彬子女王のレビュー一覧
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購入済み
1人で知り合いもいない、何にも知らない新しい街に飛び込むのは、国内/外だろうが、学業/仕事/家庭の事情だろうが、すごくエネルギーのいることであり勇気が必要なことだと思う。彬子女王は留学中のあれこれを読者が楽しめるように書き、どんな人に世話になったとかどんな人といい関係になれたとか、読んでいるこちらも明るい気持ちになるようなテイストだったけど、世界的のトップでもあるOxfordで博士課程を修めるというのは並大抵ではない。その勇気やガッツはただひたすら尊敬に値する。
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Posted by ブクログ
非常に興味深い内容で一気読み!!
エッセイは普段あまり読まない上に皇族の方が書かれたものなんて全く読んだことがなかったので惹きつけられるものが多かったかな。
皇室のしきたりなども知れたし、皇族の彬子女王としての振る舞いの一端も興味深かったが、一個人としての彬子様の人となりが極めて自然体で描かれていることにより魅力を感じて読み進めることができた。
周りの方々に感謝しているという文脈がかなり多かった思うが、それは着飾ることなく接せられていたり、魂を込めて研究に取り組んでいることがわかるから周りの人も自然に応援したくなったのではないかと思う。
個性豊かな指導教授や他の先生・友人とのやりとりや旅先での -
購入済み
例に漏れず、X(旧Twitter)の呟きから本書を知り、読みました。
普段は遠い存在である皇族の方の皇族ならではのエピソード、そして私たちと何ら変わらない一人の人間としてのエピソードが、ユーモラスで丁寧な文章で綴られていました。
英国留学の日々がメインではありますが、お父様とのやりとりや、護衛官とのやりとりなど、随所に挿し込まれるこぼれ話もとてもおもしろかったです。 -
Posted by ブクログ
「髭の殿下」のご長女、彬子様の留学記。
以前、彬子様の京都のエッセイを読んで、とても読みやすく、優しく、現地を想像できる文体にとても惹かれたので、この本をずっと読みたかった。
今回は、オックスフォードでの留学。
一人の女の子が一生懸命に研究をされ、英語に苦労し、時には旅先で迷子になりそうになりながらも、現地の友人達に守られながら、博士号を取る。
読んでいて、時折、その女の子が、女王であることを忘れるくらい、一般の女の子と同じように過ごされていることに驚くとともに、とても親近感がわく。
やはり、彬子様の文章、好きです。
オックスフォードに留学していたとしても、日本美術展の展覧会設営を1からす -
Posted by ブクログ
彬子女王がオックスフォードで博士号を取るまでの留学記。なぜ外交旅券である茶色のパスポートを持っているのか?と税関職員に聞かれて「プリンセスだから?」と答えるなど、凄すぎて笑えてしまう独特なエピソードが多々あります。
博士号を取るなんて筆舌に尽くし難い大変さだと思うのですが、その大変ささえ面白く書いてあり、読みやすく溌剌とした文章でした。
この本(連載)を執筆する理由について、
父である寬仁親王が「長期間海外に出て公務をしない以上、それを支えてくださった国民の皆さまに対して、皇族としてきちんとその成果を報告する義務があると考えておられたからである。」
とあり、ハッとしました。 -
Posted by ブクログ
最初は皇族の女性が留学したエッセイということで、プリンセス街へ出る的な興味で読んだのだけど、父である親王から託された想いと絆だったり、オックスフォード大学や英国の生活の実態だったり、博士号を取るというのがどんなに大変かということだったり、それを飾らない言葉でユーモアを交えて書いておられてとても良かった。
プリンセスならではの事情(側衛という人たちの存在だったり外交旅券だったりのくだりは新しい世界を知れた)、大学一厳しい教授の指導やその界隈では名だたる人たちとの出会いと交流、研究と勉学にかける情熱もさることながら、そのお人柄でこんなにもたくさんの人に愛されておられるんだなというのがわかる。
決し -
Posted by ブクログ
Twitterでおすすめが流れてきて、読んだ本。
声を出して笑い、そして、泣いた。
彬子女王のオックスフォード留学記。
英国の大学院生・研究者の生活、文化を知る面白い体験記で、かつ、プリンセスらしいエピソードが散りばめられるのもまた非現実味で面白い。
側衛や侍女の話はまさにプリンセス。侍女の届け物の話には、ハリウッド映画かよ!と思いつつあったかくて泣けた。
明らかメンタル病んでた記述もあり、やっぱり博士って大変よな、と、めちゃめちゃフランクな同期のドクターを見直したりする。
父、寛仁親王の章は、涙なしには読めず。人気の皇族だけある人柄よねと納得もする。
プリンセスだからこその邂逅もあり -
Posted by ブクログ
彬子女王殿下がオックスフォード大学に留学していた時の留学記。月刊誌「Voice」に連載されたものをまとめた本。留学中の出来事、皇室の生活の一部を理解することができた。法隆寺金堂障壁画の模写を発見するなど、大きな成果を上げられるとともに、かなりご苦労されたことがわかった。その後、文化の世界でのご活躍は、オックスフォードでの博士号取得が起点になっており、縦割りの日本文化界に横串を刺すといった大きな成果に結びついているのだと思う。感動の一冊であった。
「大信不約(たいしんふやく)本当の信義は、約束などしなくても守られる。信義の厚い人は約束などしなくても、任務の遂行に全力を尽くす」p44
「(留学) -
Posted by ブクログ
2012年6月。ヒゲの殿下こと寛仁親王殿下の容体急変をニュースが
伝えた。別居中の信子妃殿下までが病院を訪れたことで「これは
いよいよなのか」と感じた。そして、祈った。海外へ講演に行っている
彬子女王殿下が帰国するまで頑張って下さい…と。
私のような皇室ウォッチャーだけではなく、寛仁親王殿下を取り巻く
人々皆が祈ったことだろう。祈りは通じたのか。彬子女王殿下は
父上の薨去に間に合った。
オックスフォード留学は子供の頃から父上に聞かされていたこと
だった。学習院大学時代に、そして博士号取得の為にと5年に
渡る留学期間を振り返って綴られたエッセイが本書である。
とても素敵