小倉多加志のレビュー一覧

  • 死の猟犬
    「検察側の証人」は名作。「死の猟犬」大戦中にベルギーで怪奇現象を起こした修道女の話。「カーマイケル卿の事件」灰色猫の謎で読んだ。魂の入替。面白い。
  • 死の猟犬
    クリスティの幻想怪奇をテーマにした短編集。怪異から心霊現象、憑依現象に予知能力。ミステリーの女王と言われるクリスティの深い教養、鮮やかなアイデアと物語の展開に魅了されました。
    唯一のミステリー作品である検察側の証人も驚きの結末でおもしろかったです。
    個人的なお気に入りは、第四の男、ランプ、アーサー・...続きを読む
  • 11の物語
    以前「見知らぬ乗客」だったかな?デビュー作、めずらしく投げ出してしまったが、数年ぶりに手に取ってみて正解でした。きっと自分が成長したのだろう(と思いたい)。
    かたつむりに魅せられた男の奇妙な話とか(なぜかカタツムリの話が二編も入っている。ハイスミスはカタツムリに何か思い入れがあるのだろうか)、日常の...続きを読む
  • 11の物語
    全部読み終わってみると星ごこ付けずにはおれんかった…。やはりかたつむりです。かたつ無理。
    単純に端的に最大の こわい・きもちわるい かたつ無理が表現されているとおもいます。たまらん。
    全体的には救いようがない感じ。もやもやぞわぞわしながら、悪いことがおきそう、だめなオチがきそう、と思いながら読んで、...続きを読む
  • 死人の鏡
    『厩舎街の殺人』
    エルキュール・ポアロ・シリーズ

    ガイ・フォークス・デイの夜、花火の音にまぎれて発射された銃弾。密室の中で自殺と見える状態で発見されたアレン夫人。不自然な遺体。銃弾の跡と逆の手に握られた銃。再婚をまじかにしていたアレン夫人の過去。アレン夫人の親友であるプレンダリースの行動。死の直前...続きを読む
  • 死の猟犬
    アガサクリスティには珍しく、超常現象などを主に納めた、短編集です。

    他の小説では、現実味に溢れる、理に適った推理を展開するので、幽霊や超能力などとは無縁の人かと思っていたのですが、これを読むと、その考え方が変わってきます。

    アガサクリスティという人物が不思議に見えてくる一冊です。

    中には...続きを読む
  • 11の物語
    何といってもかたつむり・・・。食欲をなくすにはぴったりの作品をはじめとした短編集。文学的なものを読みたいけど、長編は、というときにいいかも。 心の中の不安をゆっくりとかき混ぜられるられるような。 狂気のふちを爪先立ちで歩くような。その境目は決して高くない。いつ向こう側に渡っていても、気づかないくらい...続きを読む
  • 死人の鏡
    厩舎街の殺人
    謎の盗難事件
    死人の鏡
    砂にかかれた三角形
    の4作品を所蔵。

    最初は短編だと気がつかずに、読んでいて、あれ本の途中で結論がでて、終わるのかと思ったら、短編集でした。

    厩舎街の殺人は、ガイフォークスデイという記念日の意味を知ることができました。
    推理小説には、自殺か他殺...続きを読む
  • 死の猟犬
    猟犬が関連したミステリはいくつかある。
    本短編集にも、猟犬にまつわる話が一つある。

    短編集の名前は、どの短編の名前にするかは迷わないのだろうか。
    しばしば、一番いいと思うものでない名前になっていることもある。

    本編は、2週間楽しむことができました。

    短編集には、他の作品と関連した話題...続きを読む
  • 死人の鏡
    ポワロシリーズ4話収録。「謎の盗難事件」はなんとなく読んだ覚えがあったのだけれど、「教会で死んだ男」収録の短編「潜水艦の設計図」とほぼ同じプロットだった。でも細かいところは覚えてなかったし、中編でボリュームも増えていたので楽しく読んだ。クリスティーはこのプロットを気に入っていたんだろうか。
    あとは「...続きを読む
  • 11の物語
    映画『太陽がいっぱい』の原作であるトム・リプリーものなどで知られるパトリシア・ハイスミスの短編集。タイトル通り11作品を収録している。原題は“Eleven”(アメリカでは“The Snail-Watcher and Other Stories”として刊行)。原著は1970年刊、短編集としては最初のも...続きを読む
  • 死人の鏡
    『厩舎街の殺人』『謎の盗難事件』『死人の鏡』『砂にかかれた三角形』が収録された短編集。
    ちょっと長めの短編だったので、どの話も読み応えがあって、でも割と気軽に読めました。
  • 死人の鏡

    短編集です

    翻訳の妙といいますか
    この本のポアロはいつもよりくだけた印象です。
    収録作はいずれも、
    良く締まった内容で楽しめました。
  • 11の物語
    ハイスミスが1970年に出した短篇集。処女長篇『見知らぬ乗客』以前に書かれたものも含む。グレアム・グリーンの序文付き。


    ハイスミスって短篇もこんなに上手いのかと驚く(長篇もまだ『キャロル』しか読んでないけど)。ものすごく型がきっちりしているので展開は読めるのだが、スリリングな語り口に引き込まれ、...続きを読む
  • 11の物語
    別のアンソロジーで「すっぽん」を読んでから、ハイスミスの短編が読みたくて探していた一冊。
    後味が悪いというのとはちょっと違う、自分が今立っている地面がゆらゆらするような不安感というか、異常と正常を隔てる薄い膜が双方向にたわんで、破れそうでギリギリ保ってるようなヒリヒリ感というか。読んでて疲れる一冊。...続きを読む
  • 死人の鏡
    収録作品は、「厩舎街の殺人」「謎の盗難事件」「死人の鏡」「砂にかかれた三角形」の四篇。
    この中で一番のお気に入りは、やはりアガサ・クリスティーらしさの表れた三角形だろうか。
    「なにごとも見た目通りではない」アガサの真骨頂である。
    購入したポアロものの短編(8本入り!)オーディオブックにも収録されてい...続きを読む
  • 11の物語
    「太陽がいっぱい(リプリー)」の作者でもあるハイスミスの短編集。
    デビュー作「ヒロイン」を含む11編が収録。
    「かたつむり観察者」では、淡水に棲むというカタツムリ(料理用)の生態に興味を持った主人公が書斎をカタツムリに占領され。。。
    どんどん繁殖していく様子が丹念に描かれて恐怖感をあおる。
    「クレイ...続きを読む
  • 叔母との旅
    自分の本当の母親は、ということは最後まで明かされないが、叔母との旅が契機になって、南米に移住してしまうという、よくできている小説である。
  • 死人の鏡
    表題作ふくめ、クリスティーらしい話が集められている。
    「永遠の三角形」と「謎の盗難事件」がとくに。

    翻訳が読みなれている方と違ったので、なんとなく違和感でした。
  • 死の猟犬
    神秘主義っぽい作品を多く集めた短編集。中学生の頃けっこう好きでよく読んでいたのだが、いかにも中学生が好きそうだ。当時はとくにジャンルを意識していなかったが、やっぱりミステリ色が強いものがおもしろい。