プリーモ・レーヴィのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
アウシュヴィッツは終らないの 改訂完全版ということですが
その本は読んだ事がありませんが
アウシュヴィッツから 生還した 著者が書いた本というので 読んでみました。
ラーゲルと いう 言葉を 見ると
シベリア抑留についての内容を思い出しましたが
かなり似ています。
劣悪な状況の中 著者はどうして 生きて出られたのか。
収容所の中では 誰もが 非人間的になると 書かれていました。
勿論 収容されてる人に 体罰などを加える人達は
非人間的ですが 収容されてる人達も 非人間的になると。
非人間的というと 悪者というイメージですが
収容されて 希望もなくなり 飢えと寒さなどに 襲われていき人らしい -
Posted by ブクログ
アウシュヴィッツ強制収容所から生還した著者が解放後すぐに執筆に取りかかり出版した収容所の記録。淡々とした筆致はそこで起こったことを、それ以上でも以下でもなく、怒りが荒ぶることもなく克明に後に残している。あの場所を生きた人にしか書けない本だった。
読むのがとても困難だった。次々いろんな人たちが入れ替わり立ちかわり出てくるけど、人の出入りが激しいのはきっとみんなそれぞれ途中で死んでってるからなんだろうなと思うし、ダッハウやマウトハウゼン、ザクセンハウゼンを訪れたときのあの突き抜けるような快晴の、空っぽの空気が蘇ってきて。
これが人間かと聞かれたら、人間ではないと思う。ズルをするとか抜け駆けする -
Posted by ブクログ
1919年にトリーノに生まれた作者は44年2月アウシュビッツ強制収容所に抑留。45年1月ソ連軍に解放され、同年10月イタリア帰還。
実話。
ナチ統治下のドイツ地図があり主要収容所および抹殺収容所の場所が点在していてその数の多さに驚かされる。
ユダヤ系のイタリア国民だというだけで生きる権利を奪われる。
人でなく物として、いくつあるか数えられる。
何百人も軍用列車で運ばれて、たまたま列車の片側に降りたものが収容所に入り、残りはガス室行きになった。
ここでは、収容所の中での暮らしが事細かに書かれている。私たちの常識のような規範で生きていたらすぐ命はなくなる。
こういうことがあった歴史を知ると -
Posted by ブクログ
ネタバレめっちゃ書いてあることがむずかった。
一番重要そうな章は「灰色の領域」っぽそう
以下が重要そう
・過去に起きたことなので、また同じ条件が重なれば同じような悲劇は起きる可能性は否定できない
・関わった者たちは犠牲者、加害者など、明確にわけられない。全員素質は似たような普通の人間であった。
・過去のことは様々な情報が入って曖昧になってしまう、そのためそれぞれの立場を明確に解釈してしまおうとしてしまう。
会社でも働いている人のやる気、活力を根こそぎ奪ってしまえば、忠実な社員になってしまうんだよな…
ある程度活力がないと、転職のやる気が失せてしまうってことだよね。完全に落ち込む前に転職しなきゃ〜〜 -
Posted by ブクログ
原著1955年刊。
ユダヤ系イタリア人で、戦時中アウシュヴィッツに収容されたが、大学で化学を学んだことが幸いし、奇跡の生還。その後出版したアウシュヴィッツについての証言『これが人間か』(旧邦題『アウシュヴィッツは終わらない』)を出版し、これがじわじわと評判を呼ぶ。
そんな特異な経歴を持つ作家レーヴィはどんな小説を書いたのだろう、と素直な興味を持った。しかし実際に読んでみると、ソフトなSFといった趣の軽いエンタメ物語で、ここには「異常な体験」も「人間存在の深淵についての意識」も認めることはできない。
まあ、暇つぶしに読むような、軽いエンターテイメントという感じがした。あのアウシュヴィッツ