柳原望のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
出逢いは忘れてしまったけれど、手元から離れる度に購入し直している作品の一つ。
小国の主(一清さま)と大国の姫(千沙姫)たちの物語。
千沙姫が一清さまの国に嫁いできた日から物語は始まり、最終的にはお家騒動?に発展していくストーリー展開。
タイトル通りお伽話の世界観(リアリティー)を守りつつ、大切なことはきちんと伝わるストーリーになっている。
作中、度々「大人であること」と「子どもであること」のジレンマが描かれているが、互いを滑稽に描いたシーンは一つもない。
むしろ、全シリーズを通して描かれているのは、自分の大切な思いに基づいて決断し、選択できる大人であろうとする人の姿である。
大人になろうと -
Posted by ブクログ
全2巻。
文庫版のまるいちは分厚い!
行動トレース型ロボット、まるいちが居る世界。
無表情だけれど、愛嬌があって可愛い。
教えたとおりにしか動けない(からこそのトレースなのだが)から
自分のアラも良く見えるかな、とか世知辛いことを考えつつ。
見た目は小学生に間違われちゃうこともある主人公(20歳男子)の有里くん。彼は性善説を地で生きている。
そして物事の本質をちゃんと見極められる目も持っている。
たとえば、騙されたとしても、騙した方が卑怯者と謗られるだけで、騙された方の尊厳が落ちるわけではないと知っている、というような。
傷ついたり痛い思いをたくさんしてきたから、人にやさしくできるのだと思う