嬉野雅道のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
水曜どうでしょうのカメラマンである、嬉野さんの3冊目のエッセイ。冒頭はエッセイが書けない!だから旅行に行く!という若干苦し紛れの所から始まって、後半に従ってご自分の過去の出来事で印象深いエピソードを紹介するという流れになっており、読んでいる我々も嬉野さんと一体になって各エピソードを体感している、というような不思議な気持ちになりました。
序盤の文章を読んでいる際には「この調子でこの本は大丈夫か?」と正直思わなくもなかったけど、後半に向けてペースアップしてグングン面白くなってくるのは流石だな、と思ったりもしました。印象深いエピソードも多く、また忘れた頃に読み直したい1冊だな、と思ったり。 -
Posted by ブクログ
彼の素晴らしいところは
掘り下げるだけ掘り下げて細かく分析して自分なりの落ちどころを見つけること
そしてその分析は自分なりのいい方向へと導くための分析なのです
悪いところを見ても結果いい方向へと分析して見事に着陸させてします
こうなるともう何かあったってハッピーになってしまうんです
私は思考を止めてさっさと忘れてハッピーになるという技を持ってますがコレは文章にして人様に見せるようなものではありませんね
やはり嬉野先生のように何がどうしでそれからどうやってもしもこうならこうだけどやっぱりこうだからこうなるでしょ、なんて言いながら読んでるこっちもふに落ちて
「俺だってそうなレジ娘に会いたい」などと思ってしまうから不思議なものです
嬉野的人間分析の手にかかればこの世はそんなに悪くない
とても良い本を読ませていただきました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ハナタレナックス』の放送日だってことをすっかり忘れていたのに、このタイミングで読んでいました。
なんという偶然。
うれし―の文章がすごく好きです。
けっして力がこもった文章ではないのに、何か悩みがあった時などにその文章を読めば、そっと背中を押してもらえる。
意固地になっているときにその文章を読めば、「本当にそれでいいの?」と顔を覗き込むように確認してくる。
そんな文章です。
いや、基本脱力なんですけども。
萩本欽一さんと会った時のこと
“欽ちゃんはね、
「テレビは、勇気だよ」
って、あの晩、言ってました。(中略)
「でも、勇気は一人じゃ持てないんだよ。勇気はさ、「やればいいよ」ってあとを押してくれる人がいるから持てるんだよ。勇気はさ、勇気をくれる人がいるから持てるんだよ」”
18歳から7年間の長きにわたって鬱状態であったといううれし―。
“結局、人間は、どこかで他人が怖いのだ。おそらく他人の無慈悲が怖いのだ。その無慈悲が怖いのは自分の中にもある他人に対する無慈悲な目に自分で気づいているからではないだろうか。”
“転んだら、何かをつかんでから起き上がる。他人には負けていい、でも、自分には負けない。そうやって自分の人生のルールを自分でつくる。それが楽しく生きる極意だと、私は信じています。”
“それでも、寂しかったり、哀しかったりする気持ちの底には、昔そこに幸せだった時間があったという、儚い事実がある。”
明日が続いていく限りは、生きていかねばならないのだねえ。 -
Posted by ブクログ
水曜どうでしょうのファンブック…と言うには藤村さんも嬉野さんも2人で本を結構出していて、なかなかの市場規模になっている感があります。この本は、2人が読者?からの人生相談への回答を纏めたもの。なぜ水曜どうでしょうのディレクター陣に人生相談をするのか、相談者目線では少々謎なのですが、この回答が結構面白いのです。
あくまで主観なのですが、人生相談への回答の定番コースとして真正面から4つに組んで回答するパターンはあまり無いような気がしていて、目線を変えて相談者に考え方を変えるよう促す回答が多いように思います。(北方謙三さんの例もある意味その一つかと。。)
藤村Dも嬉野Dも、あんまり気負うことなくそれをやっている感じで、読んでいて何だかリラックスできます。前書きには「愚痴を聞くつもりで、楽しみながらやっている」という趣旨の藤村Dのコメントがありましたが、何と言うか大物と言うか。あと、嬉野Dの優しいけど話が長いおっちゃん的な語り口は新たな発見でした。
なお、さすがに「彼女とじゃなくて、1人で映画観に行きたいんですが…」という相談には、藤村Dががっぷり真正面から結論を投げて寄こすものの、そこからお付き合いの楽しみを語る文章は面白い。
それはそうと、読み物として「他人の悩み相談」を読むのは果たしてどうなんだろうと考えてしまいましたが、他人の人生を多少覗いているような感覚と、そこから相手に共感する気付きが得られるのかな。
あまりこのジャンルだけ読んでいたら変わった人扱いを受けそうですが、受け答えが上手くなるんじゃないだろうか。