リーアンダー・ケイニーのレビュー一覧
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【違うものを作るのは簡単だが、いいものを作るのは難しい】(文中より引用)
革新的なアップル製品の裏にこの男の存在ありと謳われるデザイナーのジョナサン・アイブの仕事ぶりに迫った作品。イギリスの銀細工職人の息子に生まれた彼は、どのようにして世界のデザインへの見方を変えることに成功したのか......。著者は、CultofMac.comの編集を務めるリーアンダー・ケイニー。訳者は、モルガン・スタンレーなどでの勤務経験を持つ関美和。原題は、『Jony Ive: The Genius Behind Apple's Greatest Products』。
縁遠い世界に身を置く者としては、第一 -
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暫定CEOとしてジョブズが復帰したApple、iMacのヒットなど復活の兆しはあったが、山のような在庫を抱えたり、自社工場の運営管理などオペレーションの課題は山積みだった。
その課題に対して適切な人材を探す中でティムクックが浮上。当初は断っていたが、ジョブズと会ってみたいと面談。対話の中で実は2人が同じビジョンを持つことがわかる。
順調なキャリアを積んでいたティムクックが当時のAppleに移ることは側から見ると大きなリスクだったが、ジョブズとの仕事に大きな魅力を感じ移籍。
製造の外部委託やオペレーションの最適化で在庫を大幅圧縮などを指揮、現在の世界最強企業へ昇華させた。
人間性には問題(それ -
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ティム・クックを語る本なのにティム・クック本人の特別な発言やプライベートな部分がほぼみられない。逆にそこがプライベートとApple CEOとをしっかり切り分けている?クックの人柄が分かる部分なのかもしれない。
1番の驚きはゲイであること。フォーチュン500社のCEOでLGBTQを認めて公表したのはクックが初だとか。ゲイであることがAppleがスティーブ・ジョブズ亡き後に多様性重視の姿勢やプライバシーの保護にこだわる一つの要因だと感じる。
天才で独善的でアーティスティックな印象のあるスティーブ・ジョブズの後のCEOが、ロジスティックやサプライチェーン畑のクックであるというのも不思議なものだ。 -
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アップルの軌跡をデザイナー、ジョナサンアイブの視点からみた物語。
デザインとは、ただ電子基盤に皮を被らせて化粧を施すことではない。
消費者にどんな商品を提供して、どう彼らの生活を変えたいかに思いを巡らせることである。
そのためにどんな機能を用意し、どんな形状にし、その機能や使い心地を実現する製品には、どういう開発の手順を踏んだらいいかをしっかりと考え、さらにはそれを市場でどう流通させ、どう宣伝するかにも配慮することだ。
製品の企画から開発、販売、さらには販売後のアフターケアに至るまで、全てデザインすべき要素がある。
この一節にどおり、著書の中には様々な工夫があった。
また、この一節だけでも -
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著者はアップルの最高デザイン責任者を紹介する「ジョナサン・アイブ」も書いてるようなので、書いてあること全て鵜呑みというわけにはいきませんが、様々な証言(アップルにとってよくない反対意見)なども載せていて、アップルという企業の内情を知ることができる本だと思います。
ゼネラリスト型で大局的な人物だからこそジョブズも重宝し、アップルの将来を考えて後任にしたのかもしれません。ティム・クックがどういう人物で、ジョブズの死前後からアップルがどういう困難に立ち向かったのかがわかるという意味で貴重な一冊だと思います。
なぜアップルがジョブズの死後これだけ株価が上昇したのかについても理解できます。