荻原魚雷のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かったです。
吉行淳之介は初めて読みましたが、文章が軽くて明るくてするする読めました。
時代の違いがあるので風俗や考え方は昔だなぁと思うところもあるのですが、今でもはっとするところもありました。
「生きているのに、汚れていないつもりならば、それは鈍感である」、これはしみじみします。
作家さんたちとの思い出も面白かったです。
「根岸の里の侘住い」「それにつけても金のほしさよ」…俳句を読めといきなり言われた時のために覚えておきます。
苛々することがあっても、これからは「気に入らぬ風もあろうに柳かな」と唱えればなんだか落ち着いていられそうです。