荻原魚雷のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文学を志しながらも無軌道な生活を送り、長男としての役割も果たさず親族とは絶縁状態になってしまった著者だったが、再婚を機に生活を立て直し、芥川賞受賞など作品も評価されてくる。しかし、終戦前後の長い病臥生活。
漸く回復してからの過去を振り返って思う妻や子どものこと、親や神主だった祖父のことなど。
また、生活の周りの自然を興味をもって眺め、淡々と文章に綴った「苔」や「閑な老人」。(残念ながら苔や木々、蛾や尺取虫、これらに関心を持って相手をしようとする境地には至っていない)
そして「狸の説」。関口良雄『昔日の客』で知った古本屋店主関口と、尾崎士郎や尾崎一雄たち文士の親密さが、本編にも良く表 -
Posted by ブクログ
面白かったです。
吉行淳之介は初めて読みましたが、文章が軽くて明るくてするする読めました。
時代の違いがあるので風俗や考え方は昔だなぁと思うところもあるのですが、今でもはっとするところもありました。
「生きているのに、汚れていないつもりならば、それは鈍感である」、これはしみじみします。
作家さんたちとの思い出も面白かったです。
「根岸の里の侘住い」「それにつけても金のほしさよ」…俳句を読めといきなり言われた時のために覚えておきます。
苛々することがあっても、これからは「気に入らぬ風もあろうに柳かな」と唱えればなんだか落ち着いていられそうです。