彬子女王のレビュー一覧
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「神と米」(と美味しいもの)が主題のエッセー。日本文化を大切に、とか、米文化を守ろう、というのは一見空虚に響きがちだが、読んでいるうちに、「ああそうか、彬子女王はあの歴史に出てこられる方達のご子孫なのか!」と今更ながら気づき、それはすなわちご自分の家族や家の文化を大切にしたいという気持ちでもあるのかーとハッとした。
それにしても文章が面白い。昼休みもギリギリまで、料理しながらもずっと読んでいた。もちろん「公人」としての職位や知名度で声をかけられたりもあるとは思うが、ご友人とか人との関係を大切にされて、そこから生まれる縁を楽しんで生活されている。読んでいて全く嫌な気持ちにならないのである。 -
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皇室の方のエッセイを初めて読んだ
これは学習院大学卒業からオックスフォード大学院への入学、博士号取得までの留学記
宮家でお育ちになったプリンセスであるという特殊な環境の興味深さと、オックスフォード大学院での博士課程研究という未知の世界の興味深さが重なり、とても面白い。文章も整理されて読みやすく、多くの出来事がライトに面白おかしく描かれていて、あっという間に読み終えてしまった。
こういう境遇の人生とは、悩みも苦労も想像以上だろうと想像するが、人と違う人生なのは誰しも同じことなのか…。私自身の人生を目一杯楽しむしかないのよね、との思いに至った。 -
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ネタバレ『赤と青のガウン』がおもしろかったのでこちらも。京都新聞や朝日新聞に掲載されたエッセイをまとめたものとのことだが、章立ての工夫と、なによりほしよりこさんの贅沢な装画のおかげで、新鮮な一冊になっている。ほしさんに依頼したのも女王権限とかではなく元からお知り合いだったそうで、そのエピソードもなんだかほのぼのする。
タイトルの「飼い犬」は、犬アレルギーのため乳母さんに面倒を見てもらっているらしい。それで飼い犬といえるのですか! なんて突っ込みたくなるけど、その事実をつつみ隠さず明かしていらっしゃるのはむしろ彬子女王が誠実すぎるほど誠実でいらっしゃるからではないか。
他にも、雪の女王ならアナ雪より私のほうが女王歴が長い!のような、『赤と青のガウン』にもあった女王イジリは、むしろ誠実であるからこそ書かれているのではないかと思う。女王の座に胡座をかいているなら、こんなジョークは出てこないんじゃなかろうか。
そして書かれていないだけで、生まれながらにして女王であるご苦労もきっとあると思う。その気苦労にまったく触れていないことにも、気品を感じる。
最後に、彬子女王が選んだ用紙がOKプリンセスNだったというエピソードにはいちばん頬が緩みました。なかなかこんな話、よそでは読めない。 -
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彬子女王殿下の文章はとても読みやすく、立場上様々な人に配慮しなくてはならないこともあるからか、とても丁寧で優しいお人柄が滲み出ている。
京都は何度か訪れたことはあるが、もう何年も訪れていないので、この本を読んで、ブチ旅行に行った気分になれた。
通りにまつわる豆知識に、殿下の日常が垣間見れて、失礼ながら、殿下を身近に感じられてより殿下のファンになった。
皇室廃止論などを言う人もいるが、日本人のアイデンティティには皇室の存在が刻まれ、それが諸外国へ堂々と示すことのできる誇りなのだと気づいてもらいたいなと個人的には思う。
世界で日本だけが続けてこられている皇室という文化なのだから。
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たしか彬子女王のオールナイトニッポンを聞いて初めて存じ上げ、その話し方の素敵さ、知的な面白さに配信期間中繰り返し聞いてしまった。その気さくな感じはありつつも、だが昨今人員不足が言われる宮家とはいえ国民全員が細かにメンバーまで知らない現在、なかなか暮らしにくい社会なのでは想像していた。側衛がついたり自由に行動できなかったり時に批判を受けたり…だが文章やラジオのお話からは、真っ直ぐな感じがひしひしと伝わってきて、それは言葉の丁寧さからなのか人に対する気持ちの表現の仕方なのか、具体的にここが!と言えないのだが、あーこの人素敵な人に違いない!と思う。あえて具体的に文中から思い出すと…警備のシオダへの温かい眼差しか(笑)、常に警備がついて報道発表しなくてはいけなくて…と素人からは不自由に見える生活も、生まれた時から過ごされている本人は「常に人に囲まれて育った」暖かい環境であり、そう素直におっしゃられるところかもしれない。
そんな彬子女王の留学期。多分時期、時代は私の学生時代と変わらないのだが、先日読んだマララさんのオックスフォード時代のお話と重なり、大学の雰囲気や制度についての理解が深まった。勉強大変そう…でも楽しそう…自分の修論執筆時の辛さ(と比べてはおこがましいが)を思い出し、ああ大変そう、だけどこの勉強に打ち込む感じ、もう一回やりたいなあ(若返ったら)と思った。
と読み終えて気づいたが初版は2014年。オールナイトニッポンの頃にたまたまバズって再販となったのね。その後のご活躍を追えていないが、オールナイトニッポンファンとしては、彬子女王回、ぜひ一夜限りの復活(という名の定番化)をお願いしたい!さらにエッセーの再開もお願いしたい! -
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エッセイという枠を越えてる。むしろ冒険記でもあるような大人のおとぎ話のような、かつ何か重要な参考資料を読んでいるような。まず彬子女王という皇族の近寄り難さとお堅さが未知の世界かと思いきや、なんてことない身分は違えど頭の賢さは違えど人間って事は同じで、砕けた表現でいうなら、友だちになりたい楽しい人。更に粉々に砕けた表現なら「おもしれー女」。(敬称略)を添えさせてください、すみません関係者の方怒らないでください。
垣間見れる知性は文章や思考で唸るが明るさと人懐こい様子や、テッパンネタみたいに語られる「私プリンセスだよ?」みたいな部分も程よく嫌味を感じない笑いのセンスも持ち合わせていてこれはエッセイとしては最高峰だとオススメしたい。
未知の世界である皇族の私生活という時点で最初から興味深く、皇族って戸籍ないからパスポートも茶色の特殊なものなんだとか、常に側衛官がいて一人になる時間は片時もない。とか興味深々な上に被せて頭が賢すぎるオックスフォード大学の留学記ときたからにはもうぺえぺえの一般人の私からしてみたら留学記というエッセイではなくもうおとぎ話。でも、おとぎ話のように順序良く都合良く進んでおしまい。という話ではなく、辛く大変で過酷な事やそこから救いや感謝を見出し自分と向き合い果敢に立ち向かう様は冒険記のよう。研究内容は日本美術という海外にいながら日本の事を研究するという内容から、重要な場面に出くわし記録されたというような重要参考資料を読んでいるよう。読み応えがありすぎる。
私のあまり使われてない脳から絞りだせない語彙力が申し訳ない程にオススメ。なんと言葉にしたらいいかもこの本の途中にある「筆舌に尽くし難いもの」とあり、まさにそのママである。
彬子女王も、その周りにいる人たちも皆オックスフォード大学にいるのだからそれはもう私にとっては宇宙レベルの賢い人達。その頭の中はむしろ尊いまであるけれどそんな人達は今も昔もずっと絶え間なく思考し働き詰めで時間がなく忙しなく何かに没頭している様子はこの世に産まれた意味がある人達の人生なんだと思う。私とは違い私はそこには居ることが不可能なのでこうして読ませてもらえら事が、傍らで友だちの思い出話を聞かせてもらっている気がして感謝すら覚えた。
そんな住む世界が違う人々にも楽しい事や美味しいもの悔しくて涙がホロリと伝う事もある人間味に溢れ、であった人達を大事にしたいと真摯になる様子も私と違わない世界線なのだとも思う。
副題の四文字もとても良く章にあった飾り付けのようで素晴らしい。いつをもってこれをつらぬく、一似貫之など知性も相まってセンスの良さがでている。
父とのお話がよく出てきて最後の時も…あれ?母は居ないのかな?と思って検索したら、確執がありそうでなんとなくわかる気もした。私も母とは相容れなくて父寄りなので、皇族だからって国民の基本で理想でお手本である事もないのだからより親近感が湧き他のエッセイの「飼い犬に〜」も読んだら何かわかるのかな?と読みたい。
少し余談だが、後書きの寄稿された学習院大学元学長の福井憲彦氏の文章がなんだかとても好きで、この方の人となりも好きだと感じた。だから彬子女王も寄稿をお願いした程の尊敬し好きな人なのだろうなと。
この本を読んでいる途中で
オックスフォード大学は学生の休暇期間中は一般人も宿泊が可能と知り、なんと!!!!!!!行きたい!!!!と1つ夢ができた。
この夢が叶う日が来るならば旅行のお供にこのエッセイ本を持ちあの食堂のハイテーブルを見ながら朝食をとりたい。 -
Posted by ブクログ
自分には一生経験できない「皇族としての日々」と、息の詰まるような「英オックスフォード大での博士号取得の道のり」を追体験した気分、読後感。
博士号取得と一言で言っても平坦で約束された道があったわけではなく、それはそれはそれは大変な努力をされてきて、彬子女王の性格や人柄が人との繋がりを作って、周囲からの示唆や激励を受けながら得られた結果なのだと感じさせられる。決して簡単な道ではない、苦労のある道を自ら選んでこられたことを感じさせるような物語だった。
本書にはいろんなエピソードが出てくるが、周囲の人に大変に愛されていて、一方で人を想うようなお方なのだなということが伝わってくる温かな話や、英国という国の雰囲気やくらしの話、海外の大学ならではの制度や思想などなるほど勉強になる話もあり、終始興味深く読ませていただいた。
言葉選びや文章表現が素敵で(畏れ多くも)頭の良い人なのだなあと感じさせる。加えて所々にユーモアさや人柄の良さを感じさせる部分もあり、最後まで引き込まれながら読める1冊だった。(またまた畏れ多くも)すっかり「ファン」になってしまった。続編も楽しみ。
p.s.
全く話は変わって、「アート研究のモチベーションは何なのか」と考える。当時の記録が残されていない(名前も文書記録もない)ために、後世になって探したり集め、推測の域は超えず真の答えに辿り着くのは不明な活動に見える。なので、当時の人たちがしっかり記録していれば必要がなかったのではと活動にも感じる。何か達成感があるのか疑問でそのモチベーションの源泉は何か(〇〇の第一人者みたいな肩書き・名声?純粋な知的探究心?)をまだ理解が追いついていない。
p.s.
2026年夏、東京都美術館にて開催の大英博物館日本美術コレクションが開催されている。そこでは彬子女王が留学中に収蔵庫から発見された「法隆寺金堂壁画」の展示があるとこと。タイムリーにこんな展開があるとは。絶対に一目見ておきたい。