志村史夫のレビュー一覧
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半導体の研究者である筆者が驚嘆する、古代日本の技術を科学的に分析している本。そこには千年も二千年も耐えられる技術が使われていた。
文化財の修復にも関わる棟梁や瓦職人達の知見も得て木造建築、灌漑、大工道具、鋳物といった古代からの技術を科学的・化学的に分析し、「最新の技術でも到底敵わない」古代日本人の技術力に驚かされる。千年以上経っても生きている素材が「あと千年でも耐えられる」とか。
耐えられる原理が分かっていても、「均質化・量産化」が求められる現代では難しいようだ。昔の職人達が「千年でも耐えられる」と考えていたかどうかは分からない。記録媒体も限られた中、ひとつひとつ手作りするしかなかった時代 -
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アンガールズの田中さんがラジオで、「(超現象に見えることが)俺物理やってるから(理由が)わかるんだよ!」って言ってて、物理ってそうなの!?って思って読んでみた。
高校で物理に挫けていた時に読みたかったな。
どうして信号はどの国でも止まれが赤なのかとか、ボールを遠くに投げるとか、ボーリングとか、、物理ってめちゃくちゃ身近なんだと。。
本にも書いてあったけど、公式を丸暗記して解くのだけだと、しんどくなるけど、身近な現象とかの理由がわかるのは楽しそう。
(とはいえ、物理めちゃくちゃ苦手マンの自分には、難しい内容があったけど)
本の中に↓が書かれていて、あ!田中さんが言ってたことと繋がる!って思 -
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光電効果にかんする理論と相対性理論を中心に、アインシュタインの業績をわかりやすく解説している本です。
相対性理論にかんする同様の解説書は多く刊行されており、本書にこれといって目新しさは感じなかったのですが、一般の読者向けの物理学の解説書を多く執筆している著者だけのことはあって、非常にこなれた文章で相対性理論のおもしろいところが説明されています。本書のなかで、著者は特殊相対性理論について、「これを理解していただければ、少なくともわかったような気になっていただければ、本書の目的の大半は達せられたといっても過言ではない」と述べていますが、その目的はたしかに果たされていると感じました。
最終章には -
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ネタバレ数字にだまされない。
説得力がある。
仮説のたて方がうまい。
――さあ、成果の出せるこんなすごいアタマをつくろう。
論理思考のプロセスは数学や物理学に学べ。
数値化する、Xで考える、分解して再構築してみる、座標軸におく……等の手法を、
普通の文系ビジネスマンにありがちな日常を例に説く。脳の使い方が格段にうまくなる本
微分、積分の意味や関数の応用についてなど
数学に疎い人間にとって興味深い言及がなされている。
・「基準を明確にする」ということは「筋道たてて考える」ための基本中の基本であり、物事を客観視あるいは数値化する第一歩です。
・この記事に書かれている「当せんしやすい日」…の“ -
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著者は「あること」を絶対真理と認めてしまえば
「相対性理論」を理解できたような気持ちになると
言っている。
「あること」とは「光速不変の原理」である。
ニュートン以来、絶対視されてきた「時間」、「空間」は
絶対的なものではなく光速を不変とすると
ピタゴラスの定理より短くなる。
と、いうことかな?
一般相対性理論については正直、著者も理解することを
あきらめているみたいだ。
当然、僕なんかが理解できるわけではないが
導き出された「時空の歪み」から発展した
「膨張宇宙」、「ブラックホール」については興味をそそる。
それにしても太陽の重力により光の曲がる角度を具体的に
予測値を導き出すなんて、 -
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前半は、環境問題を考える上で最低限必要な物理学的・化学的知識を記してあり、後半では、前半で記したエネルギーの分類に応じて、各エネルギーを考察している。
前半部分は、自然生態系や、エネルギー保存則などを分かりやすく説明してくれていて、「物理?意味不明」な人にはとても分かりやすい。後半部分は、各エネルギーの概要を説明してくれている。例えば、核エネルギーでは簡単な概要から、利点・問題点を触れている。
全般的に、すっきりとし、例も多く、読みやすいものである。ただ、がっつりしたものを読みたい!もしくは、ある程度勉強している人には、読みごたえはあまりないと思う。
なので、環境問題の導入とし