難しいと感じてしまった一冊。
    それでも怠惰でダラダラとしていたい気持ちには共感できる部分もあり、やりきれない気持ちを抱えてお酒を飲み、酩酊している様子には切なさも感じられた。飼い猫カロの話しが衝撃的だった。

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    2024年04月29日