高市早苗のレビュー一覧
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自民党総裁選に立候補している高市衆議院議員が、その主張を述べたもの。全体のビジョンとして、力強い成長を掲げ、経済の再生と安全保障や危機管理の強化を軸に、細部にわたり考えを書いている。徹底したデフレ脱却策と、安全保障の強化策が主張の中心であるが、エネルギーや、量子・AIなどの最先端技術、税制についても深く書かれており、かなり勉強しているのだと思う。考えが理解できた。
「終身雇用制は、技術や営業秘密の流出防止に資するだけでなく、長期的な研究開発や継続的な社員研修を可能にする。従業員も、雇用が安定することから安心して消費ができる。消費マインドの改善は、日本経済に良い影響を与える」p121
「経営者には、パーパス(長期目標)とミッション(使命)が大事だ」p122
「エーザイは、アルツハイマー治療薬で最先端だが、創業家の内藤晴夫社長が30年以上も社長として活躍しておられる。ホンダの飛行機が成功したのは、創業者である本田宗一郎氏の「飛びたい」という想いが原点だ」p122
「京都大学大学院の藤井聡教授は、企業の短期的・近視眼的な振る舞いを助長する「株主資本主義」から、企業の長期的・公共的な活動を促す「公益資本主義」への移行の必要性を主張しておられる」p123
「現行の刑法第92条では「外国の国旗損壊等」については「2年以下の懲役又は20万円以下の罰金」とされている一方、「日本の国旗損壊等」については何の規定もない」p218 -
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2024年刊行。
現職の総理大臣である高市早苗が、経済安全保障担当大臣を務めていた時代に書かれた本。
本書のテーマはタイトルの通り、「日本の経済安全保障」である。
日本が現在置かれている安全保障上の立場を敷衍し、現行の法律・体制が解説される。
その上で、法整備における「あるべき姿」を述べ、著者を中心とした政府の動きを説明する。
テーマ上、法律関連の話が多いので、内容は固くて面白くない箇所もあるものの、現首相が頭の中で考えていることを知ることができて全体的には満足度が高い本だった。
国が動向を注視している・支援対象にしている最新技術についても詳しく説明されるので、ビジネス・投資目線でも有用な知識が多い。
また、著者は中国への危機感を募らせていることを本書の中でも明記しており、かの国の方策・方針を法整備の側面から読み取ろうと試みている。
この部分でも知らないことが多かった。
決して読むのが楽しいわけではないが、期待していた知識を得ることができる本だった。 -
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高市早苗議員が総理に就任されたので、手に取ってみました。すると、総理就任後に取り組まれた、サイバー攻撃やスパイ活動からの日本を守るためのカウンターインテリジェンスの強化、概算要求の天井撤廃による大胆な成長投資など、政策そのものには賛否両論あると思いますが、それらの背景となる考えが掲載されております。
ニュースなどで見る情報だけだと、これ意味あるの?何かやってるな、くらいの印象でしたが、背景までわかると理解が深まり、大変勉強になります。
そして、当たり前ですが、思い付きではなく、議員人生で経験や考え、実行してきたことから培ったもので、高市総理の日本を思う姿勢や考えに尊敬を抱くとともに自分で考える大切さも実感します。
やはり何ごとも表面の情報だけや鵜呑みで思考停止してしまうことはよろしくないですね。。精進します。 -
Posted by ブクログ
2026 07/08
「危機管理投資」と「成長投資」のことが繰り返し書かれている。
自然災害国であり失われた30年と言われるくらい長期経済低迷に陥っている日本を、高市さんは、何とかしようと足掻いてくれる政治家であってほしい。
周りとの調整も大変だろうけれども、口だけで終わらせず、実現してほしい政策がいっぱいあった。
現在、高市総理大臣になり、総理になったとたん次から次へと案を出されたのは、昔からずっと考えておられていて、はっきりとご自分のやりたい事の未来図が出来ていたからこそのスピードだったんだなとわかった。
総理になられてからの世界情勢の激変によって、優先事項を変更しなくてはならない状況に陥っているかもしれないが、考える事ややるべき事を見失わないでほしい。
随分お痩せになって心配ではありますが、自民党の先輩方の体たらくのせいで今の日本はこうなってしまったのも事実。
と言うことで、高市総理には本当に頑張っていただきたい。日本国と日本人の為に。
自民党を妄信的に信じてはいない。
何なら私は自民党には入れていない。
でも高市さんが総理になった。決まったのだから、足の引っ張り合いはバカバカしいからやめにして、今こそ日本人がひとつになる努力をするべきだと思う。与野党、国民、一丸となって日本を守らなければ取り返しのつかないことになってしまう。
そして国民は、現政治を注視するのが義務であると思う。
先人達が命を賭してこの国を守ってくれたことを、忘れてはいけない。 -
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章立てから高市内閣の優先課題が分かる。10人の有識者による、高市氏主宰の議員向け勉強会の内容を再構成したもの。
外交力については、ニュースで耳にする「抗議」の裏側が明かされていて、純粋におもしろい。単に抗議と言っても、その形態はさまざまであり、そこには動く人がいて、彼らには心情があるということ自体が発見だった。
情報力の章では、日頃インテリジェンスという存在を意識することがないので、映画を見ているような気持ちになる。
防衛力については、日本の防衛力の高さに随所で触れられているが、身近に知る限りはお役所的でそう戦意も高くないあの自衛隊の人たちが、本書で想定される事態に直面したとき、勇ましく対応できるものか、いささか不安を覚える。私のような腰抜けと違ってコロっと別人になるのかもしれない。「眠れる巨人」であることを祈る。
経済力の章は、ドーマー条件を前提とした、プライマリーバランスなにくそという、積極財政論の展開。
技術力の章は、重厚長大産業の栄華を取り戻すぞ、というような内容。宇宙産業については唯一高市氏自身の執筆で、知らない世界だったのでなるほどという感じ。
当然だが、全体を通して安倍・高市路線支持の有識者ばかりである点は踏まえて読む必要あり。 -
Posted by ブクログ
本書は、日本が長年回避してきた「国家としての責任」に、正面から向き合おうとする一冊である。
高市早苗は、経済を単なる成長装置や市場原理の問題としてではなく、主権と独立を支える基盤として捉え直す必要性を強く訴えている。
戦後日本は、自由貿易と国際協調の名のもとに、効率とコストを最優先してきた。
しかしその結果、重要技術や資源、サプライチェーンの多くを国外に依存する構造を自ら選び取ってしまった。
本書は、その選択が「善意」や「理想」ではなく、現実の国際政治の中では危うい賭けであったことを明確に示している。
保守的な立場から見れば、本書の意義は極めて明快だ。
国家は市場に任せきりでは守れない。
経済もまた、安全保障と同じく、国家が最終的責任を負うべき領域である。
その覚悟を政治が持たなければ、国民の生活も尊厳も守れない。
もちろん、国家介入には慎重さも求められる。
だが、本書が批判しているのは「自由」そのものではなく、
責任なき自由主義である。
国益を考えず、長期的視野を欠いたまま市場に委ねることは、
結果として国家の選択肢を狭めるだけだという指摘には説得力がある。
本書を通じて感じるのは、
日本がようやく「国家として考える言葉」を取り戻しつつあるということだ。
理想論ではなく、現実に立脚した国家戦略を語ること。
それは保守の原点であり、同時に成熟した民主国家の条件でもある。
本書は、日本がこれからも自立した国家であり続けるために、何を守り、何を手放さないのかを問い直す一冊だ。保守・非保守を問わず、この議論を避けることは、もはや許されない段階に来ている。 -
Posted by ブクログ
肩書は内閣総理大臣となってますが、あくまで岸田内閣最終期の経済安全保障担当大臣の時に出版された本であり、
そう考えると、主張のベクトルの偏りも致し方ないものかと。
とはいえ、内閣総理大臣になられて一月、折しも本日ニュースとなった、「国家戦略技術」の創設。この6分野が、「AI・先端ロボット」「量子」「半導体・通信」「バイオ・ヘルスケア」「核融合」「宇宙」であり、そこに対する考え方はこの本でだいたい網羅されている。
高い支持率に支えられ、忖度なしの毅然とした姿勢、ほんとすごいと思います。
一方で、これらの考え方は国家論的な話では非常に重要と思いますが、人々の暮らしに寄り添ったものとしては、そこなんだろかっても気もします。
この方、一次産業には殆ど触れないんですよね…。
すごく応援してるし、1年後の施策の実現度も見たいし、楽しみであります。
この本に書かれていること面白いですが、書かれていないことも是非読んでみたい。